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シャーペンと消しゴムを 携えて 真夏の前の大戦(おおいくさ) 耳鳴りしそうな 静寂の中 紙に…
特等席を探して 歩き回る 探せど探せど 見つからず 穴の空いたソファに うなだれる くた…
要領得ずに たたずみ 埋もれるように座った 曲げた足に まとわりつく砂つぶ 組んだ腕に 顔…
一秒 目が合った 二秒目で 訴える 三秒目まで 粘ったら 四秒目で その目に 答え…
エスカレーターに連れられ ファンタジーに 迷い込んだ 戻れない 鮮やかな世界 魔法のアイテ…
夜景というより 走馬灯 遠景に 映し出す記憶 いつの間にか コノ人の 粒立ち揃わぬ ぬるい…
特色2色で 刷り込んで 白いブーケを 表現し 高らかとなる カネの音は 笑顔の咲いた 席に染み 桃色 はじけた香りの粒 花飾りが待つ 先のゲート くぐれば 後には戻れない くぐれば 前にも止まれない くぐれば 先にも逃げれない その日に 悪魔が降りるとは 神にもわからぬ 白仮面 助けを求めて 泣き叫び 祈りは 誰にも伝わらず 2色の刷り板 はがれ落ちた
ねぎらいは ファミレスで だって 最後の笑い合い グラスがたまって 引きぎわを ねばって …
雨染みのついた塀の上を 僕は ふらふら歩いてる アスファルトの 水たまりが キラキラ乱れて…
シフトレバーの 距離に酔う タバコくさい エアコンに わざと 顔をそむけてる 口が うわ…
風よ吹け 雨よぶちまけろ ぬれ髪のままのアノ人を ココへ連れてこい ワタシはタオルと 少し…
特急待ちの電車の前で 降りだしてきた雨に ざわつく 古びたコンクリートの森 彩り豊かな広告…
山桃食べに ムクドリが 年寄り森で つついてた 続いて トテトテ集まって 羽を合わせて そ…
涙こぼれたアノ子に 優しい言葉をかけながら 細長い指で そうっとふれ 傘の中で ねじれている 音を割る雨粒が ふたりの傘から 飛びおちて 足上50cmまで 波のように 跳ね上がる その波形は 彼らの鼓動 私は 深い雨のたまり場へ 耳を塞ぎながら 沈んでゆく