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4630万円
一生食っていけるかは、その人が何歳かによって違ってくると思うが、結構高齢でないと難しい金額だ。
24歳からだと、まず無理だろう。
今更な話題で、ちっともニューでは無くて申し訳ないが。
件の男性は、少し前までギャンブルに相当つぎ込む質だったらしい。
高校生の頃からカネ遣いが荒くなり、土木作業のアルバイトをするようになると、毎日のようにパチンコ屋に入り浸っていたという。
山口県・阿武町は、2021年4月1日現在で人口3,020人、日本海と山々に囲まれた場所でコンビニはなく、スーパーは1軒のみという、集落だそうだ。
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今回の件で全国的になった事を、恐らく町民の方々は喜んではおられまいと思うが、知名度は格段に上がった。
同町には移住支援制度として『空き家バンク』という制度があり、24歳男性は1年半前に同制度を利用し、阿武町に移住してきたという。
それまでは山口市湯田温泉に家族と住んでいたこの男性が、阿武町という静かでのどかな町に移住してきたのは、「パチンコから足を洗う為だったのでは?」と、知人と言われる方の推測が記事に記載されている。
ギャンブルから身を引き、清貧な暮らしを求めたというのが本当なら、ピンポイントで口座に大金が誤送金されたのは、神様の試練だったのかも知れないが結果は罰ゲームになっている。
ホントの罰ゲームは納税者である町民の方々や誤送信してしまった人の方だが、男性は「少しづつでも返金していきたい」と”今は”語っているという。
先述した知人の方の推測が正しければ、自ら清貧を求めて移住し、ホームセンターで正社員として働き、家賃2万5000円も月末にはきちんと払っていたというこの男性は、能動的に”自分を律する”事ができる”(今やできていた、というべきか)人だった、と見受けられる。
足を洗ったつもりが、口座に大金が誤って振り込まれるという運命のいたずらに負け、自分のものにしてしまった時、男性は自分を律する事をあっさりと捨て、報道によればそのお金をオンラインカジノで全部使ったとか。
※2022年5月23日追記
彼がオンラインカジノで全部使ったかどうかは不明である。
本日のニュースで約8割の金額が、決済代行業者から阿武町に
返還された由。
ここに訂正します。本記事末尾にも、訂正文を追記しました。
誤送金が発覚した当初、「返す」と言っていたのが「返せない」となり、「罪は償う」となったようだが、オンラインカジノで大金をさらに大きくすればすぐに返せる、と思ったのだろうか?
その目論見(目論見と言えればだが)あっての、当初の「返す」だったのではないか?
全くの私の想像だが、”だって俺悪い事は何にもしてないし。間違ったの役所の方だし。”とか思いながら、カジノで大金を賭け、大負けしたとしたら、それをどこか他人事のように思ってはいないだろうか?とふと思ったのだ。
※2022年5月23日追記
上で訂正の通り、大負けしたかどうはわからない。
賭けたのは他人のお金である。カジノで負けた事も他人事としか思えないのではないか?
※2022年5月23日追記
だからわからないって・・・。
「少しづつでも返していきたい」と今、言っておられるようだが、もしかしてお金を返す事も他人事のようにしか思えないのではないか?
※2022年5月23日追記
残り約2割やったら、あと4、5年で全額返せるんちゃう?
そんな風に思ったのは、以下の記事を読んだ時だ。
この記事では、誤送金のプロセスが語られている。
「これまではベテランの女性職員が担当する仕事だったが、彼女が総務部に異動していたんです。そのため、今年4月に採用になったばかりの新人職員が担当したのですが……」
困窮世帯への支援である給付金送付の、窓口担当が新人職員に変わった事が語られており、その方が送金ミスをしたという。
「新人職員が振込先の住民リストが入ったフロッピーディスクと町長の決済印が押された振込依頼書を銀行に渡したんですが、その依頼書に誤記載があったようです。振り込みが終了した段階で、山口銀行の職員がおかしいのではないかと役場に指摘して、ようやくミスが発覚しました」
フロッピーディスクという斬新な言葉が出ており、このフロッピーディスク使用は山口銀行(給付金振込を担当する金融機関)の希望である、と記事に書かれているが、それにはわけがあるようで。
山口銀行はこれまでFDで振り込みを依頼してきた顧客に対して、同行のインターネットバンキングを通じて振り込みをしてもらえるよう交渉してきた。
「ただ、昔からずっとお取引していただいているお客様の利便性の観点からすると、FDを廃止するのは難しい側面があります」
担当者はすんなりとはいかない事情を、そう説明する。
「山口銀行は、FDなどによる振り込みおよび口座振替依頼データの授受については昨年5月末日を持って廃止させていただいております」
「新規の受付は行っておりませんが既存のお客様から、FDで振り込みを継続させてほしい、というご要望があれば対応せざるを得ないという状況です」
FDでの振り込みを継続している方にとって、新しいメディアやシステム、技術革新の流れなどというものは、他人事なのだろう。
ところで、この記事に、役所側が準備した振込依頼書に誤記載があった、と書かれているが、記事のニュアンスからすると振込依頼書の記載内容に対するダブルチェック、トリプルチェックがされていなかった、と受けとれる。
「ミスをした新人職員を責めるのはおかしい。そもそも、上司が二重、三重にチェックしていない役場の体制自体があり得ないでしょ。ベテラン女性職員がやっていたから、慣れっこになっていたんじゃないか。新人職員は責任を相当感じていて夜も眠れず、精神的に追い詰められている状態。妻子もいるのに、かわいそうだ」
業務担当が変わった事など他人事だったのだろう。
チェックが必要だ、と思わなかったのもやっぱり他人事だったから。
それから、誤送金後、誤送金した相手に対する返還交渉を、「返さない」となってからも当初からの一般職員が継続して行っていたという。
町長みずから足を運んで、というのは一度も無かったようだ。
みずから足を運んでも返還されない場合、町長の面子が潰れる、という事になるんだろうか?
いずれにせよ、町長さんにとっては他人事だったんだろう。
それから山口銀行さん。
「役場の金を常日頃から扱っているんだから、振り込む前に“1世帯にこんな大金を振り込んで大丈夫なのか?”と問い合わせるでしょ、普通」
自分のお金じゃないもんね。
別に私は、件の24歳男性を糾弾するつもりも無ければ、役所の職員の方や町長さんや山口銀行の方々を責めるつもりなど全くない。
ただこの件は、他人事の連鎖で引き起こされたのではないか、と感じる。
物事って、他人事にしてしまえば”自分を律する”事から解放されるし、もしくは律する範囲がかなり狭くなるから、非常に楽になるのは確かだ。
ところで、他人事の連鎖って断ち切れるものなんだろうか?
悪い習慣や悪縁なら断ち切る事もできよう。
だが他人事にしか思えない、という事を断ち切るって難しくないか?
切るのではなく新たに構築する必要があるんじゃなかろうか?
それは切るよりも難しいように思うのだが。
ウォーレン・バフェット氏、ジョージ・ソロス氏と並び「世界3大投資家」と称されるジム・ロジャーズ氏が、「日本が消える」と言ったというこんな記事を見かけた。
ジム・ロジャース氏が言うには、借金と少子化がその原因なのだそうだが。
”国が消える”という事に対しても、他人事にしか思えない人は少なくないのではないか。(私も含め)
正確に言えば他人事としてしかとらえようがない、日々を乗り切らなきゃならないのだから、といった感じで。
私的には、(それを言われてどうしろと?)というのが、本音である。
別だん、ジム・ロジャース氏に対して他意は無いし、投げやりになってるわけでもない。
何かやれる事、できる事が見当たらないのだ。
だから。
希望の種を探しに行こう。
例えばこんな風な。
連鎖だ。
希望の種は、連鎖の中にある。
というか、そこにしかない、と思う。
ーーー2022年5月23日(月)追記ーーー
先走ってしまった事をお詫びしたい。
本日のニュースで、約3590万円が、決済代行業者から阿武町に返還されたと報じられている。全額の約8割に相当する。
上記記事内で全額オンラインカジノに使ったとのニュースに接し、それをそのまま書いてしまっていますが、真偽不明です。
ここにお詫びし、今後記事の書き方にも十分に注意を払うようにしたいと思います。
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