「ものの片づけの基本」:ものとじぶんとの関係を見つめる

片づけのおおまかな流れは

①いまを知る
②要・不要を判断する
③ものが働きやすい環境を用意してあげる
④その状態をキープする

というようなイメージで、①のいまを知る、に、ものとじぶんの関係を見つめる、というのが入ってる。

不要なものを減らすのが片づけの第一ステップなんだけど、何も考えず早速手をつけようとすると、一体何が必要で、何が必要ないものなのかよくわからなくなって、なんとなく必要な感じがして残しちゃったり、勢いづいてきたときに考えるのも面倒で、えーいままよ!と要らないものとして捨ててしまったりすることが起こる。(わたしがよくやってる)

もちろんそういう失敗みたいなことを繰り返すことが大切な経験となって、あれはわたしにとって必要なものだったんだな、とか、いつまでも結局使わないまま置かれてなんだか片づいてない感じが気持ち悪く残ったり、とかいうことが起こるので、そこで実感をもって学べる。学ぶと次はしなくなるので、そういうことが起こるのも結構よかったり。でもあんまり考えなしにやっちゃうと、「なんでそんなことしたんだっけ?」となって、せっかくの学びのタネに気づけないってこともある。だからうまくいくいかないにせよ、一度考えてみるというか、ものとちゃんと向き合ってみるということが大事になる。

いまを知る

じゃあいまを知る、の、いまってなんだろう、となると、ものの片づけなので、いまどんなものを持ってるのかってことがまずある。

「なんでこれを持ってるのかな」「なにをするためのものかな」ということをものひとつひとつと向き合って考えていくってことなんだけど、まったく片づけやったことない場合、それをいま持ってる全てのものに対して行ってくことになるので、そりゃめちゃくちゃ大変な労力になるわけで、最初から100%は目指さないで、段々関係性を深めていけばいいのではないかなって思う。

ざっくりというと、細分化しないで、大きな分類でまとめて、そこから考えていく。片づけが進んで余裕がでてきたら、その分類をさらに細かく見ていく、みたいにしたらいいんじゃないかなって。
あとは、明らかに要らないもの(壊れてる、賞味期限が切れてるとか)をまずとにかく減らして、向き合うべきものの量を減らしてから、とか。

ものと向き合うとじぶんが見えてくる

いま、じぶんが所有してるものと向き合うと、裁縫道具が多い、とか、英語のテキストが多い、とか、洋服が多いとか、アルミとかラップとかストック品が異様に多いとか、そういうことがわかってきて、それってその人のありかたの現れだったりする。

何かが多い場合にもそれぞれに意味があって、結構その意味合いのトーンみたいなものが違うので、ものが多いってだけでひとくくりにはできない。

◯ 活かせてる場合
洋服が大好きで、たくさん持ってるけど、どこに何があるかわかってて、季節ごとにちゃんと使い分けて大切に着まわしてる場合、ものの量がめちゃくちゃあったって、全部活かされてるから別に減らす必要なんてない。そのひとにとって洋服という存在がとても大切なものだから、もっと大事にできるようにむしろ育ててあげればいい。

◯ 把握できてないだけの場合
ストック品が多い場合は、そのひとのいままでの人生の中の何かがひっかかったりしてる。実家でもそうだった、とか、ないと心配になる、とか、なんでつい買っちゃうのか、そういうのを紐解いていく必要がある。単純にじぶんが1年でどのくらい使うのか知らないとか、買いに行くのが面倒な気がして、とか、いまどのくらい持ってるかをよく把握できてないからなんとなく買っちゃうとか、そういうのもあるので、具体的にどのくらいの頻度でなくなるのか確認したり、定数を決定して、いくつあるのかすぐわかるようにしてあげたら済むことだったりする。

◯ じぶんへの可能性をみている場合
少し困るのが、英語のテキストみたいな、勉強しよう!と思って買ったけど、刺繍をしよう!と思って用意したけど使われずそのまま置かれてるもの。英語が話せるようになる自分の可能性だったり、刺繍をしている暮らしの可能性だったり、ものって、そういう可能性そのものだし、まだ使えるものがほとんどだったりするから、捨てるに捨て切れないってことが起こりやすい。ものづくり系の仕事してるひととか、フリーランスで仕事してるひとたちは、資料用とかでとってるものとかもあるし。
こういうのは考えるのに結構時間を使うかもしれないんだけど、なんでそれを持ちたいのか、これからどうしたいのか、そこにちゃんと向き合うと、これからの流れが大きく変わったりする、とても大変で面白いポイントだと思う。考えるの大変なので、後回しにしてもいいから、ぜひにここに切り込んでいってほしい。これこそがじぶんじしんへの片づけ、気持ちの片づけになる。いまを知って、これからを動かしていくために、とても大事な片づけになる。

可能性を所有してるって安心みたいな気持ちだけど、動かせてないものって、具体的な賞味期限のないものだとしても、段々腐敗していくように思う。最初のフレッシュな気持ちではないものに変わってく。常に、いま、動かせてるかどうか、それがものとの関わりにおいても(そしてものだけじゃなく)とっても大事。またそのうちやるとしても、いま動かせてないなら一度手放してみるのが大切。手を離して、流れの中に放流してあげる。またじぶんにとっていいタイミングがきたときに、改めて出会い直せるから。動かさないまま抱え込むと、ものも腐敗していくし、自分自身身動き取れなくなって流れの中にのまれやすくなったりもするし。

片づけは、いまとこれからを動かしていくために、とても大切なことのように思う。

↓つづく


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