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「この人,私が死ねばいいと思っているのよ!」

とドクターに吠える母

昨年(2020年)雪が降りそうな頃の話です。

母が

「食事がのどに通らない、3日も何も食べてない」という。


昨日大好きな春雨スープ持って行ったじゃない!と思ったけれど、

医者に行きたいとわかっているので

「じゃ、お注射に行く?」と投げかけました。


言いたいことにたどり着くまで長いので

先にお迎え時間を決めた方がずっと早いの。


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この言葉の発せられた瞬間、院長

「絶対そんなことないって!今だって乗せてきてもらってるんでしょ!

100%そんなことない。保証するよ!」と笑い飛ばしてくださった。



いつもヘラヘラ笑いが癖になっている私でも

目の前でこういうこと言われると

反応する前に顔面が一瞬こわばります。



続く言葉を探す間もなく、

院長に否定されたと取った母は

「主人のことだってイヤイヤやってるの。

本当に誠意とか感謝のない人なのよ」と


上乗せしたとたん、今度はナースさんが


「じゃ、こちらでビタミン注射しましょう」と

腕をもって連れて行ってくださった。


こわばったままの私に院長


「年取るとねぇ、被害者妄想持ちやすいんだよね。まだマシな方だよ。

もっと酷くなるから、めげないでね」

はぁぁぁぁ、フォローしてくださってありがとう、


もっと酷くなるなんてブチ切れそうだわ!


と内心思いながら、なんとか作り笑顔を取り戻して

「お世話をおかけしてごめんなさい」とかなんとか呟いて

待合室に戻ったのでした。



帰りはお決まりの「お買い物」


さっきまで飢え死に寸前だったんじゃないの?

と思ったところで仕方ない。


こちらは手首骨折療養中で重たいものが持てないのに、

液体洗剤、柔軟剤、シャンプーに

ミネラルウォーター1ケース、トイレットペーパーに

米5キロ!


自分のことしか考えられないのはわかってるけど、

言いなりになってへらへらしてる自分に腹が立って来て

車のトランクにミネラルウオーターの箱八つ当たり投げしました。


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そして、母を実家に送り届け、

荷物を運び帰ってくるときは

「怒り」で頭から湯気が出そう!



ドライブレコーダーがついてなければ

「もう頭にきたバカヤローっ!オニババー!」ぐらい

叫びたかったけれど、やっとのことで思いとどまる。


カッカしてるので

全部の信号が赤信号になっているようで

「また、赤か!」


と思いながらブレーキを踏むと

少しづつクールダウンできました。


私は赤信号に救われてるのか?というほど赤。


そういう時ありますよね?


で、


車の中で「良い子を止める」と決心した次第。


こんなに頑張っても報われない。

だからもう良いんだ、よくやってる!

と半べそかいて家に戻りました。


案の定、そのあと雪が降ったので

「しかし、今日で良かったよね?

明日だったら雪で行けないから

鬼電攻撃も喰らうところだった」と

後付け納得したりしてました。




正論こそ空虚だと思い知る、結局「戦いたい人」は

どんな対応でも


仕返しごっこという形で反則パンチをしてくる。



ちょうど、コロナの感染拡大前だったので、

まだ父に面会ができた最後のころでした。


母は一人暮らしになって2か月目、

ぐらいだったので孤独感もあったことは理解できます。

しかし、大声大戦争を毎日繰り広げていた夫婦、

離れ離れになって

仲良し夫婦をやってるのも「ロールプレイ」。


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お互いに世間によい「老夫婦」顔を見せている。

そこに「素直なムスメ」役を振られた私、

やっぱり世間体を気にして

「望まれるムスメ」やっちゃう。


つまり、ちゃんと


自分を守り切れない私が力量不足。


そこでスケジュールを作って

水曜日は絶対に自分のために空ける、と決めました。


水曜日はホットヨガに午前中通って、

良い「気」になっているので「気」をあげておきたい。

週に一日、良い気分をキープしないと

「うつ」がぶり返すと決めたんです。



「良い子を止める」と決めたあとは、

なんどか気持ちが元に戻ろうとしたけれど

ベッドの上に

「親切」

と書いて貼ってみました。


金城幸政さんの本に「親切」しないのは

「あなたが自分を哀れな人にしていたいから。

ずるい人でいるの止めましょう」



と書いてあったから。

そうこう自分の行動を

コントロールしはじめた途端にコロナ拡大。


父とは面会ができなくなって

母も病院に行く口実を作っても

「ステキな老夫婦」のパフォーマンスが

できなくなったんです。


私にとっては「骨折療養」期間中でしたので、

雪と父の面会謝絶は良い結果となりました。



そればかりか、

旧暦の切り替わるころに

「写経」の願文の仕事が入ったりして

仕事のバリエーションが増える、

という幅が出てきました。



こうなると「骨折」「手術」「療養期間」も

充電時間であり勉強時間に

意味を変えることができると知りました。

後から振り返ると「それで良かったんだ」と思える、

思い込みの視点を変えるトレーニングにもなりました。

よろしければサポートいただけると嬉しいです!サポート代は写経用紙や御朱印に充てて、投稿を増やしていくことに使わせていただきます。プレゼント企画もしていく所存です。どうぞよろしくお願いいたします。