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ゲームの仕掛けで新しい授業デザインを


1年目教員、1年目で退職する予定のMr.Kです😌 現在、個人事業主での開業と、NPO団体を創設し、学校創りをコンパスに地域と教育を繋げていく活動を始めています。実はMr.Kは英語科教員です。とゆーか「学校を創りたい」なんて言い出す前は「日本の英語教育をより良くする」を掲げて第二言語習得や英語教授法の勉強をゴリゴリしていました。急なり英語教師としての顔をチラ見せしてきたのには訳がありまして…

本記事では少々趣向を変えて、

授業にゲームの構成の視点を取り入れて「つい」学習を進めてしまうような授業構成

を考えていきたいと思います。

参考文献はこちら

本について軽く紹介しておくと、

元任天堂の企画開発者の玉樹真一郎さんが、いかにしてスーパーマリオブラザーズやドラクエをユーザーが「つい」やりたくなってしまうゲームに作り上げたのか、その「体験デザイン」の構築方法をカジュアルかつ、理論的に説明された書籍です。ちなみにこの本自体もゲームを作る際に使用されている仕掛けで構成されており、続きが気になるように設定されています。読んでいて本特有の飽きがこないようになっていました。

さてここから本題。ゲーム構成に要されている3つのデザインを授業に取り入れてみます。

① 直感のデザイン


このデザインで重要なのが、学習者が「こうしたらゴールが達成できるんじゃないかな〜」と仮説を立て、試行して、「よっしゃあってた!」となること。これによって、試行したら喜びがくることを理解させ、直感に従った行動を促す。

つまり直感的に進めていったら成長している状態になるよう授業をデザインしてしまいましょう。

ある1文の意味を理解することをゴールにした教科書を読ませる際に、最初に単語を教師から教えるのではなく、ここを体験に落とし込む。その文の意味を理解する上で重要な表現や単語に下線を引いておき、その下に( )をつけておく。つまり調べて日本語を入れられるようにしておくのです。人は空欄があると埋めたくなりますので、学習者は直感で「単語の意味を調べて空欄に入れるのだな」と試行が始まります、単語の意味を調べたら、本文の意味がわかるように構築されているので、そこで学習者は「単語の意味を調べたら、文全体が理解できた!」と体験デザインによって、試行から喜びの感情に変わるのです。生徒もこれなら単に教わるよりも前向きに活動に取り組みそうです。

でもここには弱点があります…

それは飽き疲れです。最初は直感から「空欄を埋めよう」となり、前向きに活動が続きますが、これだけだと同じことの繰り返しになるので飽きます。また、この際、学習者は常に情報を収集している状態になりますから疲れます。
これをどのように解すようしていくのか…それが

②驚きのデザイン

このデザインは、飽きの解消に用います。ここでのポイントは予想していなかったことが起きることです。ストーリーが長いゲームにはこの予想を裏切る仕掛けがあるみたいです。ドラクエでは旅の途中にカジノができるのですが、これは旅は厳しいものだという前提がある上で、あえてボスを倒して、次のストーリーに行く前に用意したりしているみたいです。そうすることで「こんなことができるの!?」と興奮状態が作ることができ、決まった流れから一度抜け出すことができます。

英語の授業ということで言うと、ちょっとしたゲームを入れてみるといいかもしれません。情報収集が連続し、飽きと疲れが来たときにゲームを取り入れることで「こんなことしていいの!?」と予想の裏切りが起き、興奮状態が作れます。この興奮状態は言い換えると熱中であり、勉強の飽きをうまく解消してくれます。

③物語のデザイン

仕上げです。どんなに学習しても最後は能動的な姿勢に持っていきたい。そのために必要なのは成長を実感させること。自身の意思で選択をさせることの2点。
そのためにここで行うのは、スタート視点に戻すです。ゲームでも全クリした後、出発地点に戻って、当初苦労していた敵を瞬殺することができるように異なると「成長したなあ」と実感が湧きますよね。また、ゲームによってはプレイヤーに選択を強いて、その選択によってゲームの進行が変わったりするものがありますよね。つまり、ゲームという自分とは乖離している事柄の中で選択させ、プレイヤーに意思を持たせる。ということです。

この2点を授業に応用していくと、まず「スタート地点に戻す」について。
単元を1通り終えたら、最初に行った活動と同じ活動を「復習だよ〜」とかいってもう一度やってみる。最初は辞書で調べながら、友人に聞きながら進めていたものがすらすら出来るようになっていたら成長を実感できますよね。意思を持たせるということに関して、自身でこの単元における習熟度を上げるためにどんな学習が必要かを自身で選ばせて学習をするというのが有効ではないでしょうか。

この際に重要なのは、1単元が終わったらというのが個人的にはおすすめです。最初から選択をさせるというのもありですが、成長を実感できていない学習者にとってはまずはレールに乗っかって学びたいと思うものです。そこのニーズの解消を忘れてしまうと、生徒は非常に大きなチャレンジを強いられている様な気持ちになってしまい、消極的になってしまうかもしれません。

まとめ

直感でつい進めたくなるような設計でインプットをデザインし、飽きと疲れを解消するために予想していなかったイベントを導入し、自身で活動を選択する機会を提供するということになります。

正直この本読んで良かったです。これから始める英語事業もNPO事業にもいかせる考え方を学ぶことができました。

おすすめです😌

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