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ダリル・ホールがジョン・オーツに訴え~何がどうなっているのか 簡単に解説

ダリル・ホールがジョン・オーツに訴え~何がどうなっているのか 簡単に解説
 
【About Daryl Hall Sues John Oates】
 
訴訟。
 
先日ダリル・ホール&ジョン・オーツという世紀のデュオのダリル・ホールがジョン・オーツに訴訟を起こしたというニュースが報じられた。日本で報じられた一報では詳細がわからず、なにが起こったのかよくわからなかったが、いろいろ記事を読んでみて、なんとなく全体像が見えてきたので、簡単に僕なりの解釈をご紹介する。
 
下記記事を参照した。
 

 
Hall Is Suing Oates. Over What Is a Mystery.
The duo, whose songs regularly

 

 
これらをまとめると、こうだ。
 
2023年10月16日、ナッシュビルの裁判所が、ダリル・ホールが起こした訴えにそい、ジョン・オーツ、ダリルとのジョイント・ヴェンチャー、「ホール・オウツ・エンタープライズ」、さらに彼らの権利の一部を持つプライマリー・ウェイヴ・IP投資マネージメントに対し、「ホール・オウツ・エンタープライズ」の権利資産を移動することの禁止を命じた。ダリルはオーツのほか、オーツの妻エイミー、リチャード・フリンに対しても訴えを起こしており、この二者はジョン・オーツTISAトラストの共同管財人。訴えの詳細は、非公開になっている。おそらく、「ホール・オウツ」社の株式売却については、両者の同意が必要といった条文があるのかもしれない。今回のジョンの行動はそれに違反するために、差し止めにかかったというわけだ。
 
簡単に言うと、これまでダリルとジョンの2人は2人が書いた楽曲の著作権などを2人が持つ会社「ホール・オウツ・エンタープライズ」が管理しており、それぞれが株を持っていた。その持ち株比率は明らかにされていないが、通常なら50%50%。ただし、ダリルのほうが曲を書く比重が高ければ、ひょっとしたらダリル60、ジョン40、あるいはダリル70ジョン30などの割合かもしれない。そこは明らかにされていない。
 
そして今回、ダリルの訴えの前に、ジョンがその持ち分を、すでに一部を所有しているといわれる音楽権利関係の投資会社「プライマリー・ウェイヴ・IP投資マネージメント」に売却しようとしていた。契約はほぼ締結寸前まで行っていたが、それを察知したダリルが急遽、差し止めの訴えを裁判所に起こし、裁判官はとりあえず、一時的にその売却にストップをかけた、という状況だ。
 
ダリル・ホールは、自身が持つ権利は、絶対に売り渡すものではなく、キープしていこうという考えの持ち主。自身が売れていない頃、権利を渡して痛い目にあったためだ。特に著作権に関しては絶対に自分たち自身で持つべきであり、それは後輩ミュージシャンたちにも強くアドヴァイスしている。
 
一方のジョン・オーツは1987年に経済的に行き詰まり一度破産しているそうで、今も目先のキャッシュが必要になっているらしい。そこで、自分の権利分を現金化したいということのようだ。
 
ただ今回の記事の中で、すでに「プライマリー・ウェイヴ」がホール・オウツ・エンタープライズの一部の株式を取得しているというのには驚いた。ひょっとしたら、同社はこれより事前にジョンから一部を取得していたのかもしれない。
 
ダリルは、「彼とは親友同士だが、クリエイティヴなことを一緒にやる人物ではない。彼はビジネス・パートナー。彼のことは(今でも)好きだよ」と言っているので、単純にビジネス的な決断が別れているということに見える。
 
なお、訴訟内容の詳細は封印されており、一般には公開されていない。
 
2023年11月30日(木)から公聴会が開かれ、その場でさまざまなことが判明するだろう。
 
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いくつかの日本語記事で「裁判所が接近禁止命令を出した」とでているようだが、これには大いに疑問を持った。まさかジョンがダリルに対してストーカー行為を行ったり、暴力行為を行うなどということはまったく考えられなかったからだ。最初にこれを見たときには、「ええっ? なんか、おかしいな」と思い、元記事にいくつかあたってみてわかった。ここでは、「接近禁止」ではなく、「ホール・オウツ・エンタープライズ」の「シェア(自身の持つ株)の移動(つまり売却)を禁止する」という意味だった。
 
ダリルは、「僕たちは兄弟だけど we are brothers」という言葉は直訳的には、それでも必ずしも間違いではないが、この場合は「血縁の兄弟ではなく、お互いを実の兄弟のように知り尽くしている仲間、親友同士」といったニュアンスだ。
 
ジョン・オーツのインスタ

 
Daryl Hall and Dan Rather Discuss How Hall & Oats Became One of the Greatest Rock Duos of All Time 2021/09/01

 
2人は、それぞれ別の人生を歩んでいる。曲もいくつか一緒に書いてるが、ほとんど別々に書く。
 
今後の展開ももう少しはっきりしたら、こちらで書いてみたい。
 
ENT>ARTISTS>Daryl Hall & John Oates
 
 
 
 
 
 

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