絵本づくりの練習にオススメの方法
先日の「イラストレーションと絵本の絵って違うよー」という記事↓
それに、絵本作家の風木一人さんがコメントしてくださいました。
「決め!」の絵は1冊に1枚というのは、本当にそうで。例えば、「えほんやさん」で原画展をやっているときに「これって販売していないんですか?」って聞かれる絵は、必ず集中しています。
それが、イラストレーションとの違いだなぁと思うので、原画展を見ることを1番おすすめしている(絵本だと文章が目にはいってしまう)のですが、私がやってみて良かったもうひとつの勉強法は、昔のお話を使って絵本を実際に作ってみる方法です。
絵本作家になりたいと考えているイラストレーターさんからよく聞くのが「おはなしをつくるのがニガテ」という言葉。
そういう方は、アンデルセンやグリム童話、イソップ物語や日本の昔話などのストーリーをお借りして、それに絵をつけてみるのが良いと思っています。
この方法は、当時職場で一緒に働いていた画家の先生から聞いたのですが、聞いた瞬間「これをやって何につながるのだろう…」と半信半疑でした。
でも、今考えると、この方法が一番勉強になって、絵本の業界に入る一歩にも繋がったなぁ〜と思っています。下には、私が当時やったものを例に何が勉強になったかまとめてみました。
勉強になったこと
1)自分の絵に合うストーリーは、何か?
『あかずきん』『白雪姫』『うらしま太郎』『きつねとツル』など…いろいろな物語には、魔女や女の子などのキャラクターがいて、野原やお城など舞台があります。
どんな絵を描くと自分の作風が魅力的に見えるか、具体的な物語と照らし合わせることで、自分の絵を客観的に見る良い機会になります。
(私は、花や子どもを描くのが好きだったので『親指姫』にしました。)
2)ページ割りの練習
絵本は、だいたい「15見開き+扉+半ページ」で成り立っています。ずらっとならんだテキストを、どのように割り振れば効果的な物語になるかを勉強できます。
(当時は、絵本のページ数を知らなかったので、適当に10点描いてしまってました…お恥ずかしい)
3)「連続した絵でみせる」という理屈が理解できるようになる
ページ割りした文章に、絵をあててみることで、文章の雰囲気が変わってくるのがわかります。次のページにつなげるために、どのシーンを絵で表したらいいか、考える練習にもなります。
また、文字が入る場所も考えながらラフ(下絵)を作るので、文章の場所によっても印象がかわってくることがわかると思います。
(私は、テキストの位置を考えずに描いていました。最後に、「テキスト入れるの難しい…みんなどうやってるの?」と、反省することに。)
↑ごちゃごちゃしてるなぁ。
やってみたメリット
仕事がいくつかはいってきた!
絵をホームページにアップしていたら、それを見つけたデザイナーさんからバレエのチラシの仕事がきました!(今だったらTumblrなどSNSにも置いた方がいいのかもです。)
また、他のデザイナーさんは、「えがしらさんは、絵本の仕事がやりたいと思っているのね。」と意識してくれて、幼年雑誌の物語コーナーの挿絵(『ななつの星』と『赤い靴』)をご依頼くださいました。
がっつり絵本の仕事、という感じではないけれど、だんだん絵本系のお仕事が増えていくきっかけになったので、「関心あるけど、お話書くの苦手だし、何をやっていいのか…」と考えている方はぜひやってみてください〜^^
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