速報:WEリーグ岡島喜久子チェアが日経SDGsで講演「なでしこの日本と、赤いひまわりのアメリカ」

WEリーグは、ただプロとしてサッカーの試合を行うのではありません。すでに発表された理念、ビジョン、プレゼンテーション動画で、それを感じていただけた方も多いと思います。

WEリーグが日本の女子スポーツを変える期待がある・とてもある約80%。

WE Love 女子サッカーマガジン(女子サカマガ)の新ツイッターアカウントでアンケートを実施しました。参考数値程度の回収数ではありますが、回答者の79.2%が「WEリーグが日本の女子スポーツを変える」ことへ期待されていることがわかりました。

WEリーグ岡島チェアは企業経営者に何を語ったのか。

ここからは、岡島チェアのセミナーについての速報です。
日経大丸有エリアSDGsフェスが2020年8月31日(月)〜9月5日(土)まで開催されています(大丸有とは「大手町」「丸の内」「有楽町」のこと)。6日間のプログラムのうち9月4日(金)は日経 ウーマンエンパワーメントプロジェクト
『ジェンダーギャップ会議』~多様性のある組織が勝つ! 女性リーダーを増やす企業の戦略~。8名の登壇者の最後、大トリを飾ったのがWEリーグ・チェア 岡島喜久子さんでした。
WEリーグの「WE」も「ウーマンエンパワーメント」の意味ですね。

参加者の多くが企業経営者だという、このイベントで岡島チェアは何を語ったのでしょうか。WEリーグが社会に対して、どのような働きかけをしていく考えなのかが垣間見えてきました。持ち時間のかなりの割合を、米国の証券会社で、岡島チェアが経験されてきたジェンダーギャップ(男女の不平等)の事例や問題点の説明が占めましたが、一部、女子サッカーに関連するお話がありました。ご紹介します。

あらためてWEリーグの考え方の説明を行いました。

読者の多くは、もうご存知かもしれませんが、おさらいの意味で掲載します。岡島チェが9月4日(金)に説明された項目です。

理念 
女子サッカー・スポーツを通じて夢や多様性にあふれ、一人ひとりが輝く社会の実現・発展に貢献する。

意義
1. 日本の女性活躍社会を牽引する。
2.日本に女性スポーツを根付かせる。
3.日本の女子サッカーの発展に貢献する。
4.なでしこジャパンを再び世界一にする。

ビジョン
1. 世界一の女子サッカーを。
2. 世界一アクティブな女性コミュニティへ。
3. 世界一のリーグ価値を。

女性活躍社会を牽引」「アクティブな女性コミュニティ」といったピッチ外の項目が含まれていることがWEリーグの特徴です。

米国で生活、証券業界の経験をWEリーグに生かす。

代表理事に選ばれた理由を、ご本人は、このようにお考えでした。
●1972年、女子サッカーの創成期にプレー。日本女子代表に選ばれたこと。
●金融機関に38年間勤務。30年間をアメリカで生活し、厳しい証券業界で生きてきたこと。

なでしこの日本と、赤いひまわりのアメリカ。

そうした米国での経験から日本と米国を花に例えて比較されていました。従来の女子サッカーファン・関係者にはちょっと刺激が強い比較かもしれませんが、これは、岡島さんが働いてきた金融業界のプロフェッショナルの人たちのイメージです。

日本は「なでしこ」。

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同じ大きさの花がいくつも集まって美しく咲く花。その花の中の一つが目立つことはないです。

米国は「赤いひまわり」。

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自分のアピールが上手い。特に上司に強くアピールする。太い茎の上にしっかり立って目立ち赤くなることを目指すひまわり。

日本では黄色いひまわりが一般的ですが赤い品種があります。例えば、神奈川県座間市では「ソーラーパワー」「フロリスタン」「ルビーエクリプス」「ムーランルージュ」の4種類の赤いひまわり5,000本を歩道やバス通り沿いに植えています。

没個性、横並びが日本の課題。パイを切って小さく分け合うのではなく、パイは協力しあって大きくできるはずだというのが米国での経験から導き出された教訓のようです。

岡島さんはチームスポーツを経験することによる仕事上のメリットをこのように説明されました。

・監督の批判にさらされる:批判に対応できる。
・競争を楽しめる
・負けた経験を持っている:失敗を糧にできる
・勝利という共通目標に向かう:チームワーク
・辛い練習に耐える:持続力・持久力

米国では男性にチームスポーツ経験者が多く、その経験を社会人になってから仕事に生かしているケースが多いとのこと。だから、女の子にはチームスポーツを経験させてあげてほしい。できればサッカーをさせてあげてほしい。多くの女性がチームスポーツを経験することで、スポーツはジェンダーギャップを狭めることに貢献できるというお考えです。

WEリーグが目指しているのは「みんなが輝ける社会」。

WEリーグは、女子サッカーの枠を越えて日本の女性全体の活躍を進めていくことを目指しています。そのために、日本の社会全体が、ジェンダーフリーでみんなが輝けるようになることを目指しています。

最後に、岡島チェアから参加者にお願いがありました。

・スポーツには感動や元気を与える力がある。ぜひ、皆さんにスポーツで元気になってほしい。
・ぜひ2021年はWEリーグを見にきてほしい。

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いかがでしたか。最後にあらためて強調しておきたいのは、 このイベントが日本経済新聞社 日経BPの主催であることです。企業経営者に語りかける・・・そこに意味があり、WEリーグの目指す未来が見えています。これまでの女子サッカーのパイを分け合うのではなく、パイは協力しあって大きくできるはず。

WEリーグという、日本の社会を変える取り組みの賛同者が、大きく広がっていくことを願います。


ありがとうございます。あなたのご支援に感謝申し上げます。