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『僕の中の少年』 山下達郎
【私の音楽履歴書】#4 山下達郎
今朝(6月15日)の「生島ヒロシのおはよう一直線」(TBSラジオ系列)を聴いていたら、クリス松村が、山下達郎の「RAINY WALK」を紹介し、この曲にまつわる話をしていた。クリス松村といえば発売中の『BRUTUS』(22.7/1号) の山下達郎特集で、達郎本人にロングインタビューを行い、様々な逸話を引き出している。
今月22日に11年振りに新作アルバム『SOFTLY』を発売する彼に各メディアが特集を組んでいるが、上記引用記事もその一つだ。
私の音楽遍歴にも欠かすことのできないミュージシャンの一人である彼について、今回はふれていきたい。
達郎もある作品から過去を遡り、また時代と共に聴いてきた。こういう言い方をすると「夏への扉」になってしまうなぁ…
僕は 未来を創り出してる過去へと向かいさかのぼる
そして ピートと連れ立って 君を迎えに戻るだろう
だから リッキー ティッキー タビー その日までおやすみ
「夏への扉」作詞 吉田美奈子
その起点となるのは、言わずと知れた『RIDE ON TIME』(1980)である。この「夏への扉」でハインラインを知り、小説も読んだ (昨年日本で映画化されたらしいが、それには特に興味はない)
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当然、シュガーベイブまで遡り、ソロ第一作『CIRCUS TOWN』(1976) から『RIDE ON TIME』まで戻ってきた。そして、私が特にお気に入りの3枚が、その後発売される『FOR YOU』(1982)『POCKET MUSIC』(1986)『僕の中の少年』(1988) である。
その中でもお気に入りの曲は…
カッティングが余りに有名な「SPARKLE」
竹内まりやに提供していた「MORNING GLORY」〜『FOR YOU』
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達郎は“やはりミディアムテンポ”の「十字路」「ムーンライト」〜『POCKET MUSIC』
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竹内まりやの詞も印象的な「寒い夏」
ラストの重層なアレンジに涙した「僕の中の少年」〜『僕の中の少年』
ひとりじゃ生きて行けない
Life is meaningless if you're not with me
「寒い夏」作詞 竹内まりや
このラストのフレーズとそのリフレインとフェードアウトが何とも染み入る私にとっての名曲である。
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かつて、達郎は自身のラジオ番組『サンデーソングブック』内で、リスナーからの「海外進出、公演はしないのか?」との質問に「そんな時間があれば、まだ行っていない日本の何処かに(公演に)行く」とキッパリ答えていたのを憶えている。(上記引用記事インタビューでも同様のことを言っている)
実に明快なスタンスで、まさに一つの見識である。
最後に『BRUTUS』(22.7/1号)のインタビューから
クリス松村
今回、アルバム発売前にコメントを発表されています。「今の音楽シーンの中で私ができることは何かを再確認できた。今回もいろいろと試行錯誤のレコーディングだったが、もろもろの課題と対峙し乗り越えようとする意志があるうちはまだ現役を続けます」と。
山下達郎
ああいう、文字で書かれたプレスリリースを、どうしてみんな後生大事にするのかしら(笑)。音を聴かずに文字で音楽がわかるはずないのに。(略)
これが山下達郎だ。ここで取り上げて、あれこれ語るのも真っ向から否定されたかのような気分(笑)だが、かと言って決して不愉快にはならない。サブスクは「恐らく生きているうちはやらない」という彼のミュージシャンとしての姿勢も説得力がある。
音にこだわり続けて半世紀になろうかという達郎の音楽を、私はこれからも聴き続けることだろう。
№ 008
【追記】
やや駆け足で書き記したので、達郎については、またあらためて取り上げていきたいと思う。
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