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小学校仕事術『当番活動をやめてみよう』

どうも、小学校教員のファニチャーです。

新学期が始まって約1ヶ月。いかがお過ごしでしょうか。
うまく行っている方、なかなか思うようにいかない方、いらっしゃると思います。

うまくいってないなあ、という方、大丈夫です!
GWという強い味方がいます。
GW明けから、仕切り直しです!

手前味噌ですが、その仕切り直しに使えそうな記事を一つご紹介笑

さて、今回のテーマは当番活動です。年度はじめで決めたクラスも多いのではないでしょうか?

最近、よく当番活動と係活動がごちゃ混ぜになっているクラスを見かけます。

この二つの違いは何かというと、
私なりの解釈は、
当番活動は『クラスで誰かがやらないと困る仕事系の活動』※基本は輪番制
係活動は『無くても支障はないけれど、クラスが盛り上がったり、よりよくなったりする創意工夫ができる活動』
です。
学習指導要領特別活動編にも記述があります。

当番活動の例としては、
窓当番、電気当番、黒板当番、机当番、整列当番配り当番などですかね。

係活動の例としては、
お笑い係、漫画係、イラスト係、新聞係、遊び係などがあげられますね。
電気係、窓係等は係活動としては適当ではないのですね。
たまに低学年では学校に慣れるため、あえて係活動を無くして、当番活動だけやらせる場合がありますね。その時は電気係や窓係が登場します。紛らわしい…笑

それはなぜかというと目的が違うから。
当番活動は
『自分の仕事に責任を持って取り組む』
というのが大切だと思います。
クラスのために自分の仕事をすることで、みんなのためになるもの。
やらないとみんなが困るもの。

しかし、この当番活動、進めていくと、私が辞めた理由になる、変なところが出てきます。


当番活動をなくした理由、なくす方法

例えば、電気当番がいたとします。
朝電気がついていない教室があります。
なので私が声をかけました。
『暗いから電気つければいいのに!』と。
するとクラスの子が、
『電気当番の子がまだ来てないので』
と答えたのです。
えー、となりました笑
いや、電気なんて来た人がつければええやん!って笑
そこに役割いるかー?ってね。

一人一役をやったこともありますが、そうなるとやはり無理のある当番も出てきます。

そしたらむしろ無くせばいいかなーって。
電気は来た人がつければいい、窓もそう。
配りは手が空いてる人が協力して配ればいい。

むしろ大人はそうしてますよね?
そうすると、
『頑張る子が重なって、何もやらない子が出る』という声がありそうです。

それで問題があるのでしょうか?むしろ全員同じ量の仕事がある方が違和感があります。
大人だって同じ仕事量ではないし、得意不得意がありますよね?

ただ、留意しなくてはならないのは、頑張っている子が不満を持たないようにする工夫です。

例えば、頑張っている人を発表し合う時間を作り、表彰制度を作るなどが考えられます。

私は、掃除に関しては『お掃除プロ制度』という岩瀬直樹先生の実践を参考に、表彰制度を作っていますが、他の仕事については特に作っていません。

掃除用具箱に貼ってあります。
6年生でもこの免許証が欲しくて頑張るんですよね。やらない子を注意するのではなく、頑張る子を増やす工夫を!


代わりにこんなことを語り続けます。

『配りものを早く配る方法って何か知ってる?
1人がたくさん配るよりも、大人数で少ない枚数ずつを配った方が遥かに早いよね。そして、一人で頑張り続けると、嫌になっちゃうよね?
だから、みんなで2.3枚ずつ配ったら、負担も分散できて、早く配れて一石二鳥だよね?その分早く帰れたり、楽しいことができたり、勉強する時間が取れたりするよね。そんなクラスの方が素敵じゃないですか?』

徳ではなく、得を語るのです。
みんなでやった方が得だよねーと。

これが伝われば、何かの作業が終わった子から、『配ってー』といえば、勝手に配ってくれます。
参加する子、しない子、いますが、暇だったらやってくれます。
やらないことも認めてあげます。なにかに夢中かもしれないですからね。
他にやってくれている人がたくさんいるからこそ、自分が配らなくてもいい時があるのです。
でも、いつも配ってくれないと、周りの人はどう思うか。

子どもたちは先生からの評価よりも、周りの友達の評価を気にしています。
先生から見放されても、1年間だけですし、いない時間も多い。

しかし、周りの子から見放されてしまうと、その1年間はとても過ごしづらくなるし、その先も関わり続けていくことになる。

なので、いつも配りに参加しない、という子は少ないです。(関係ないよ、と言う強者もクラスに一人ぐらいいますけどね笑)

ちなみに、みんなでやるのが難しいけど、やらないと困る活動は日直さんにお願いしています。
例えば、朝来てすぐの配り物(朝は登校時間がバラバラ、やることがいろいろあるので)黒板消し、黒板に日付を書く、給食当番が片づけきれない時のお手伝いなど。

日直の仕事、裏表でパウチして、次の日の日直さんにどんどん回していきます。


裏には朝の会の進め方を。先生がいなくても進められる工夫を。

先生も協力します。
私は、職員室から手紙を持っていくのは先生がやるようにしています。
教室行く前に一緒に持っていけばいいだけですからね。他のクラスは当番の子がやっています。

欠席調べを当番や日直さんが持っていくクラスもありますが、私はそれも余裕がある時は、先生がやるようにしています。
たいした負担ではないですし。
どうしても教室を離れられない時はボランティアを募ったり、日直さんにお願いすれば快くやってくれますし。

この

1.みんなで分担する制度
2.日直さんの仕事
3.先生がやる

の3つに分類すれば、当番活動は無くても大丈夫になりました。
むしろ、余計な指導が減って、『ありがとう』
と言う回数がとても増えて、雰囲気が良くなりました。

だって、誰が担当というわけではないのに、進んでやってくれているのですから、自然と『ありがとう』が出ますよね。

『ありがとう』がたくさん出るクラスはいいクラスだと思います。


この田中先生、岩瀬先生、甲斐崎先生の考え方を参考にしています。
ぜひこちらもご覧ください!


本はこちら!

それでは!

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