宮廷神官物語が復活です

 美しいカバーイラストは葛西リカコ先生にお願い致しました。角川文庫より3月24日発売予定です(^^)
 公式サイトによるあらすじ紹介は以下のとおり。

 聖なる白虎の伝説が残る麗虎国(れいここく)。
 美貌の宮廷神官・鶏冠(けいかん)は、王命を受け、次の大神官を決めるために必要な「奇蹟の少年」を探している。彼が持つ「慧眼(えげん)」は、人の心の善悪を見抜く力があるという。しかし候補となったのは、山奥育ちのやんちゃな少年、天青(てんせい)。「この子にそんな力が?」と疑いつつ、天青と、彼を守る屈強な青年・曹鉄(そうてつ)と共に、鶏冠は王都への帰還を目指すが……。

 こちらのシリーズは、かつて角川ビーンズ文庫で刊行されていたものの新装版になります。当時はカトーナオ先生の可愛らしいイラストでした。ビーンズ文庫は基本的に若い世代の読者様を対象としていますが、担当さんの「このシリーズはどの世代の方にも楽しんでいただけるはずです!」という嬉しいお言葉により、このたび角川文庫からの発売となりました。書き下ろしなどはついていませんが、細かな部分での変更や修正は入っています。あとは、今回はちょっと大人向けにふりがなを大幅に減らしてみました。私自身はふりがなが多いと読みにくさを感じるので、思い切って削ってみたのです。……減らしすぎだよ、という声がたくさん届いた場合はまた増やします(笑)

 舞台となっているのは架空の麗虎国ですが、衣裳や風俗などは朝鮮王朝をベースにしています。慧眼を持つとされている少年・天青が宮中に上がり、そこで様々な謀略に巻き込まれながら成長していく物語です。天青を助けるのは、若き美貌の神官・鶏冠と、武術の才を持つ曹鉄。他にも様々なキャラクターが出てきますが、果たして誰が敵で誰が味方なのか——今考えてみると、ビーンズ文庫なのにわりとドロドロした宮中謀略劇ですね(笑)

ちなみに2巻は5月に刊行される予定です。新装版のシリーズは、あまりお待たせすることなく発売できるのが私も嬉しいところ。もう2巻と3巻のカバーイラストを拝見したのですが、いずれも素晴らしいですよ……!

 こちらのシリーズは、中学生高校生でも楽しくお読みいただけると思いますし、そのお母様世代の貴腐人のみなさまでしたら、主従萌えなどもご堪能いただけるかと思います。まあ……あれですよ……ここだけの話ですけどね、結構長いシリーズなので、数字がふるわない場合は途中までになっちゃったりする可能性もあり…………なんて厳しい出版業界。電子書籍も便利でいいものですが、できれば紙の本で最後までシリーズを完結させたいと思うのが、親心というか作者心。何卒よろしくお願い申し上げます!