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[7]実証研究(特に社会科学分野)を行う能力をどうやって身につけるか(1/N)

社会科学分野(少なくとも、私が知っている経済学)では、過去20-30年の間で実証研究が主流になってきた。それまでは理論研究(雑に言うと、紙と鉛筆で定理を書く)が主流だった。科学技術の進歩により、データが蓄積され、そのデータを分析するツールとマシンが進化し、その相互作用が学術研究の姿も変えたのだと理解している。

私が学部生だった頃と比べ(年齢がバレるため年代は非公開)、最近は理論だけでなくソフトウェアの使い方や推定方法が説明されている書籍が多く出版されている。

私の意見では、これらを読み実装するだけでは実証研究を行う力を習得することは出来ない。大学(院)の指導教官や先輩から教えて貰う必要があると思うが、0から100まで全て教えて貰うことはまあないと思う。

そこで、とある方(政治学専攻)のブログに、私も行っていた方法が紹介されていたので、その記事に触発され、備忘も兼ねて「実証研究(特に社会科学分野)を行う能力をどうやって身につけるか」について書きたいと思う。タイトルにあるように、全N回のシリーズになる。

第1回の本記事は「Replication・複製」についてだが、先に紹介したブログで書かれているので、その記事を読んで欲しい。とても勉強になる。




(研究を始めたばかりの方のことを想定して)一言二言加えると、複製する論文は有名雑誌に掲載されているものを選ぶといい。幾つか理由はあるが、主に(1)評価が高い有名雑誌の複製・コード・データ公開の基準が高いこと、(2)あまり評価が高くない雑誌ではデータやコードが公開されていないからである。

また、分析結果の表を見る際、モデル・理論についての理解を深める絶好の機会であると思うので、必要に応じて教科書や講義資料を合わせて読むと良いかもしれない。(打ち消し線)(これらの学習方法は、下手すると、まともに指導しない教員から学ぶより得ることが大きいかも知れない)(打ち消し線)

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