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色々な番組にネタメールを送り続ける理由とは(ちくちくのちくわぶさん)



[はじめに] 僕がハガキ職人さんに聞いた話をnoteに書いた理由は、してみたい職業があり、それに向けての練習と、就職活動に必要になるからです。そこで、ハガキ職人さんの日常について個人的に前々から詳しく知りたかったのと、このnoteを読んでくれた方に少しでも良かった、参考になったと思って頂ければうれしいと思い、今回数名のハガキ職人さんに協力していただきました。



最初に協力していただいた方はちくちくのちくわぶさんです。



この番組にはこのハガキ職人!というような1つの番組に送り続ける方や色んな番組にリアクションメールを送っている方が多い中、幅広い番組にネタメールを送り続け、採用され続けているちくちくのちくわぶさんに話を聴いていこうと思います。


ラジオネーム ちくちくのちくわぶ

30代・男性・会社員

ーーラジオネームの由来はなんですか?

ちくわぶさん 思いつきです(笑)印象に残りやすく、かつ分かりやすくて柔らかいイメージがいいかなと考えたとき、全部ひらがなのこのラジオネームがパッと出てきました。

ーー確かに僕もすぐに覚えました。色んなラジオを聴いている印象がありますが、そもそもラジオを聴くようになったきっかけは何ですか?

ちくわぶさん ラジオは小さい頃から母親がFM802をよくかけていたので、それをなんとなく聴いていましたが、1人で初めて聴いたのは中学生のとき、友達の影響で声優がしているラジオでしたね。
けれど、高校・専門学生時代は、邦楽ロックを聴いていたりと、ラジオとは無縁の生活を送っていました。
ラジオをしっかり聴き始めたのは、今から15年ほど前(2009年頃)に、ラジオ好きの上司から勧められたことがきっかけでした。
だけど最初は全然聴く気はありませんでした。その上司は会社のキーパーソンだったので、話を合わせるために仕方なく聴いていましたね。
「面白いからラジオ聴けよ!」と言われましたし。

ーー今だとハラスメントになりますよね。

ちくわぶさん そうそう、ラジハラですよ(笑)
だけど凄く尊敬できるし、真っ直ぐで人間的にも魅力的な人でした。この人についていけば間違いないとも思っていましたね。渋々聴き始めて、上司と感想を言い合うのを繰り返していくうちにハマっていきました。そこから"伊集院光深夜の馬鹿力" "ダイアンのよなよな" など色んなラジオを聴くようになり、逆に僕から上司にラジオをオススメするようになりましたね。"霜降り明星のオールナイトニッポン0"も始まった当初から聴いていました。

ーーとても素敵な関係ですね。ラジオにメールを送り始めたのはいつ頃ですか?

ちくわぶさん 3年前ですね。

ーー意外と最近ですね。もっと昔から送っていると思っていました。

ちくわぶさん "霜降り明星のオールナイトニッポン"に1通だけ送ったことがあるのですが、採用されずに落ち込んでしまって。
やっぱり聴くだけの方がいいなと思ってそこから1年間ネタメールは送りませんでした。
しかしある日"おぎやはぎのメガネびいき"を聴いていると「ネットで調べました」というコーナーで、「今回送られてきたメールは約50通です!」と言っているのを聴いて、それだったら試しに送ってみよ!という軽い気持ちで、毎週何通か送り続けた結果、別のコーナーでしたが、採用されました。

ーー番組に毎週どのくらいメールが届くのかが分かると送るきっかけになりそうですね。採用されるまでの期間はどのくらいでしたか?

ちくわぶさん 2、3週間くらいですね。

ーー早いですね!そのときの心情はどのような感じでしたか?

ちくわぶさん めちゃくちゃ嬉しかったですよ!何回も聴き返しました。当時はXでまだラジオのアカウントを開設していなかったので、普段使用しているアカウントでエゴサーチしましたね。
1、2件程しか反応はなかったのですが、それでも心ぬくぬくでした。ただ僕が転職していたのでラジオをオススメしてくれた上司に報告出来なかったのが、今でも心残りです。
初採用されてからは"伊集院光深夜の馬鹿力"や"ダイアンのTOKYOSTYLE"で採用されて10通目が"霜降り明星のオールナイトニッポン"の霜降り甲子園でした。

霜降り甲子園とは、毎年春と夏に1番面白いハガキ職人を決める、ハガキ職人の賞レースです。毎回1万通を超えるネタメールの中から予選で採用されるのはわずか40通のみ。そこから決勝へ勝ち進むことができるのは、僅か16名と、狭き門となっています。

ーー霜降り甲子園で採用されたのは、送り始めてすぐだったんですね!僕もそこでちくわぶさんの存在を知りました。

ちくわぶさん それまで"霜降り明星のオールナイトニッポン"には全然送っていなかったので、びっくりしました。読まれると思っていなかったので、ラジオが始まる少し前まで呑んでいて、家に帰って爆睡していましたね。寝ている最中にXのフォロワーさんが「読まれましたよ!」と連絡してくれて奇跡的に起きました。そのときはもう頭パニックでした。
霜降り甲子園の決勝で僕ほど裸一貫で出場した人はいなかったと思いますよ(笑)
そこから霜降り明星のハガキ職人さんと仲良くさせてもらうようになりましたね。反響もかなりあったので、霜降り甲子園の凄さが改めて分かりました。そこからラジオを聴いて、ネタメールを考えて採用される魅力に拍車がかかりました。

ーー霜降り甲子園がきっかけで僕もちくわぶさんと仲良くさせてもらっていますね。今は何番組聴いていますか?

ちくわぶさん 30番組くらい聴いていますね。全部に送っている訳ではないです。けれど霜降り甲子園で読まれたのが大きかったですね。もっと色んなラジオに送ってみようと思いました。
2022年の8月の霜降り甲子園で10通目の採用だったのですが、そこから4ヶ月で65通採用されました。ちなみに、自分自身いつでも見返せるように、採用された番組はメモして、採用数もカウントしています。2023年からは採用された日にちもメモしていて、ポッドキャストでも配信している番組は、いつでも聴き返すことができるのでオススメですよ。


ーーどっぷりラジオにはまっていますね。ちくわぶさんはご結婚もされていて、家庭を持っていらっしゃるので忙しいと思うのですが、それだけの番組を聴いたり、ネタメールを送る時間はいつ確保しているのですか?

ちくわぶさん 通勤が往復3時間かかるので、その時間を利用して番組を聴いています。ネタメールを送る時間は毎日1時間は確保していますね。
"今日はこの番組のこのコーナーに送る"ということをルーティーン化しています。今は聴くラジオも送るラジオも増えたので、ルーティーンを変えていますが、以前は

・おぎやはぎのメガネびいき
・ダイアンのTOKYO STYLE
・伊集院光深夜の馬鹿力
・相席スタート山添寛のサクラバシ919
・ももの桃源郷
・霜降り明星のオールナイトニッポン

これらを中心に送っており、他にも気になる番組に何通か送ったりしているので、毎週100通以上は送っていて、それを通勤時間に行なっています。

ーー習慣化されているとはいえ、毎日続けられるのは凄いですね。採用されないときもあると思うのですが、モチベーションは下がったりしないのですか?

ちくわぶさん 少しへこむこともありますが、クヨクヨしても仕方ないですし、ネタメールを採用される喜びを味わいたいのなら送るしかないですからね。ハガキ職人というよりも、色んなラジオを聴いて送って楽しみたい、ラジオ変態を目指しています。それと、パーソナリティに自分のネタメールを読んでもらいたいという一心でやっています。2024年は40番組採用という目標を勝手に掲げていまして、コーナーの数ほど、脳みそのいたるところを酷使させています。

ーー他では満たせない喜びがありますよね。今年の目標もきちんとたてているのは立派です。色んな番組で採用されるために、ネタメールを考えるときの工夫はありますか?

ちくわぶさん どんなこともネタにするぞ!と普段からアンテナをはっていますね。どれだけ身の回りのことを面白おかしく材料にするかということを意識しています。それと、文章の書き方としてはシンプルにまとめていく、文字の無駄を省くことを心掛けています。あまり説明しすぎると聴く人の想像力を奪ってしまうので。


ーー例えば、霜降り甲子園で採用された野党(ボケとツッコミをワンセットにして送るコーナー)はどういう風に考えたのですか?


ちくわぶさん
 まず最初に逮捕される設定を思いついて、そこからどう派生すれば面白くなるのか考えたときに、犯人が脚がいっぱいあるイカなら面白いのではないかと思ったので、フリの部分に手錠の音を5回入れることによって、これどうなるの!?と聴いてる方に思ってもらえるようにしました。何か一つ単語、そして設定も思いついたら、そこにどんどん言葉を足して作っていくのが僕が拘っているところですかね。

ーーこの短くまとめたネタに色んな考えや拘りがあったのですね。最後にこれからメールを送りたいなといる方、送っているけどまだ採用されたことがない方も多いと思うのですが、そんな方に伝えられることはありますか?

ちくわぶさん まずは臆せず送ってみて良いと思います。自分がパーソナリティさんとどう関わりたいかという情熱が大事だと思いますね。好きだからこそ頑張った方が良いし、憧れがあるから続けられるし、その一歩でしょうね。僕自身も"霜降り明星のオールナイトニッポン"に1通だけ送って採用されなかった過去があるので、継続は力なりだと思います。ネタメールを考えることも楽しいし、採用されないことが普通だという免疫ができれば面白くなってくる世界かなと。

ーーちくわぶさんの熱い思いやネタメールを送り続ける原動力がよく分かりました。自分のネタメールが採用された未来を想像すると送り続けるモチベーションに繋がりますね。僕自身もラジオの素晴らしさやネタメールを送る醍醐味を改めて認識することができました。

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