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縁結びの神様⑭遠距離恋愛の達人「黒姫」は「本妻」怖さに逃げ帰る

吉備国の海部直アマベノアタイの娘が「黒姫」という女神様。


恐妻家のクセに「女漁り」に懲りない仁徳天皇、


自分のお父さんと同じように「黒姫」を吉備から召し上げ、
妃の一人としました。



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まぁ、側室として同列に並ぶ髪長姫は「男性を否定」しない女性だから
「いいよね?」ぐらいだったでしょうが。


皇后・石之日売命(イワノヒメ)が超嫉妬深く、仁徳天皇は見張られているのよね。

それでクロヒメ虐待がエスカレートして、クロヒメはビビってしまって
吉備に帰っちゃったの!


難波の港から船で行こうとするクロヒメ。


それを都の高台から眺めていた仁徳天皇が、クロヒメが去るのを寂しがる歌を歌います。

その歌を聞きつけた皇后イワノは激怒、人を派遣して、クロヒメを下船させて、徒歩で帰郷するよう命じます。


仁徳天皇、どこまでも奥さんには頭が上がらないの。

しかし、クロヒメを忘れられない仁徳天皇。


皇后イワノの目を盗み、「そうだ、淡路島に行こう!」とウソついて、
吉備に向けて行幸
します。


実際、恐妻家の仁徳天皇は淡路島経由で吉備に向かい、その途中、アリバイ工作のため「風景を愛でる歌」を歌います。

このあたり、メロドラマだよね!


吉備に着いた仁徳天皇はクロヒメと再会、クロヒメも天皇を歓待し、ハネムーン満喫されました。仁徳天皇の喜びに満ちた歌が残されています。

しかしそれもつかの間。


いつまでも吉備にいるわけにはいかない仁徳天皇が、都に戻る日がやってきました。


別れを惜しんで、クロヒメは二首の歌を天皇に献じます。


一つ目は、

「遠く離れていても、あなたのことを忘れられない」というもの。

ふたつ目は、

「あなたは誰の夫なの? 誰のものなの?」と少し恨みがましく。

クロヒメは仁徳天皇を愛していたみたいです。


それに引き換え、仁徳天皇。恐妻家のくせして、女好き・・・
なんか、けしからんと思うのよね!

遠距離恋愛の達人「黒姫」は「逃げて自分を守る」「離れて愛を貫く」女神様。

遠距離恋愛中の方は「黒姫」にお任せ。けっして彼の愛が冷めたりしない
「ご神徳」があります。




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