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あすけんで高得点のとき、何が起きているかの考察: 2023年3月27日

恐山さんの影響であすけんを始めてから約1ヶ月が経過した。もともと私は栄養にはとても興味があって、あすけんの監修にも携わっている女子栄養大学の一般向け通信講座を受けたことがある程度には、栄養学は好きな分野だ(料理好きとは少し違う)。「何をどれだけ食べたらよいか」、「それを生活に落とし込むための方法」の答えをずっと探してきた。身体の調子が良いのは、良いことだから。そして食習慣は、身体を調子良く保つのにかなり重要な役割を果たしているから。

今日はあすけんに対して「なるほどうまくできてるなぁ〜」と思ったところをメモしておきたい。あすけんで高得点を取るためのメソッド、ではないのであしからず。そもそも私は食べたいものを食べるのも心の栄養だと思っているので、高得点を出すのがすなわち偉いという考えではないです。


まずあすけんでは好きなコースを選べるようになっていて、ボディメイクや糖質制限したい人向けなど色々バリエーションがある。私が選択しているのは一番基本の「あすけんダイエット基本コース」。無課金でも選べるコースだ。他のコースも若干バランスは異なるが、基本的には同じ評価軸のようだ。

得点計算は3つの軸で行われる。※得点配分は非公開。
1. 栄養素は1日の目標量に対して適正か?(栄養素-摂取量棒グラフ)
2. 選択した食材の種類と量は適正か?(食材グループ-★スコアグラフ)
3. 消費エネルギーは目標を超えたか?

このうち3. は比較的わかりやすい。体重から基礎代謝を推定し、そこから一日の摂取エネルギーと消費エネルギーが計算される。運動や日常動作の消費エネルギーが目標値を上回ればOKというだけだ。

あとは摂取エネルギーのほうだが、これは単に一日の目標摂取エネルギーを下回ればいいということではない。食事の内容が大事で、量と種類の両方で「バランスの良い食事かどうか」を判断しているところが最大のポイントだと思う。

(1) 摂取栄養素グラフ。単純に食べた分だけ棒が伸びるので理解しやすい。
(2) 食事バランスチェック。★の数え方が食材グループごとに違うところがミソ。

たとえばタンパク質は肉、魚、大豆製品、卵から摂ることを最初に考えるとしよう。2. の食材グループでは「主菜」に相当する。1. で示されるタンパク質の1日の摂取目安量が仮に60gだとして、60gを全部肉で摂ろうと300gのステーキを食べたとする。この場合1. の栄養素グラフでは「タンパク質の量が適正」と判定されるが、2. の★スコアは★10となり「主菜が過剰」と判定されてしまう。
主菜の適正範囲は、標準的な人では★3~★4の間になる(はずである)。
では★とは何かというと、主菜グループの場合、肉魚卵大豆のタンパク質6gに相当する量を1SV(serving)=★としている。そこそこ脂身のあるステーキ肉であれば150g、赤身肉なら100gくらいが★3〜★4に相当する。現実的には、一日で食べる主菜は卵1個、納豆1パック、お味噌汁に入った豆腐、サバの切り身1/4尾分、といったところか。

つまり、一日のタンパク質摂取目標に対して、主菜から摂るのは3〜4割。残りの6〜7割は主菜以外から摂ってね、というわけ。乳製品にもタンパク質は含まれるし、パスタなんかもわりとタンパク質が多いので、そっちでちゃんと食べることができていれば、主菜をアスリート並みに頑張って食べなくても良いんだということがわかった。
ちなみにプロテインドリンクはサプリメント扱いなので2. の★スコアには反映されない模様。できればサプリじゃなく食品から摂ってねということだと思う。

同様に乳製品の場合は、2. では乳製品のカルシウム100mg相当が★1で、★2が上限となっているのに対し、1. では1日の摂取目標は600mgくらいのはずだ。これは、「乳製品以外からもカルシウムを摂ってね」ということ。小松菜や水菜などの野菜からもカルシウムを摂ろう、となる。

さらにポイントと言えることは、2. のバランスチェックでは主食、主菜、乳製品、果物に上限と下限の目標値が設定されているが、副菜だけは上限値が無いことだ。私の場合は★5以上。副菜は「野菜類・いも類・大豆以外の豆類・きのこ類・海藻類・種実類の正味量70g」が★1になる。摂取上限が無いので、足りない栄養素は副菜で補う方針に自然と導かれていく。アスパラやブロッコリーは野菜の中ではタンパク質が多いし、カレーによく入っているひよこ豆はカルシウム豊富な食材だ。

ただ実際食べてみるとわかるが、★5以上は結構頑張って食べないと追いつかない。しかも1種類の食材をたくさん食べるのは無理があるので、自然と口にする食品の種類は増えていく。さらに、炒め物や揚げ物にしてしまうと今度は1. の脂質がオーバーしてしまうので、スープにしたり、ゆでたり蒸したりするようになる。高得点を狙おうとすると自然と副菜豊富なヘルシー献立に導かれる仕組みに気づいたときは、「あっ、この人たち本気だな」と思った。
副菜をたくさん食べると、ビタミンやミネラルの摂取量が目に見えて増える(1. のグラフが伸びていく)ところはすごく良かった。副菜はひとつひとつは栄養がそんなに無さそうに見えるから、いまいちやる気が出ない料理でもあるから。そこまで気にして作っているとしたら本当にすごいと思う。

で、いろいろやってみた結果、給食みたいな料理が増えた。蒸かし芋。きくらげとレタスのスープ。ごぼうと牛肉と白滝の煮物。キウイ。おやつに甘栗。とか。最終、昔教科書で勉強したモデル献立みたいな雰囲気に帰ってきたので笑った。でも、そういうことなのだ。基本は変わってない。食生活にはちゃんと王道がある。と私は信じている。給食センターの栄養士さん、ありがとう。

パーフェクトな献立を毎日継続するのは不可能だけど、一度、王道の献立を体験してみるのは価値があると思う。あ~こんなに米食べるのね。こんなに野菜食べるのね。と。あと、あすけん、過剰よりも不足の方が厳しい採点になりがちなところも良い。おこめ食べろ。

何より、アプリに入力するだけでこんなにかんたんに栄養バランスがチェックできるのは画期的としか言いようがない。テクノロジー!
だって、私が昔勉強したのは80kcalを1点として4つの食品群から食材を選ぶ「四群点数法」で、いろんな食材の80kcal相当の量を覚えないと使いこなせなかった(それ用の教材もあった)。もちろんそのベースがあるから今、食材選びができているわけだけど。
そのうち栄養バランスも良くて自分の好みに合わせた料理を作ってくれるAIロボットとか出そう。そうなったら買い物から片づけまでやってくれないかな。

80kcal分の食材の写真がひたすら載っている本(手前)。

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