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まんぷく俳句 10月&11月1週

10/27
目覚めたり握る妻の手夏の朝
穴続く機銃掃射が畑の夏
10/29
炎天下蝉の音遠く詔 
夏の風アトリエの椅子筆と待つ
夏廊下爆風会わぬガラス紙
瓦礫だけ臭い残した夏の夕
10/30
不公平身にしむ竹の子生活
秋の宵水団食べれ御馳走と
うすら寒む剥ぐごと着物売り初めし
10/31
秋の風呂発想閃く判子売り
秋の宵イーゼル立ちて主を待ち
長き夜に眠気払いがしりとりと

11/1
秋日射跳びつく子らへ帰る父
餓えたりと忍びて漁る夜半の秋
そぞろ寒美味き水団むせり喰い
11/2
火吹き棒ゆかげん問う背雪がまう
冬日差し俺の人生判子より
冬の朝ハーモニカ吹き闇市場
冬の夕皆に打ち明け画けれぬ目
11/3
北風や胡椒も一緒振りかけて
冬日差しアトリエの椅子座る主
事始めそれぞれ定め道ありき

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