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命の輝き

11月上旬までコスモスが見頃ということで、地元にあるコスモスの里に行ってきた。
里と言っても商業施設があるわけではなく、大きな畑にコスモスやヒマワリがたくさんあるという場所。

その存在は数年前から知っていたが、車がないと微妙に行きにくい場所にあったのでなかなか行こうという気にならず、今まで行ったことがなかった。

駅からバスに乗り40分ほど、バス停から徒歩10分も歩いただろうか。
駐車場もあるため平日にも関わらず入れ替わり立ち替わり人が来ていた。
地元の方々に愛されているのだろう。

コスモスやヒマワリは間近で見たことはあっても、あんなにたくさん咲いているのは初めてで、この感動を写真に納めようとカメラのシャッターを切りまくった。

もう一つお目当てだったのが、10本100円という安さでコスモスを持って帰れること。
しかしここで痛恨のミス。
ハサミを忘れたのだった…。

コスモスの丘は施設ではないから、係の人なんているわけがなく、勝手に切ってお金を筒に入れるシステム。
事前にハサミを持って行かないといけないと知っていたのにうっかりしていた。

傍目にはコスモスの花束を抱えてうれしそうにしている面々。
しょうがないと思いつつ、30分に一本しかない帰りのバスの時間も近づいてきたから出口へと歩いて行くとなんと。

小さな看板の横に園芸用ハサミがあるではないか!2本も!
恐る恐る手にしてみると使いやすそう。
驚きを隠せずジタバタしていたら、マダムたちが来られたので、1本をお渡しする。
マダムたちも喜ばれておられた。

一気にテンションが上がり、どの子を連れて帰ろうかと今までとは違った目で見て行く。
濃いピンク、薄いピンク、白と大きく分けて3種類あったので、バランスよく3本3本4本にすることにした。
茎が太い方が長持ちするとか、ツボミがある方が長く楽しめるとか言いながら選んだ10本をいただく。

帰るのに1時間以上かかったせいか、帰宅した頃にはコスモスはしゅんとしてしまっていたが、ひとまずバケツに水を張って入れたら元気を取り戻して安心した。


コスモスの切花は長くて2週間くらい持つのだそう。
翌日、器を入れ替え日当たりがよくて風通しの良いところに置いたら、どんどん元気になってきた。

花がある生活っていいなと思いながら、夜寝る前にふと見ると、なんだか花が増えているような気がする。
ん?とよくよく見ると硬く閉じていたツボミが開いてきているのをいくつも発見。
驚いて何分かじっと見つめていると、その間にも花びらがひらいてきている…!


その瞬間、命の輝きを感じた。


止まっているように見えて、このわずかな瞬間でもコスモスは成長しているのだ。
ツボミは花咲こうとしているのだ。

根っこから切り離され運ばれ環境が変わったこともストレスだろうに成長をやめない。
そんなことは関係ない、花はただ咲くだけ。
コスモスはいま咲こうとしている。

植物がそうなのだから、人もそうだ。
私たちも常に成長している。
そう思えないこともあるかもしれないが、そんな時でも変化している。し続けている。

当たり前のことだが、
それが「生きている」ということなのだと思った。


自然はいつでも教えてくれる。

ありがとう、コスモス

最後まで読んでいただきありがとうございました! あなたのしあわせを願っています♡