オタクでいるのも楽じゃない

 久しぶりに朝10時に起きた。

 最近気分が落ち込みがちで、動くのがしんどかった。そんな中でも休日でも朝7時に起きたり、朝走ったり、暖房をつけたり、筋トレしたり、パンを作ったり、お菓子を作ったりとなんとかだましだまし自分の機嫌を取ろうとしていた。でも相変わらず気分は悪いし、死にたいし、物価高いし、すべてが嫌になって昨日の夜唐突に寿司を取ってたらふく食べて寝た。今朝は7時のアラームを無視しして二度寝した。そんな休日である。

 京都もクリスマスで浮かれていて、夜はそこかしこがきらきらしている。でも研究室の同期がほぼ全員体調不良で全滅し、私が幹事をしていた忘年会も流れたので特に何も予定はない。結構私の同期は寝る間も惜しんで休日返上して頑張るような子が多いので、年末になって疲れが出たんだろうなと思う。お大事にしてほしい。

 今週はトマトジュースをこぼして自室が現場になったり、花組公演のチケット全滅してへこんだりした。今回はトップコンビの退団公演だから仕方がないけど。宝塚オタクは大分長いけど、毎回チケットで一喜一憂するたびに、ふと我に返って、「これは誰のためになるんだろう?」と考える。お芝居を観ることで元気をもらえる。でも、一喜一憂して、誰かの人生を見て、涙して、でもこの風景を私は死ぬときに走馬灯で見るだろうか、と思う。「何かを好きでいる」ことは「何かを好きでいる人たち」の中の一人になることで、その分野で何者かになることを諦めることと同義なのではないか、なんて思う。でもなにも好きじゃない人生はつまらないし、ちょっと疲れちゃっただけだろうな。オタクでいるのも楽じゃない。

 そんなこと言ったけど、何者かになることの方が、もっと楽じゃないよね。

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