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ナイキCMに女子サッカーが起用された意味、それは挑戦と自走

まず初めに私の意思を表明しておくことが必要なテーマだ。私は、少数の苦しんでいる人がいることを知ったら、できるだけ、苦しんでいる人を助けたいと思う。それが、その人のためになるだけではなく、巡り巡って大多数の人のためにもなるからだ。

一方で違う考え方の人もいる。少数の苦しんでいる人がいることを知ったら、苦しんでいる人を隠して大多数の人が苦しまないようにしたいという人だ。

差別は「日本人だから」起きるわけではなく「日本人だから」起こらないわけでもない

ナイキのCMが話題だ。上記の遠藤さんのnoteを読んでほしい。このCMの放映意義が理解できる。そして2018年に、米国で、今回と類似のテーマのCMを放送していたことを知った。遠藤さんによれば米国でも「この日本のCMと同じように荒れ狂う怒りがSNSに溢れ、ナイキの靴を切り刻んだり、燃やしたりする人が多発しました。」とのこと。つまり、差別は「米国人だから」起きるわけでも「日本人だから」起きるわけでもなく「日本人だから」差別は起こらないわけでもない。人類の普遍的な弱点なのだということが解る。サッカーに関わりを持つ人の多くは、過去の経験から、そのことをよく知っている。でも、知りたくない人も多数存在することが、このCMで炙り出された。私たちは、この現実を意識して毎日を生きることになる。これを知ることができたのも、また、スポーツの力だといえよう。

女子サッカーが起用された意味、それは挑戦

遠藤さんのnoteによれば、米国で放送された、今回と類似のテーマのCMに登場するのはコリン・キャパニックというNFL(アメリカンフットボール)の選手だ。彼は人種差別に立ち向かう挑戦をした人物として知られている。

ナイキは日本国内で、こうした活動をする際にCMに起用してきたのは大坂なおみ選手だった。世界的なスーパースターだ。

しかし、WEリーグが誕生する2021年の前年に、この重要なテーマのCMに女子サッカー選手が起用された。この意味はとても重要だと思う。「ありえないね」というセリフを言ったのは永里優季選手。2020年の後半は男子チームに加入し、女子サッカー界の挑戦者として強烈なインパクトを残している選手だ。

フューチャーチェイサーズ:Class of 2021 - 自分の意思を持ち、未来を動かしていく人たち。」には各界の挑戦者が登場するが、その中に3人の女子サッカー選手がいる。

永里優季選手、籾木結花選手、下山田 志帆選手、3人の女子サッカー選手が「フューチャーチェイサーズ:Class of 2021 - 自分の意思を持ち、未来を動かしていく人たち。」に登場しビジョンを語る。

永里優季選手:今年、女性サッカー選手として男子チームに加入し、歴史的革新を起こした永里選手。彼女の考える、既成概念を壊す必要性とは?

籾木結花選手:ピッチの内外で女子アスリートの存在感を高めるためにファイトする女子サッカーの若きエースである籾木選手。彼女が秘めている、未来に向けた強いビジョンとは?

下山田 志帆選手:日本の現役アスリートとして初めてカミングアウトし、多様性にまつわるアクションや発信を続けている下山田選手。下山田選手の今後創り上げていきたい未来とは?

女子サッカー界は進み始めた。そのスピードはピッチ上よりも速い。

お分かりだと思うが、3人の選手はクラブ主導でも日本サッカー協会主導でもリーグ主導でもなく女子サッカー選手個人として、この動画に起用されている。日本の女子サッカー界が「女子サッカーを広めよう!」と考えてCM制作を働きかけたわけではない。でも、日本サッカー協会が女子サッカーリーグのプロ化を決定し、その名称がWEリーグと決定した瞬間から女子サッカーを巡る環境は勝手に動き始めている。WEリーグとは「Women Empowerment League」、女性の社会進出を意味する。2021年9月の開幕まで、まだ10ヶ月もある。しかし、もしかすると、関係者が考えていたよりも、ずっと速く、既に設立意義とビジョンが自走し始めているのかもしれない。

WEリーグの設立意義

1. 日本の女性活躍社会を牽引する。
2. 日本に「女性プロスポーツ」を根付かせる。
3. 日本の女子サッカーの発展に貢献する。
4. なでしこジャパンを再び世界一にする。

WEリーグの3つのビジョン

VISION 01 世界一の女子サッカーを。
VISION 02 世界一アクティブな女性コミュニティへ。
VISION 03 世界一のリーグ価値を。

ありがとうございます。あなたのご支援に感謝申し上げます。