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■物販ECサイトの市場規模は拡大しているが成長率は鈍化!各カテゴリー別の状況は?①

現在、私たちの生活の中でEC(電子商取引)サイトはますます重要な存在となり、特に物販ECサイトは多くの消費者にとって欠かせない買い物手段になっています。
新型コロナウイルスのパンデミックを経て、物販EC市場は一気に拡大しましたが、ここ最近ではその成長スピードに鈍化の兆しが見えています。
物販EC市場全体の成長傾向を分析し、各カテゴリ別の動向を掘り下げて解説します。


物販EC市場の拡大と成長率の鈍化
物販EC市場は、全体として依然として拡大傾向にあります。
日本国内のEC市場規模は、年々成長しており、特に物販分野は他のデジタルコンテンツやサービス業に比べて成長が著しいとされています。
総務省のデータによると、2022年の物販EC市場規模は約20兆円を超え、前年の記録を更新しました。
しかし、注意すべきはその成長率の鈍化です。
急激に拡大した過去数年の勢いは、やや落ち着きを見せています。


この鈍化の背後には、いくつかの要因が存在します。
まず、EC市場自体が飽和状態に近づいていることです。
多くの消費者がすでにオンラインショッピングを利用しており、新たな顧客層を開拓する余地が限られているため、市場全体の成長率が緩やかになっています。
また、コロナ禍によって急激に拡大したオンライン購買需要が、経済の回復とともにやや冷静さを取り戻し、リアル店舗の利用が再び増加していることも一因です。

さらに、競争の激化も市場成長の鈍化に影響を与えています。
大手ECプラットフォームが市場を席巻し、特に中小の物販事業者にとっては、競争力を維持することが困難になってきています。
サービスの差別化や集客力の強化が求められる中、企業は新しい戦略を模索していますが、市場の成長スピードに追いつかないケースも多く見受けられます。


カテゴリ別のEC市場動向
物販EC市場全体の拡大傾向と成長率の鈍化を踏まえ、次にカテゴリ別に市場の動向を見ていきましょう。
EC市場はさまざまなカテゴリに分かれており、それぞれの成長速度や消費者ニーズに応じた戦略が必要です。以下では、主要なカテゴリについての詳細な分析を行います。

1. ファッションカテゴリの動向
ファッションカテゴリは、物販EC市場の中で最も活発な分野の一つです。
特に若年層を中心に、ファッションアイテムをオンラインで購入する習慣が定着しています。
アパレル業界では、トレンドが常に変化し続けているため、新しいデザインやブランドの登場がEC市場の活性化に貢献しています。
ECプラットフォームでは、ファッションのサブスクリプションサービスや、AIを活用したパーソナライズドレコメンデーションが導入され、消費者体験がより高度化しています。


しかし、パンデミックの影響で外出機会が減少したため、フォーマルウェアやトラベルウェアの需要が一時的に減少したことが見受けられます。
その反面、リモートワークが普及したことで、カジュアルウェアやアスレジャー(スポーツとレジャーを融合させたスタイル)の需要が急増しました。
このように、ファッションカテゴリ内でも商品の種類によって需要が大きく変動しています。


ただし、ファッションカテゴリ全体の成長はコロナ後に鈍化しつつあります。
リアル店舗での買い物体験が復活し、消費者が再び実際に試着するために店舗に戻る傾向が強まっているためです。
また、ファッションECにおける返品率の高さが、企業の収益性に影響を与えています。
返品対応のコストが大きく、利益率の低下が問題視されています。
これに対応するため、多くのECサイトでは、より正確なサイズガイドや試着用のバーチャルツールを導入する試みが進んでいます。


2. 家電・電子機器カテゴリの動向
家電・電子機器カテゴリは、物販EC市場において安定した需要を誇る分野の一つです。
特に新型コロナウイルスの影響で、自宅でのリモートワークやオンライン授業が一般化したことから、ノートパソコン、モニター、プリンター、Webカメラなどの需要が急増しました。
これにより、家電・電子機器カテゴリ全体がパンデミック時に大きく成長しました。


さらに、5GやIoT(モノのインターネット)の普及により、スマート家電や連携デバイスの需要も高まっています。
これに伴い、スマートスピーカーや自動掃除機、家庭用セキュリティシステムなどの新しい製品カテゴリーが急成長しています。
これらの製品は、消費者にとって利便性が高く、今後も安定的な需要が見込まれています。


しかし、家電や電子機器の需要増加は一時的なものであり、2022年以降は成長が鈍化していることが明らかです。
特に、リモートワーク需要が一巡し、消費者が既に必要なデバイスを購入したため、今後の成長ペースはより緩やかになると予想されています。
また、家電製品は価格競争が激化しており、特に価格に敏感な消費者層が増えていることから、EC事業者はコスト面での戦略が求められています。
メーカー直販や割引キャンペーンを効果的に活用することが、競争力を維持する鍵となるでしょう。

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石井道明(いしいみちあき)のプロフィール
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初心者からプロまで教えている
無在庫物販の専門家
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https://bit.ly/ecbuppan23no
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元金髪モヒカンバンドマン→借金500万円→輸入ビジネス年商3億円、美容系物販年商120億円物販関係の会社を4社経営、
従業員200名英国MBAホルダー物販コンサル12年
無在庫ビジネス実績15年
ECラボメイン講師
石井が手がけた物販生徒1000名以上
物販歴23年

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