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高校受験 志望校合格に近づくための冬休みの過ごし方

もうすぐ冬休み。中学3年生にとって大きな山場となる冬休みは、志望校合格の可能性を左右するとても重要な期間です。 年末年始はイベントが多く、感染状況が落ち着いている今年の年末は、去年やおととしに帰省できなかった反動で親戚の家に帰省するご家庭も多いと言われています。

年末年始を楽しむ家族の空気に飲まれてしまっては、この大切な期間を無駄にすることになりかねません。
冬休みを志望校合格に近づくために、どのようなスケジュールでどのように勉強すればいいのか、親はどのようなサポートをすればいいのかなど、 受験生とその家族にお勧めの冬休みの過ごし方を紹介していきます。

1.高校受験に向けた冬休みのスケジュールをたてよう

冬休みは他の長期休暇と比較しても期間が短いため、充実したものにするためには、計画的に学習する必要があります。 事前に学習計画を立てることで、やらなくてはいけないこと、時間をかけなくてもよいことが判別しやすく、無駄な時間が軽減されます。

計画的に冬休みを過ごすためにはインターネットのアプリや、学習管理の手帳を活用して、一日のスケジュールを決めましょう。 子どもが自分でパソコンを使用して表を作成するのもよいですね。インターネット上にはダウンロード可能なスケジュール表が掲載されていますので、ぜひ探してみてください。

毎日のスケジュールを作成する前に、以下のことを行う必要があります。

①大まかな一日の配分を決定する
高校受験を控えた中学3年生の長期休暇中の理想的な一日の配分として、睡眠8・勉強8・自由時間8時間が例としてあげられます。 受験勉強においてとにかく睡眠時間を削るのは厳禁。 特に成長期の受験生にとって、勉強した内容を頭の中に知識として整理するためには十分な睡眠時間が必須です。 中学生の場合は約8時間が必要とされているので、「学校がない日は勉強のペースが掴めない」と悩むお子さんは、睡眠時間を8時間確保してみてください。
毎日の就寝時間と起床時間が決まったら、睡眠以外の時間を「勉強時間」と「自由時間」で等分します。生活のサイクルが整うと体調も整うためやる気のアップにもつながります。

②やるべきことをリストアップする
冬休みにやることをまずリストアップすることが必要です。 テストで点数を落としてしまった苦手な単元や、中1・2年の学習に遡ってもう一度復習が必要そうな単元をピックアップし書き出します。

③冬休みの勉強の目標を考える
冬休み明けに模試を受験する場合、どの教科をどのくらいの点数(または偏差値や順位)上げたいのか、または学校のテストでどの単元をどの程度UPしたいのか、目標を明確にしてください。 短い冬休みで成績を上げるには、やみくもに勉強するのはNG。どの教科・どの単元をどれくらいややるのか、目標を立てておくことでスケジュールを立てるのが楽になります。 やるべきこと・やらなくていいことを取捨選択しておくことは必須です。

2.高校受験生の冬休み どんな勉強をしたらいい?

冬休みは今までの学習を総復習し、苦手分野を強化する良い期間です。 小テストを含めた、学校で今まで受けたテストの見直しや模試の振り返りを行い、学習の取捨選択を行ってください。 既に完全に理解している単元や、志望校での出題頻度が低い単元はもう行う必要はありません。 主に過去問演習を行う場合は、実際の受験と同様のシチュエーションを設定し、時間をしっかりと測って行いましょう。 親がそばについて、試験官の役目を担ってあげるのも良いですね。

隙間時間では、社会・理科・国語等の知識問題を一問一答形式で行ったり、計算問題や漢字・英単語を重点的に行うのも効果的です。 多くの教材を使用してやみくもに学習するのではなく、総合的な問題集を一冊仕上げ、間違えたところは何度も解き直しを行うなど、 確実な学習法で力をつけたいものです。

3.塾の冬期講習は受講するべき?受けた方がいいのはこんな受験生

短い冬休みに、お金をかけて冬期講習を受講する意味があるの?と悩むご家庭もあるでしょう。 冬期講習の受講の是非は、これまでの学習状況や志望校によっても異なります。 すでに全ての受験単元を網羅している場合、自宅で総演習を行うので十分、というケースもありますが、以下のようなタイプのお子さんにとっては冬期講習を受講することは効果的です。

①集中力がなく一人で勉強することが難しい生徒
集中して勉強できる時間が短く、自分の部屋での勉強が出来ないようなお子さんは、冬期講習で管理された勉強を行うことが必要です。 また他の生徒の勉強の姿勢ややる気を目の当たりにし、感化される可能性も。
「兄弟や家族の声がして勉強に集中できない」という場合は、塾の自習室などを利用して勉強するのもおすすめです。

②部活の引退からまもなく、これからが受験勉強本番の生徒
冬期講習では、それまでの総復習がなされるため、1・2年で苦手にしていた単元もおさらいもすることができます。 これまで部活で忙しく受験勉強に真剣に取り組めなかった方は是非冬期講習を活用して基礎力を徹底的に固めてみてはいかがでしょうか。

③過去問対策に重点をおきたい生徒
塾によっては、志望校別にコースを設けており、受講することで志望校の入試傾向に沿った学習・過去問対策が徹底的に行えます。 赤本(過去問)を一人で解き、採点し、分析をすることは容易ではありません。ついつい答えを見ながら過去問を解いてしまったり、甘い採点をしてしまうことも。 冬期講習では塾の先生に採点をお願いし、得点のコツを教わったり、苦手の分析をしてもらえるため、効率的な過去問演習が可能です。

④生活リズムが乱れがちな生徒
休みになることでこれまでせっかく定着した学習習慣が乱れてしまった、というお子さんもいることでしょう。 朝から行われる冬期講習を受講することで、平日通りの生活リズムを維持することができます。 朝型の生活リズムは、受験終了までできるだけ崩さないようにしたいものです。 多くの塾では冬期講習の最後に模試を実施しています。 模試を受験することで、冬休み中にどれだけ学力がアップしたのか、志望校合格までに今後どの単元をどれくらい学習した方が良いのか可視化され、 受験までの追い込み期間に効果的に学習することができるのではないでしょうか。

4.まとめ 高校受験生に親ができるサポート

「小学校受験や中学受験は親の受験」と言われており、親がある程度主導する必要がありますが、高校受験は「本人の受験」です。 この時期に親ができるサポートにはどんなものがあるでしょうか。

①子どもと同じ生活リズムを心がける
クリスマスや年末年始に来客があり夜が遅くなるなど、生活リズムが変わってしまいがちな時期ではありますが、 なるべく生活リズムを子どもに合わせることを意識してください。 子どもに朝早くからの勉強を強制し、自分は起きないということはできるだけやめましょう。 多少は親は兄弟も節制し、受験生と同じリズムで生活することで「忙しい中、そばでサポートしてくれている」という安心感と 信頼につながるのではないでしょうか。

②勉強する環境を整える
子どもが勉強している時間は、できる限り家の中で誘惑となるような音を出さないように心がけましょう。 弟や妹は仕方なくても、親がテレビやスマホに夢中なのに、受験生の子どもだけが勉強している、という状況はあまり好ましくありません。
もし、兄弟がいて静かな環境で勉強するのが難しいようならば、冬期講習に通わせる・有料の自習室に行かせる・図書館に通わせるために お弁当を作ったりお昼代のお金を渡す、などのアイデアを考え、どの方法がよいのかを子どもと一緒に話合ってみてください。
勉強する部屋や机が散らかっている場合、ここで「片づけなさい」と怒って口論になってしまうのは時間の無駄。悔しい気持ちはあっても、 黙って整理整頓してあげてはいかがでしょうか。この時期は多少の「甘やかし」も必要なのかもしれません。

③食事などで子どもの健康管理を徹底する
免疫力を上げるのに効果的なのは、適度な運動、体を冷やさないこと、上質な睡眠、規則正しい生活習慣、バランスのよい食事などがあげられます。 食材でおすすめは、縁起のよい食材としておせちにも入っているレンコン。 ビタミンCや鉄分、免疫力アップに有効なタンニンや食物繊維も多く含まれています。腸内環境を整えるために乳製品や発酵食品の摂取も有効です。
また、今年はインフルエンザが猛威を振るうといわれており、一部地域では感染拡大が既に始まっているようです。 できれば早いうちに、家族全員のインフルエンザの予防接種をお勧めします。
そして親の役目として何よりも大切なのが「笑顔のある空間を作ってあげること」。「笑うこと」は免疫力upに有効と言われています。今はガミガミ言いたい気持ちを抑え、明るく「良き相談相手」として接してあげてくださいね。

高校受験の時期は、成長期を迎え体は大人に近づき、言動も大人びるものですが「体の大きさや、言動の変化に精神的な成長が追い付いてない時期」であるとも言えます。

先日観た大家族のドキュメンタリー番組で、今年子どもが生まれお父さんになった、一家の末っ子の男性が 「俺、14歳までお母さんの手を握らないと寝られなかったんだよね」と話していたのがとても印象的でした。 テレビでは子どもの頃の彼の姿も見ていたのですが、当時の反抗的で大人びた態度からはそんな様子が全く想像できなかったからです。

学校や塾で見せる姿と家族に見せる姿には大きなギャップがあり、その落差には、親だけでなく本人さえも戸惑うこともあるでしょう。 14・5歳の受験生も実はまだまだ子ども。実際に高校受験をするのは子ども自身ですが、親のサポートは必須です。 過干渉になるのを恐れて手を放してしまった揚げ句、子どもに無関心になってしまう、という親も多いといわれています。 子どもは「親が自分を想ってくれている」と感じるだけで頑張れるもの。 高校受験を子どもの孤独な闘いにせず、家族一丸となって乗り越えて行きたいですね!



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