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ひたすら愛することを学んだ人

父の仕事の都合で栃木、山口、東京と3つの小学に通った。一番楽しかったのは山口時代。瀬戸内海の港のある小さな街の小学校に3年通った。そのうち2年を担任してくれた恩師を先日訪ねてきた。81歳の先生と61歳の教え子2人。

文集や写真を見ながら先生の自宅の和室で同窓会をした。私は通知表を持参。コメント欄におちょこちょいで口数が多いと書いてある。50年経過しても変わらない。やはり先生や親が気にかけても性格は変わらないんだ。

教師に期待されることが生徒や児童を毎日楽しく通学させる。互いを思いやる気持ちを育てる。遊ぶように自然に学ばせる。心と身体を強くすることだとしたら先生は全てに超一流だったと思う。50年経っても授業を覚えている。毎日ひきこまれた。学校が最高だった

当時は、教室の後ろにそれぞれ自分の釣竿を置いてあり、電気が良ければダム湖や海に釣りに出かけた。釣ってきたフナで理科の時間にはみんなで解剖をした。

社会の時間に林業をやっていた同級生のお父さんに木こりの苦労話しを聞きに行った。山に上り倒した木を川に流すのを見た。移動中は山賊の歌や森のくまさんを並んで歌いながら歩いた。

夏休みには、1泊2日でサイクリング旅行にも行った。お寺のお堂に雑魚寝で泊まり、肝試しもした。人生初のアウトドア。女子にも野球をしたほうが良いとチームに入れてくれたのも先生だ。男子女子を差別しなかった。そのお陰か体力検査ではソフトボール投げは得意だった。

6年生にあがる数日前に杉並に転校。先生のクラスにいるときはわからなかったが大人になってから多くのことを学んだことと思う。

1どうせ同じことをやるなら楽しむ

2.得意不得意はみんな違って当たり前。互いに補う

3元気はつくるもの、声を掛け合う。名前を呼ぶ。

そして一番学んだことは、周りをひたすら愛すること。愛された思い出があれば、明日からも生きられるし、愛された思い出があれば誰かを愛したいと思う。先生みたいに楽しみながら働いている大人の姿は子どもにはたくさん見せてあげたい。

愚痴や悪口は言わず、起きたことは全て受け入れ対処し仕事を楽しみ、笑顔で優しく声を掛けて人に元気をあげるそんな先生みたいな仕事人になりたい。両親以外に愛された大人がたくさんいたほうが幸せになれる。先生や経営者はひたすら愛すべきだと思う。愛するのが仕事だ。

現在の先生は大好きなゴルフと釣りをしながらたくさんのボランティアをしながら忙しくされている。ご自宅で作った野菜をお土産にいただいた。幸せとは働いて誰かに必要とされること。先生は幸せだ。そして教え子の私も幸せだ。岡先生。ありがとう。


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