今更な2023年に読んだ本メモ

なかなか記事を更新できずに年が明け、すでに2月も終わろうとしている。
本当だったら年末に「今年読んだ本まとめ」として挙げたかったのだが、今更ではあるが、2023年に読んだ本の紹介と感想を簡潔に記そうと思う。

●「雨にシュクラン」 こまつあやこ著
 主人公は憧れていた高校の書道部に入るも家庭の事情で学校をやめることになる。そんなどん底から物語が始まるが、引っ越した先での新しい出会いから少しずつ心の向きが変わり成長してく様子が描かれている。その出会いのきっかけとして公共図書館が関わっていたのが個人的にとても良いなと思った。

●「明日弁当をつくる」 ひこ・田中著
 中学生の主人公はある日突然、これまで普通だった母親とのやり取りにもやもやを感じる所から物語が始まる。その違和感が何なのか主人公はずっと考え続け、自分なりに解決しようと試みる。その試みの一つがお弁当を自分で作ること。ひたすらに考え続けて、親から反対されてもどうしたいかを自分で決めることを一貫してやり通す主人公はすごいと思う。

●「博物館の少女 怪異研究事始め」 富安陽子著
時は明治。東京の親戚の家で暮らすことになった主人公・イカルは、上野の博物館で働くことになるが、そこで不思議な事件に巻き込まれる…。明治時代の妖譚に加えて舞台が上野の博物館。面白くないわけがない!イカルが自分の居場所を見つけて成長していくところも丁寧に描かれている。イカルの親縁として河鍋暁斎がいて、本作では名前だけしか挙がっていなかったのだが今後どう出てくるのかも気になっている。(2023/9/19に続編が出ているがまだ読めていない。)

他にも数冊読んだが長くなるのでこの辺りで終わりにする。
最近は児童書が多いが、大人が読んでも十分に楽しい。