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池袋アニメーションフィルハーモニーの件について

アニメ専門オーケストラ、池袋アニメーションフィルハーモニーによるコンサートのチラシやHPで生成AIが使われたことに対し「けしからん」という意見がSNSで流れて、出演予定者や協賛スポンサーが離脱している問題について。

個人的には「離脱者や企業は感情的なSNS内の一部の意見に過剰に反応していないか?」と考えています。
なぜなら私はAIシンガーやドラマーで曲を作って、サブスク等で配信しているから、他人事ではないわけです。

  • イラストの生成AIには学習機能があって、特定のイラストレーターを真似たりできるらしいのに対し、音楽のAIは真似される側(声優、ボーカル、演奏者)は契約に基づき納得してやっていると思うので、その違いがあります。

  • イラストは完成体ですが、音楽は部分的に使うという違いもあります。

それでも、音楽は良くてイラストはダメという理由が薄い気がするのと、離脱者や企業はそこまで考えているのかな?と思うのです。
ただリスク回避したいだけのように思えますし、離脱した出演者や企業は、私のような人間を否定する、ということにもなりかねないわけです。

「アニメ専門オーケストラなのに生成AI画像を(チラシやHPで)使うのは良くないのでないか」
という疑問自体はわかります。
でも、「アニメ製作者を馬鹿にしている」となると「なぜ?」となります。
それが通るなら、私も自分の生成AIを使った楽曲(ほぼ全て)は「演奏者を馬鹿にしている」ということになってしまうので、そこは受け入れ難いのです。

私が恐れているのは、今回の出演者や協賛スポンサーによる判断が、「生成AIはとにかくダメ」という世論を生み出してしまうことです。

どのように話が落ち着くかは別として、私としては、あまり気持ちの良くない事件ではあります。
ただ「逃げる」「謝る」ではなく、「クリエイティビティにおいて、AIとどうやって付き合っていくべきなのか?」を考える社会的機会になる方が建設的だと思った次第です。


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