見出し画像

大谷選手の被害、水原通訳解雇に見る英語問題

ECCジュニア子供たちの留学費用を全額負担

先日、こちらでニュースになっていました、さすがは大谷選手の教育支援。

ご本人たってのご希望だったと記事にもあり、世界で活躍するために英語がいかに必要か身をもって感じられているのだろう、と拝察していた矢先。

とんでもないスキャンダルに巻き込まれてしまった大谷選手

この、100年に一度いるかいないかという日本の至宝をの苦悩を考えると・・・。

がしかし、ちょっと英語がわかる方なら、思っていませんでした?

水原通訳の翻訳は雑だった

ロバート・キャンベル教授もこう仰っている通り、新たな通訳の方は齟齬がないよう、丁寧に翻訳している印象を受けます。

私は2ヶ国語以上の話者(いわゆる帰国子女やハーフなどの先天的多国語話者ではありません)でして、立場上、組織トップをそばで見ることがあります。そうした方々の会議は、外国で学位や修士を収めているような英語が得意な人でも、重要な会議では通訳をつけることは珍しくありません。

というのも、現場でビジネスしているレベルの英語と、組織トップの英語(またはその他の言葉)は、格が違います。

単にバイリンガルだとかいう問題ではなく、どの言語であってもそれなりの知性やバックグラウンドがなければ通訳として成り立たない場面があるんです。

通訳にも知性レベルがある

トップにありがちな、会話の引用に論語や史実が出てきたときに、話者の人格まで尊重しながら忠実に翻訳ができるのは、もはや言語の切り替えの上を行く作業です。

逆を返すと、たかが言語、通訳というスクリーニングひとつ通すだけで、自分の知性や人格の評価まで変わってしまう。ワードチョイスを知的でない他人に任せるということは、上場企業や国際的企業または国家ならば、株価や業績のみならず国際政治にすら影響する、非常に恐ろしいこととも言えます。

水原氏の過去の貢献に対する評価は変わらない

とはいえ、これまでは水原氏の活躍により、大谷選手がメジャーリーグで活躍できたのは、間違いないと思います。その部分は彼の実績を大いに評価したいですね。

英語は通訳業務の中で最も需要の多い言語ですから、競争率が高いのは言わずもがな。

プライベートまで広範囲に面倒を見ていたから、秘密裏に賭博胴元に送金ができたのではないかなどと言われているように、水原氏のように野球専門であっても、通訳として頭ひとつ抜きん出た実力を発揮するには、通訳以上の能力を示す必要があったのではないかな、と思います。

水原氏は、残念ながら経歴詐称の話まで出てきてしまいましたが、その彼の翻訳は大谷選手の意としていることがまっすぐ伝わるかというと疑問符が着くような、ちょっと雑な訳だと常々感じていました。

大谷選手の心情は一般庶民には想像もできないですが、水原通訳との決別に関しては、これが潮時だったのかな、と感じます。

いち野球選手という枠をすでに超えた存在の大谷選手

もうすでに、日本出身いちメジャーリーガーの枠を超えた存在である大谷選手。日常会話を通訳してもらい、身の回りの世話をしてもらうレベルのパートナーとは、卒業の時を迎えていたと思います。

大谷選手は、レジェンドとして長く名を残す選手になるでしょう。この試練を乗り越えて、ますます大成されることを確信しています。

重要なのは英語じゃない、その先

大谷選手のように圧倒的に他者より秀でた努力ができる能力のある人は、お金で言語障壁を解決することが可能です。

その意味では、下の投稿で触れたように、英語教育はさして重要ではありません。

でも、大谷選手ほどの潤沢な財力を持ってしても、言語障壁の周辺で起こる問題が発生してしまったわけです。

こんなに英語の話を熱く語っている私ですら、もし「英語だけ」が大事だったら、子供をインターナショナルスクールに送り込んではいません。

英語力は普通のこと。取り立てて英語ができると騒ぐことの方が、異常です。英語で学位を納めたトップがわざわざ通訳をつけるのも、そういうことなんです。

今回の水原氏解雇の件で私は、ECCジュニア子供たちの留学を支援してくださる大谷選手のお気持ちをより深く考えました。

早く日本でも、義務教育レベルで、海外で通用する英語力がつく教育が行われるようになることを願って止みません。

散々、英語の話をした後になんですが、筆者家庭がインターナショナルスクール進学を選んだのは英語のためではありません。

この記事に、おおまかにその他の理由があります。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?