0505_週次経済まとめ
■マーケット
インデックス名: 日経平均(INDEXNIKKEI:NI225)
現在の値: 38,236.07
前週の値: 38,405.66
差分: -169.59
変化率: -0.442%
インデックス名: TOPIX(INDEXTOPIX:TOPIX)
現在の値: 2,728.53
前週の値: 2,743.17
差分: -14.64
変化率: -0.534%
インデックス名: S&P500(.INX)
現在の値: 5,127.79
前週の値: 5,116.17
差分: 11.62
変化率: 0.227%
インデックス名: ダウ(.DJI)
現在の値: 38,675.68
前週の値: 38,386.09
差分: 289.59
変化率: 0.754%
インデックス名: ナスダック(.IXIC)
現在の値: 16,156.33
前週の値: 15,983.08
差分: 173.25
変化率: 1.084%
インデックス名: DAX(INDEXDB:DAX)
現在の値: 18,001.6
前週の値: 18,118.32
差分: -116.72
変化率: -0.644%
インデックス名: FTSE(INDEXFTSE:UKX)
現在の値: 8,213.49
前週の値: 8,147.03
差分: 66.46
変化率: 0.816%
インデックス名: CAC40(INDEXEURO:PX1)
現在の値: 7,957.57
前週の値: 8,065.15
差分: -107.58
変化率: -1.334%
通貨ペア: USDJPY
現在の値: 153.055
前週の値: 158.2425
差分: -5.1875
変化率: -3.278%
通貨ペア: ERUJPY
現在の値: 164.923
前週の値: 169.4075
差分: -4.4845
変化率: -2.647%
通貨ペア: GBPJPY
現在の値: 192.0948
前週の値: 197.9215
差分: -5.8267
変化率: -2.944%
■指標
Note:
■気になったニュース
Note:
4月29日と5月2日に日本が為替市場への介入を行った可能性が指摘されている(「介入を行った」かどうかは月末に財務省から毎月発表されている資料に記載される)。一方で、日銀当座預金残高から1回目は5.5兆円、2回目は3.5兆円規模の介入があったことが想定されている。
1回目の介入では、介入を行ったとされる財務省は160円に急進する円に対して介入を行い、一気に156円台まで円高方向に向いた。またチャートを見ると、複数回の円安方向への増進が止められており、一定の期間に、なんらかの行動があったことが読み取れる。
また2回目は、ゆっくりと158円から159円を目指そうとするときに介入の動きがあったと見られる。ここでも大きな下げの反発のあと円安方面に向かうが156円を超えた後、155円まで押し下げられている。
この期間は4月29日の160円から5月2日の153円までの3日間で7円の変動があった。また5月5日現在、米の雇用統計の結果も相まって、円は152円台になっている。
160円まで円が安くなったことの背景のひとつは日米の金融政策の違いだ。米国はコロナ、ウクライナ戦争により、強烈なインフレが進んだ。そのため従前から行っていたQTに加え、政策金利を上げ続けている。他の国も同様にインフレ対策として金利を上昇させている。一方で日本は現在も緩和政策であるQEを継続しており、政策金利は、先日マイナス金利を廃止したが、今だにゼロ近傍で推移している。このことから円を売り、ドルを買う動きが継続し、他の主要な通貨に対しても円が安くなっている。
もうひとつ言われているのが新NISAによる影響で、変更後の1ヶ月間でNISA経由による購入が1兆8000億円に登っていることだ(*1)。これを主張する人は、米国やオールカントリーに投資する人が増え、円の流出が起きているからだという。確かに仮にすべての金額が米国に向かったとすれば、今回の介入規模と合わせて考えると約1−2円の円安方向への為替インパクトになる。
最後に考えられるのが、いわゆる投機筋で、日本が円安に進むことに対してベットしているファンドだ。日米の金利差だけでなく、日本の極端な財政赤字を「発見」した外国のファンドが日本の円を売っている。今回の介入前に財務省は投機筋に対する警戒をしていた。そのため、今回の介入でも投機筋を意識した介入タイミングになったと想像できる。
個人的に少し懸念したことは円安が制御できない状態だ。自国通貨安が制御できない事例として90年台のポンド危機やメキシコペソ危機、アジア通貨危機、ルーブル危機などの通貨危機がある。ユーロへの移行期間やドルペッグ制、政体変更後の混乱などのいくつかの要因があるが、共通するのは自国の通貨に対してファンドが売り浴びせを行い、介入資金の底が尽きたことだ。
おそらくリーマンショック以降、先進各国がQEを行い緩和資金を市場に流したことでマネーの総量が増えているはずだ。そうすると90年代以上に国が介入するコストが上がっていると考えることができるだろう。もちろん世界は緩やかなインフレと直近の激しいインフレがあったため、通貨の価値が相対的に下がっていることも考えられるので一概には言えないが、今回、2022年の過去最大の介入と同じ介入資金と言われているのにも少なからずこの影響があるのではないかと想像している。
ただ今回の介入を見るに順調に円高傾向になっており、取引の利益を求める投機筋に対して、いつ何が起きるかわからない恐怖を与えた効果は大きいのではないかと思う。為替は今回の米雇用統計のようにFEDの動向にも関係するので、より日米の経済状況に注目する必要があるだろう。
*1
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?