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10-5 憂鬱と救済

す6:50起床
ポケスリの点数は低い。プチ寝坊。弟がいないので母を起こす人がいないから、連鎖的に俺も起きれなくなる。目覚ましはかけてるんだけど、何度かけても起きれない。起こしてくれるだろうという甘えが根幹にあるからだろう。ハナタレ小僧が。社会の荒波に揉まれ樹海で沈め。
昨日店で食べたから食べれなかった晩飯の残りと明太もちチーズでご飯をかき込む。今日の朝は食欲あるぞ。
おいおい、入るズボンめっちゃ減ってきてるやん。やべー。なおダイエットは本腰入れない模様。お前魂で理解してねーな。甘えんなよ。
今日はめっちゃ早くビーリアル来たな。

8:00 通学
なんだかすごい不愉快な気持ちだぞ。まだ頭が眠いのも一因だろう。今日もまた俺は黒のアロハを着てしまってる。全身黒なのに何故か靴だけ茶色。自分のことを朝から「ダサい」と認識しちゃうとスタートが-75くらいからのスタートになるから最悪だ。そして1回俺ダサいというモードに入ると過去も全てダサいということに気づいてしまうのでクソッタレクソッタレ。このクソッタレは自分の今までの否定です。今の自分というのは今までの自分の積み重ねであるのです。つまり人間とは過去によって決まるのです。その過去が全てクソッタレだと須らく今の自分はクソの積み重ねという存在になるのです。自認がクソになるのです。自己肯定感の暴落なのです。クソからしたら全てが妬ましく見えてしまうのです。服がかっこいい人、いい歳の取り方をしてる人、めっちゃ美人、それなりの美人、見方によっては美人、高校生、中学生、小学生、親子。さらには自分より劣って見える人、俺よりもブス、髪の毛ボサボサで臭そうなブス、俺よりもデブ、鉄道職員(鉄道好き)、障害がありそうな人、その他。彼らは俺よりも全然立派な可能性が高いけれど、見下してしまっているのです。これは俺の根本の差別意識であり、俺の心の安寧の材料であり、同時に俺の心を苦しめるものでもあるのです。差別している対象のような振る舞いを自分がした時に、自分自身にもその刃が向くのです。それがわかっているのに、差別から脱却できないのです。ここで半ば諦めているのも弱者たる証左であり、この口調も賢ぶって内心差別している「馬鹿」との違いを出そうとしてるからなのであります。
今朝の電車ではこのような調子ですが、人と会うときっとこんな感情なんてどっかに行ってしまうのでしょう。いつもそうです。1人になった瞬間にとめどない自己批判の濁流に飲まれるのです。自分の振る舞いのこっけいさ、それをキャラという言葉で流し向き合おうとしない小賢しさ、服のダサさ、太ましさ、自分の話のつまらなさ、面白くあることが求められているという驕り、日常会話のできなさ、自分発信の話の多さ、怒涛のように自分自身から指摘されるのです。

それはそうとしてやっぱり大学行くと疲れる。昨日書きそびれたけど、いつも薄ら無理してる気がする。ありのままでいればいいとか言うけどそれのやり方がわからない。適当に口から出る言葉で過ごすことがありのままではないならなんだと言うのか。ありのままってなんだよ。
やっぱり夏休み明けってメンタルがすごく不調になる。1人の気楽さと寂しさと、コミュニティの一員としての窮屈さと心地良さのギャップで心が風邪をひくんですかね。知らんけど。逃げるな。詩的な感情から逃げるな。これはお前の本音だろう。これはお前がひとりでこっそり持っておくべき本音だぞ。それをこうやってパブリックにして俺のキャラの一部として消化しようという魂胆が丸見えだぞ。その方が楽なのはわかるけどね。辛かったね。

クラスメイトを見かけ手を振る。気付かれない。金髪を辞めたからだろうか。やっぱ金髪の方が良かったかも。
クラスメイトが走っていく。遅刻コースかもなこれ。

やっぱりさ、理解にも深さがあってさ。話を聞いて気持ちが想像出来る程度の理解と、実際に体験して魂で理解するんじゃ全く話が別だよ。魂で理解してる事柄が多いことが深みなんじゃないか。
実際誰も俺の事なんて見てないという事実を知っていてもそれは情報として知ってるだけで、実感して魂で経験してる訳では無いから行動に反映されない。他にも痩せにくいのだって体重が重いという事実は知っていても、痩せなきゃいけないレベルだと魂で理解してないからだし。遅刻しそうになっても焦らないのも遅刻して痛い目を見て、遅刻はダメだと魂で学べていないから。
将来の俺の生徒たちには色んなことを魂で理解させるために色んな経験をさせたいね。傷が伴う場合でも。痛みが1番人間を育てると思います。痛みがあると応用性のある学びになる気もする。やるなと言われたからそれに従うのと、経験に基づき自分の判断でやらないのじゃ、後者の方が圧倒的にほかの場面でも生きる。ごめん、例が出てこない。実際そんなことないのかも。これをちゃんと説明できるようにならないといけないよな。

しっかし文章に起こすと自分の性格のクソぶりに驚く。無意識的に自分の悪い所を多めに書いてるだけかも。いい所書きまくって顰蹙買うのが怖くてさ。

一限 基礎演習
イキリ野郎と同じ班に。もう彼をまともな目で見ることが出来ないので何を言われてもムカつく。だが俺も彼と紙一重である事実は忘れてはいけない。てかそう思ってるからムカつくんだろうな。俺が心の中で彼を責める時、同じ要素を持つ俺自身も責められてるから。
授業終わりに陽キャから今度下北行こうと誘われる。めっちゃ嬉しい。

二限 自然地理学
友人が隣でこっそりオセロをしてる。すごく楽しそうだ。俺はこれを楽しそうと思うタイプである。これは本音だ。新しい環境の内輪ノリとかを楽しめるタイプである。こういうのが苦手な人がいるのも知ってるけど、俺は楽しめるし好きである。それを表明しておく。 

三限 空き
あいてるので、友人二人とともにカラオケに行く。楽しい。盛り上がる選曲をできた気がする。自己肯定ポイント5。友人のうち1人は見た目も格好よく、性格も根明で、懐メロ好きで、知識も豊富なすごく尊敬できる人間。一限の際に触れた陽キャとは彼のことを指した。もう1人の友人はすごく明るい訳では無いがとても人がよくいつもニコニコしているし、ちゃんとリアクションが大きいので会話していて楽しい。俺は彼らに何も与えれてない。

四限 中国語
パソコンの影で友人とスマブラをする。俺割と強くなったかもしれない。なお勝率0。
この授業の担当の先生はかなりおもろい人なので20分ほどスマブラにこっそり興じた後にはちゃんと授業を聞く。高校辞めたあと東大いって、留年しそうになったから留学行って誤魔化して、留学先で退学になった男だ。人生経験のレベルが違う。

5限 空き
6:50立川集合で軽音の飲み会があるので大学で時間を潰す必要がある。教材研究(YouTube鑑賞)をする場所を探して歩いてたら風の気持ちよさに涙が出そうになった。
これはガチで、この気候が叔父に縄跳びをコーチングしてもらっていた小一の日の記憶とマッチするからである。ばあちゃんちの前の車のこない車道で、ばあちゃんちを背に、叔父を正面に縄を飛んだのを、飛べてなかったけど、そんな時間を思い出す。そのあと家に戻って、アニマックスでこち亀を見て、スイチューフレンズとかも見て、CSをつけながら寝れたばあちゃんちの楽しかった記憶が呼び起こされる。今なら獄門彊に封印されてしまうと思う。
気温が懐かしすぎて辛くていまトイレに逃げてきてる。
中央広場で子供の手を引く太ったあの子は初恋の人って葛飾ラプソディーの歌詞良すぎないか?
好きだった人が美しくなくなり、家庭も持ってて、でも自分は大工のかしらにガキのまんまだと笑われるほど昔のまま。すごく取り残されてる感じがする。その哀愁がたまらん。

19:30
軽音飲み会
1・3男子飲みということで余裕のある先輩方と猥談をしながら時間を過ごすのはとても楽しかった。結論としては純愛派はクソであるということ。
かなり飲み食いをして、腹パンパンな21:30、帰路に着く。
麻布出身一浪の凄腕ドラマー、めいくんと一緒に帰る。誰と誰が付き合い始めただとか、軽音サークルごとの人物整理とか、アニメの話とかで盛り上がる。所々会話が雑になってしまうことがあったがまあその程度のガバ許してくれ。

22:40
最寄りに到着。家まで歩いてたら向かいから見覚えのある恵体。中学後輩リキだ。名前通りまじで力が強いし、口調もDQN。でも何故か俺をすごくしたってくれてる。最近なんかジャズにハマってるらしい。185cm100kgで祭りの大太鼓を叩いたりもしてるのに、ヒップホップめっちゃ好きそうなのに、ジャズらしい。ギャップすご。最近ピアノと筋トレに打ち込んでるらしい。音楽の話の後、彼とも駅前で三十分ほど猥談をば。こいつ良く笑ってくれるから話してて楽しいわ。こいつ、初めてをねっ

11:30
家の前で地元のブラザーから電話が来る。話したいことがあるから多摩川に来い。とのことだ。カミングアウトされちゃうのかなぁドキドキ😍
彼の口から告げられたのは、彼女が出来たという事実だ。俺は喜んだ。マジで喜んだ。彼は苦労人なのでそれが報われた気がしてすごく嬉しかった。秋の外気に触れ冷えた皮膚とは裏腹に胸の中心はとても暖かかった。おでんを食った時のような、そういう温かさが胸の中心に。
多摩川を歩きながら彼をほめたたえる。マジでよくやったよ。
キリがいいところまで歩いて一旦引き返す。
地元の陽キャ4人とばったり鉢合わせる。格が違うほどの陽キャ。まじのカースト最高位、バラモン陽キャ。久しぶりの、圧倒的強者との対峙、緊張が走る。ブラザーが場を何とか回してくれる。大学の話とかをした。そのあと一人の陽キャが去り際に「俺はお前の生き様好きだよ」と。俺はすごく救われた。メッッチャ嬉しかった。圧倒的強者からの賛辞は俺の歪んだ心を相当に癒してくれた。いちばん欲しかったかも。宿儺に「ほこれお前は強い」と言われた漏斗のように。
サッカーの練習場のベンチに腰かける。いつも通り他愛のない話。恋愛相談もされたが。とにかくすごくいい時間だった。
星空がとても綺麗に見えた。

今俺はすごく救われた心地でいる。朝からは想像もつかない。ただ、本当に救われた。
思ったより俺は認めて貰えているということが嬉しくてしょうがない。ああこのキャラで生きてきてよかった。生き様に全てが包括されているので、全肯定を意味するような気がする。過去の積み重ねである生き様を肯定してくれたんだ。全ての肯定だろう。なんて心地いい。

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