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商社内定者向け配属戦略

こんにちは、ノアクロです!

今回の記事は、商社内定者の悩みのタネである配属リスクと、それをマネージするための戦略を紹介します。私自身が新卒のときに人気部署への配属を勝ち取った経験をもとに、希望部署に配属されるために準備すべきことについて詳しくまとめています。

志望動機は人それぞれですが、商社を目指したからには何らかの「やりたいこと」を頭に思い描いているはずです。異動を繰り返して最終的に希望部署に行けることもありますが、必ずしも可能性も高くはないことと、せっかくの入社時のモチベーションを維持したいことを考えると、やはり初期配属は非常に大事です。

はじめに

21卒の就活生の方々はコロナの大変な中での就職活動、お疲れ様でした。そして総合商社への内定おめでとうございます。OB/OG訪問も難しかったり、Web面接だったりと様々な苦労があったと思います。不況を見越して会社側も採用数をある程度絞っていたはずで、このような状況下でも内定を獲得した皆さんは相当に優秀なはずです。是非、自信を持っていきましょう。

因みに、20卒も入社式が中止/Web開催になったり、それ以前に全社的に在宅勤務になるなんてことは前代未聞の事態です。総合商社で働いているとグローバルの生きた情報が入ってきますが、日本だけでなく世界的にも異常な事態であることを頭に入れた上で、入社に備えましょう。

内定者の特徴

総合商社には様々なバックグラウンドの人がいますが、私はざっくり
①体育会系
②帰国子女
③理系(院)卒
④一芸枠(?)
の4つの特徴に分類することができると考えます。中にはこれらの特徴の複数に該当する内定者もいるでしょう。

会社は、採用のプロセスでそれぞれの特徴を満たす人の枠を設けて選んでいるというより、優秀な人/会社に合う人を採用していった結果的にこの4つの特徴を備えている人が多くなるという印象です。

また、ES/面接で自分の志望動機を伝えた際に、特定のグループ/本部/カンパニー(会社によって呼び方が違うので「事業領域」とします。)を志望した人もいれば、そうでない人もいるでしょう。前者であればやはり配属リスクが気になりますが、後者であっても「ここの事業領域/部署が面白そうだ」という気持ちが内定後に芽生えれば、この記事の戦略を試す価値はあります。

さて、今度は部署の方に目を向けると、事業領域(≒商材)の分類の他にざっくり
❶営業/コーポレート(管理部門)
❷トレード/事業投資
❸国内/海外
の3つの切り口があると考えています。

ここで重要なのは、内定を出した人事は、あなたの①〜④の特徴をもとに❶〜❸のどこに配属しようか既にある程度あたりをつけているということです。

例えばあなたが、
②の帰国子女で英語や第二外国語も堪能→❸の海外、
③の理系で数字に強い→❷の事業投資 or それをサポートする❶のコーポレート、
①の体育会系で元気/体力あるけど英語が苦手→❶営業×❸国内、
といった具合です。

まずは、自分がどの特徴を持っていて、現時点でそれが自分の行きたい部署とどれくらいフィットしていそうかを確認しましょう。

note分類

配属はどう決まるか

新人配属は大きく以下の3つの要素の掛け算で決まるとされています。
配属可能性 = ⑴適性 × ⑵能力 × ⑶部署側の受入枠

⑴適性は、その人の持つ性格や性別の違いによる業務との相性、そして本人の希望度などを含めて定性的にその人がその部署でやっていけそうかの指標を、

⑵能力は、語学や会計知識といったスキル面から見てその部署での業務をこなせそうかの指標を、そして

⑶部署側の受入枠は、その部署が今年新人を何人取るかを表しています。

ここで⑶部署の受入枠は内定者がコントロールできる要素ではなく、これはその部署の業績や若手の比率といった要素によって毎年変わることに気をつける必要があります。

因みに一般的には、会社の業績が悪いと採用数が減る上、コーポレートに配属される新人の比率も高まります。部署の業績が良い、或いはこれから伸びていくことが期待される部署では新人の受入枠も多い傾向です。

行きたい部署の受入枠が多ければ配属できるチャンスも高まりますが、逆に今年は受入ゼロと決められていたらどんなに行きたくても配属は叶いません。このことを念頭に、一つの部署に決め打ちするのではなく、業務内容の近い第二希望・第三希望の部署も答えられるようにしておきましょう。

また前の章(内定者の特徴)から考えられるフィット感が自分の希望する部署から遠ければ遠いほど、次章の取り組みがより重要になってきます。

内定期間中に何をすべきか

会社によって細かい点は異なるものの、
内々定→内定式→配属面談→入社式→部署配属
という大きな流れは変わらず、内定期間中の課題もTOEIC 730点、簿記3級+αという点は共通していると思います。

自身の配属希望を叶える確率を上げるためには、結論から言うと、
配属面談までに同期と差をつけるアピール材料を準備しておくことが鉄則です。
これは前述の配属可能性の⑴適性⑵能力を高めておくことと言い換えることができます。そしてこの⑴と⑵は同期との相対値で決まるので、配属面談までにこれを最大化できれば配属可能性も高まると言うことになります。

私自身は内定をもらってから具体的には以下のことを行なっていました。

1. 内定後、会社からの与えられる課題(TOEIC 730点、簿記3級+α)を瞬殺すること
2. 課題を上回る成果を自主的に出すこと(例:TOEIC 900点超、簿記2級)
3. 社内OB/OG訪問を通じて部署の具体的な業務内容を把握すること

1つ目は文字通りできる限り早く片付けましょう。この課題はある意味でボーダーラインなので、差をつけるとしたら速度が求められます。
例えばWebベースの教材・研修があって進捗・完了日が記録されるような形式のもの(中には同期の中での順位が表示されるものもあります)をいち早く終わらせることを意味しています。
私は当時既にTOEICの基準値はクリアしていたため、本来は英語の課題が不要でしたが、敢えて課題に取り組み同期で1番に完了させるということをしました。

2つ目のTOEIC900点超と簿記2級は、商社マンであれば将来的に必ず必要になるスキルなので早めに取っておいて損はないです。更にこれを内定期間中の時間があるうちに取得できれば、会社の期待値(=課題レベル)を上回る成果を出せる人材であることを示せます。

3つ目の社内OB/OG訪問は、就職活動の際にお世話になった先輩にお礼を伝えるのと合わせて希望部署の社員に繋いでもらいましょう。希望部署の雰囲気や、業務に求められるスキルを確認して、自分が働くイメージをより具体的に持ちましょう。配属可能性の⑶受入枠についてはわからない社員も多いですが、枠がありそうかどうか、ない場合に備えて自分のイメージする希望部署に近い部署はどこか、を率直に聞いてみても良いです。

これにより希望部署に配属される可能性は、何もしていない同期と比べて大きく差をつけられます。同期もライバルです。配属面談も一種の「交渉」であり、社内OB/OG訪問もある意味で「根回し」です。会社に入ってから必要なスキルを内定期間中に発揮できる人は、会社に入ってからも活躍できるでしょう。

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配属面談では

配属面談では「絶対にこの部署が良い、なぜなら私はこれだけのことをやってきた。」と強い意志(⑴適性)と具体的な成果(⑵能力)を示せれば、交渉を圧倒的に有利に進められます。内定期間にこれだけ頑張れたのだから、部署に配属されても同じ思いで頑張れるだろうという評価になりますし、ここで内定が取り消されることはないので、ここは強気に主張すべきでしょう。

それでも感触が良くないという場合には、⑶部署側の受入枠への対応として、第二希望・第三希望の部署も伝えておくのがよいでしょう。

終わりに

よく「社会人一年目で頑張れなければと、その後の社会人生活もままならない」という話はありますが、これは「内定期間中に頑張れなければ、社会人一年目もままならない」ということにも当てはまると思います。

この記事を参考に、配属可能性=⑴×⑵×⑶を最大限に高めておくことが、希望部署に配属されるための効果的な戦略となるはずです。

学生時代にしかできないことを楽しみつつ、虎視眈々と入社準備を進めて、夢ある商社生活を歩んで頂ければと思います。この記事がその一助になれば幸いです。

応援しています! ノアクロ


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