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届け!年末年始~年明けの生活支援情報

 強風が吹き荒れる中、ミナミを少し歩いてきたんですが、かなりの店舗がつぶれていて経済状況の深刻さが身に沁みます。先日、今まで情報が届きにくい若者やひとり親、外国の方に対してもっと情報が届くようにと、上からの指示もあり、私自身も望むところではありますので、絞ってまとめます。

①年末年始の生活に困る方向け緊急連絡先(大阪府)

 年末年始は役所は休みになってしまいますが、大阪府下の自治体では緊急連絡先の電話番号を公開しています。

【大阪市】生活に困窮し、年末年始に食料や住む場所を確保することができない方のお問合せ先
12月29日(火曜日)から1月3日(日曜日) 午前9時から午後5時まで

・福祉局自立支援課緊急支援担当
・電話:06-6208-9923

大阪府下の他の自治体については、以下のExcelの一覧をご参照ください。

 1月3日までは「今すぐ寝るところも食べ物も無い」方の緊急対応です。3日までは何とかなる方は、4日にすぐ以下のページを参照に各市役所・区役所や社会福祉協議会に予約を入れ、使える制度の申請に向けて動いてください。

 行政が追い付かない分(情けないですが)として、民間の年末年始の支援については以下のサイトにあります。

②今後、住居を失うかもしれない方へ(大阪市)

 まずは「住居確保給付金」が使えるかを確認します。コールセンターはやっていますので、年末年始の間に条件や必要書類の確認をしておくといいですね。
https://www.city.osaka.lg.jp/fukushi/page/0000501083.html

 外国の人や若者も条件が合えば使えます。大阪市では混雑を避けるため「郵送での申請」を受け付けています。窓口での申請をご希望の場合は、予約をした方が確実です。

③当面の生活資金が必要な方へ(大阪府)

 1月4日以降の生活費が不安な方へ、先日、生活支援の職員が話していましたが「0円になってから来られると打ち手が激減する、数万円あるうちに来てほしい」ということで、今日明日の緊急対応には行政は弱いところがあります。ただ、多くの貸付や支援制度がコロナ対応もあってかなり増えていますので、ぜひ活用してください。

④仕事が無くなった方へ(大阪府/大阪市)

 大阪府が「チャン巣PROJECT」という「住居×就職支援」という新たなサービスを立ち上げています。該当する方は、ぜひご検討ください。すごいなコレ!

 また、当面は生活保護で生活を維持し、就労をめざすことも条件が合えば可能です。生活保護の相談は、各自治体の窓口に4日以降にお願いします。

 厚労省も「生活保護を申請する必要性は誰にでもある」として、積極的な相談を促しています。それほど、新型コロナによる影響は「非正規・女性・飲食業や観光業に就いていた若者」を直撃しています。

 支援制度はさまざまにありますので、大阪市在住の方であれば以下のサイトを定期的にチェックする、Twitterで大阪市の広報をフォローしておくことをおすすめします。SNSは発信ツールでもありますが、情報の受信ツールとしても有効です。

⑤外国の方への多言語による支援情報(全国)

 外国の方で支援が必要な方には、以下のサイトをお知らせください。

生野区役所の多文化共生チームも、「やさしい日本語」で情報発信しています。機械翻訳にかけるための、ふりがな無しの文章も併記しています。


追記:個人的な想いとお願い。

 こうして絞って紹介しても、それぞれの先での表現の不親切さや手続きのややこしさ、書類の多さに諦めてしまうだろうな、とか、行政なのでどうしても条件にハマらない時に窓口職員のスキルや柔軟性次第になってしまうよね……と、不安に思いながらまとめました。

 役所や社協の職員のみなさんには、ぜひ、悩みの言語化ができない、書類が書けない、人に会うのもしんどい、でも支援が必要な当事者がいることを念頭に、できる限り「相談してよかった」と思える結果につなげてほしいと願います。一度来て、絶望したら二度と頼ってもらえなくなるのって、セーフティネットとしての義務を放棄したのと一緒だと思うんです。自分の心に突き刺すように、書いています。

児童虐待防止協会30周年記念シンポジウム資料(抜粋)-5

 これは、私が20代で生活困窮を抱える当事者から聞いた言葉です。研修の資料に使っています。「悩みを言語化し、窓口を調べ、時間通りに来て、書類が揃えられる」人は「レアケース」だと思っているぐらいでちょうどいい。

 当区の子育て支援室では、専用端末とLINEアカウントを導入し、電話でつながりにくい保護者に同意書を取った上でLINEでつながっています。業務時間外のLINEには翌業務時間に返すルールを了解してもらうことで、以前のように来ない電話、つかまらない訪問に時間を取られることも減っています。先日、24区にも事例として共有しました。

 サイボウズ株式会社との事業連携協定で作った「生野区こども地域包括ケアシステム」には、100名以上のこども支援の職員・学校や保育所・児童デイの関係者、こども食堂などのボランティアの方がクラウドでつながり、情報共有が進んでいます。

 ICTの活用で、官民の支援者の情報共有も進みます。SOSを出しづらい当事者の代弁者である支援団体の人たちこそ、私たちが規則で何もできないところを助けてくれる味方でもあります。行政の対応を怒られることもありますが、つながらないと始まらない、と思っています。

 あと、最後に私個人の想いとお願いなんですが「福祉や教育に関わる人間は24時間365日、滅私奉公しろ教」みたいな方がいて、私の日常や趣味の発信を批判されることが続きました。

 私には「自分の人生を大事にしながら、自然体で支援や寄付ができるカッコいい大人を増やさないと、日本に寄付やボランティア文化は根付かない」という想いがあります。あと、イヤっていうほど被虐待のこども時代を送ってきて、なんとか立ち直っているので、少なくとも「あの時、自殺しなくてよかった」と思えるぐらいは、人生を楽しみたい。

 ※33歳の時にやってたブログに書いた文章が残ってたので、貼っておきます。

 毎月、飲み会2回分ぐらいをクレジットカードの引き落としで複数の支援団体に寄付をしています。こうやって公言するのを「言わぬが花」とけなすのって、日本的ですよね。でも、身近な人がやってたら、自分もやる気になりませんか?

 とにかく!飲み会が減った分で、地元経済を回すためにケータリング&テイクアウトで近所のお店を応援したり!自分たちの代わりにがんばってくれている支援団体に寄付したり!クラウドファンディングで応援したり!

 お金はなくても時間に余裕があるなら、こうした支援情報をSNSで拡散したり、若者ネットワークに流したりしてくれると、大変ありがたいと思うのです。

広告案(若者向け)

 福祉局の作ったチラシを、若者に届くようにアレンジしたので、ぜひご活用を!PDFはこちらです⇓

 まとめてみて、まだまだ「わかりやすさ」「届け方」「使えるようになるまで」のハードルが高いのは重々承知なので、改善を続けていきます。

 2021年、社会情勢が急激に悪くなる時にこそ、余力のある「カッコいい大人」の出番ですよ!