『キリング・イヴ』第1話
・人物の運動、ミザンセヌの奏でる音色みたいなものがやけになめらかに感じられる。なぜか?
それは、
・カット割りが細かめで、1つ1つカットを割った直後の画で何かしらの小さくない身振りや運動がなされる
・手持ちカメラがとにかく動く
・劇伴がほとんど鳴りやまない
・ダイアローグが軽快
・コミカルで気の利いた台詞や殺人描写
・所作の演出にも重みは出さずこの手のジャンルのわりに軽快
以上。
上記の特徴から全体的に軽快な印象を与える。お話の内容は本格派に思えるが、どこか饒舌で、軽妙なスタイル、「文体」。しかし、肝心なシーンでは本格派ポリティカルサスペンスらしく、台詞回しも所作の演出もゆったりと重みを出す。この手の本格派ポリティカルサスペンスとしては珍しくコミカルな印象を与えるぶん、肝心なシーンのそれはよけいに際立ち、ジャンルとして肝要なポイントは外していないとわかる。
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