「デジタル国富論」

何故この本を読んだか

DXという言葉を聞かない日が無い、という環境に居ります。そこから仕事を変えろ、という話につながると、ただの流行り言葉で済ませるわけにはいきません。

今まで単品のモノやサービスを売っていた仕事から離れろ、というふうには捉えているのですが、では、どうするのか、と言われると考えが止まってしまいます。

そういう時にこの本を読みました。

消費者余剰と生産者余剰

日本人の「世間一般から見た自分の生活レベルに対する意識」という調査の結果が示されています。それによると、「中の中」以上の人の割合が増えている、ということでした。以前より所得が減っているはずなのに何故なのでしょう。

それを消費者余剰と生産者余剰という概念で説明しています。

消費者余剰が増えることで、まあまあうまくやってるという意識が高くなり、生産者余剰が減っているので所得が減る、というもので、その状況は、デジタル化、もっと言うと、情報入手の容易さが齎しているというわけです。

なるほど、生産者側もこれに乗っかろう、というのがDXなのか、と思いました。

業種の枠を変える

今まで、業種というと「国民経済計算推計手法解説書」の33~34ページの「産業別分類」を思い浮かべていました。

この本には、「最終消費支出の分類」というものが出てきます。

どんな分類かは、同じく「国民経済計算推計手法解説書」の78ページを見るとわかります。

ざっというと、食料、アルコール、被服、住宅、家庭用機器、保健、交通、通信、娯楽、教育、金融、ケア、の13分類です。

従来は、「産業別分類」で作ったり売ったりしていたが、これからは「最終消費支出の分類」のように考えてみてはどうか、という提案だ、と思いました。

ちょっと世界が広がったような感じがします。





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