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美しい花の季語で  366 句

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無粋なままで句は詠めぬと一念発起して、金子兜太著「美しい季語の花」より一日一句詠んでみた。
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#夢の話

季語の花 9月

蓼の花(たでのはな)  箸を呼ぶ苦きにすぼめ蓼の花 茗荷の花(みょうがのはな)父嫌ふ茗荷の花馬鹿の説 赤のまま(あかのまま) 赤のままよそふ仕草が母のまま 蕎麦の花(そばのはな) 村はずれ闇夜広がる蕎麦の花 秋海棠(しゅうかいどう) 秋海棠心渡さん葉を束ね 藤袴(ふじばかま)   藤袴咲きし荒野踏み入れど 萩(はぎ)       覚えない庭のひとかど萩だらけ 石榴(ざくろ)     実が熟れど硬き柘榴は観るばかり 蓮の実(はすのみ)   蓮の実立つ美しかりし写