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しつけは犬が人社会で幸せに暮らすために必要な事、人の為だけじゃない

犬のしつけを考えるうえで、犬に『諦めさせる』ことや『我慢させること』も時には必要。
そんな様子を見て、
『人の都合のために犬をコントロールするなんてかわいそう!』
って言われる事が、少なからずあります。

犬が一生を終えるまで、何一つ我慢させず、諦めることもさせず、全てを犬の意思に任せ、やりたい邦題させられるなら、飼い主が困らないならそれで良いですか??

そもそも、そんなこと、可能ですか?
広い山を持っていて、その中で犬を自由にかえる環境なら良いかもしれませんね…

だけど、都会で暮らす犬たちには、そんな恵まれた環境はありません。

その犬は、不幸な災害や事故で、本来の家族から離れて生活する事になるかも知れません。
避難所に行く事になるかも?
里親に引き取られて、生活環境が変わるかも?

そんな大きな出来事でなくても、飼い主さんが病気で入院するかも?そんなときに、いつもは全てを犬の思うままに生活させてくれていた、環境や人は急に無くなります。

満たされない欲求から、高確率で、吠える事が出るでしょう。
更には、それでも満たされていたはずの事が急に満たされなければ、ストレスから下痢や嘔吐を繰り返したり、食事も食べなくなったりする犬も居ます。

全て犬の要求が通る生活をさせていれば、その要求が通らなくなったとき、
体調を崩します
声が枯れるまで吠え続けたり
物を破壊したり
問題行動を次々と起こします
当然、近くにいる人や、近所の人、避難所にいる人に迷惑をかけます

そんな事になったとき、かわいそうなのは、散々甘やかされて、我慢することも、諦めることも教えられて居なかった、犬たちです。

子犬の頃からコツコツとしつけをしてきた犬達は、
生活環境が変わっても落ち着いて過ごせます
無駄に人に吠えたり
物を壊したりもしません
噛み付く事も勿論ありません
人が座ってる足元で落ち着く事も
膝の上で落ち着く事も出来ます
クレートやサークルに入れて大人しく寝ることも出来ます

避難所へ行っても、レストランで食事する事になっても、周りの人に不快感を与えたりするような音や声も出しません。

避難所の限られたスペースで、サークルやクレートに隔離されても、驚いて興奮したりストレスを感じることなく、大人しくリラックスして過ごせます。

それらは皆、しつけの中で培ってきた『我慢』『あきらめ』ということがキチンと犬の中に根付いているから。

そして、他人に対しても他犬に対しても、友好的な心を育てて来たから。

様々な環境下であっても、他人に迷惑をかけずに、犬自身もリラックスして過ごす事が出来るのではないでしょうか?

ご自分の犬が可愛くて、楽しいところへ一緒に連れて行ってあげたい!と願うなら。

どこへ連れ出しても、犬嫌いな人が近くに居たとしても…
『犬はキライだけど、こんな犬なら近くに居ても許せるかな…』
くらいには思ってもらえる犬に、育ててあげること。

出掛けた先々で、犬を連れてる人も、犬自身も、近くにいる人々も、気持ちよく一緒に過ごせる犬になること。

その為の様々なしつけは、犬自身が人間社会で幸せに暮らしていくために、必要な事なのです。

大阪府泉大津市 エコル犬の出張訓練 鍋井律子 ホームページ https://ecole-syuchoukunren.jimdo.com/