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佐賀・有田漂着

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EBUNE佐賀・有田漂着に関連した記事をまとめています。(出典が記載されている記事は、月刊美術批評WEBマガジン「レビューとレポート」掲載記事)
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『EBUNE 佐賀・有田漂着』レポート  じょいとも

有田は九州北西部に位置し、北に国見山、南に金山岳をはじめとする山々に挟まれた谷間にある町です。有田焼で知られており、そのはじまりは16世紀、豊臣秀吉の時代に遡ります。当時、陶磁器は輸入品に頼っていました。それは国内では生産に適した土が見つからなかったからです。そこで朝鮮出兵のおり、領主・鍋島直茂が陶工たちを朝鮮から肥前に連れ帰ります。望んで日本にきたわけではなく、拉致されたのでしょう。朝鮮人陶工たちは肥前の山々を調査し、陶磁器に適した土を探しました。そこで陶工の一人であった李