ボイルのお話
こんにちは。
久しぶりの投稿です。
写真は水玉のジャガードのボイル生地で、花柄がプリントされています。
タイトルにもありますように、今日はボイルのお話をしようと思います。
ボイルというのは、薄くて透けていて、硬めの夏物の衣料によく使われる生地です。
強く撚って作った細めの単糸や、細い双糸を使い、薄くて粗目に織ることで透け感を出し、麻織物のような風合いに織る事で硬いと言いますか、コシのあるような仕上がりにしています。
※撚りについてはいずれお話をしますが、撚りが強い糸を使うと硬い織物になり、撚りの甘い、撚りの無い糸を使うと柔らかい織物になります。
単糸は1本の糸、双糸は1本の糸、双糸とは2本の糸を撚り合わせて1本の糸にしたものの事をいいます。こちらも機会があったら詳しくお話をしようと思います。
素材としては綿をはじめ、絹や麻、毛もありますし、ポリエステルなどの合繊もあったりします。
今回の素材は冒頭でもお話をしたようにジャガード織でボイル地に水玉の柄を織り込み、更には花柄のプリントを施すことで優雅な素材に仕上げているんです。
手間が掛ってるでしょ!
夏の高級衣料などに使われることが多いのです。
今年はコロナ禍もあってマスクの需要が高いですね。
こうした事情から例年とは違い服地としてではなくマスク用にボイル生地をお買い上げになる方が増えました。
粗く織ってあるので通気性があるのと、綺麗な柄で高級感があるのもポイントなようです。
参考文献
「アパレル素材 服地がわかる事典」 野末和志 日本実業出版社 2002年
「新ファッションビジネス基礎用語辞典」 バンタンコミュニケーションズ 株式会社チャネラー 2008年
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