Mindustry感想

掲題のキャンペーンを一通りクリアしたので、主観的な感想を述べる。

結論

正直初見時は奥深さを舐めてた、という印象。アップデートの強みと言える。
しかし、楽しかったのは難易度高まで。過激→根絶レベルになると、途端にインフレし、パワーゲームが始まる。クローラー系tier4,5が出てくると一気に萎える。
結局は持ち込み前提で、なおかつ最適化=コピペゲームになるので、だんだんMindustryが持っていた(と著者が感じた)良さは消えていった。
でも、ちょくちょくやりたくなるゲーム。

購入まで

PVでは主にtier3までの基礎を映していて、プレイヤーもそこまでなら即たどり着ける。
逆に言えばすぐやることが無くなるのでは…と思っていたが、これは杞憂に過ぎなかった。

プレイ初期

最初はタダ単に採掘して納品するだけだったが、工場要素が入った途端にFactorioが始まった。
意外にフィールドが狭いので、いかにコンベアを配置して入出力させるかを工夫するのが楽しい。

ただ、戦闘は言ってみれば「情報が無い」の一言に尽きる。
次にどれくらいの規模が来て、どれだけの防衛を築けば良いか、全く分からない。
経験によって感覚を掴むには負ける覚悟が要るが、負けたらせっかく作ったエリアがぼろくそに壊されるのだ。
幸い途中からはモノ系tier2(ポリ)の自動再建築を使えば即座に快復可能なので、そこまで進めば苦痛は和らぐ。

しかし再チャレンジ後もまたどこかで失敗する可能性はある。
特にガーディアンはtierを1,2ほど上回ってくるので、気楽に防衛してたらいきなりトキソピッド(クローラー系tier5(MAX tier))に蹂躙されて敗北ということになる。

また、序盤は経路の制御がよく分からないので、「一箇所は開けておく」「メインルート以外は2ブロックでふさぐ」を知らないと、いつの間にか侵入されて負ける(ガックリ感と言う意味で、they are billionsよりは遙かにマシだが。)

とはいえ、それらも知ってしまえば簡単で、なんだかんだ楽しく攻略出来た。
そう、難易度:高までは…。

中盤からの難易度問題

前提として書いておくが、難易度問題は高難易度自体が問題ではない。(高難易度クリア出来る方が偉い、という無意識マウンティングが発生するのが荒れる原因だが、それはコミュニティ上の問題なので割愛。確かにすごいが、じゃあクリア出来ない≒偉くないなのかの問題に発展しがち)

どちらかといえば、「"難しい"の解決手段が無い、あるいは一つしかない」のが問題である。
つまり、タイミングやパターン及びそれらに対する身の振り方を完全に覚える(か、あるいは長時間レベル上げする)しかないダークソウルであるとか、一定レベルで覚える魔法を使わないとクリア出来ない(ので、そこまでぐるぐる回ってレベル上げをしなくてはいけない)ターン制RPGであるとか、正解以外が出来なければ攻略できない要素が萎えさせる原因となり得る。

ではMindustryに立ち返るとどうか。
正直、難易度:高まではフィーリングだけで勝てる。
近距離にスコーチを置いて、遠距離にリップルやヘイルを置く。雑にランサーを置きまくっても強い。
対空はスキャッター→パララックス→サルボー→サイクロン/スペクターが居れば心強い。
メルトダウンとフォーシャドウもあれば盤石か…。

しかし、クローラー系のtier4,5が出てくる難易度:過激からは話が変わってくる。(といっても、Wave雑魚は妥当な難易度)
ガーディアンは同じかそれ以上のtierクローラーが居ないと厳しい。(特にトキソピッドは他のtier5ユニット単体では負ける可能性がある)
近接は踏み抜かれて終わりなので、フォーシャドウを置きまくるのが最適解になる。
クローラー系は壁を無視する上に、踏んだ場所に踏みつけダメージを与える。
tier4,5にもなれば砲台もコンベアは踏みつけで瞬殺されるので、遠くから射抜くしかできなくなる。
というかノヴァ系tier5のコーパスも大概で、レーザービームの前には壁も意味が無く、近接系砲台は爆発炎上のリスクしかなくなる。
(厳密には、tier4,5ユニット以外の物量雑魚をさばくために近接は必須)

ちなみにtier5でも攻撃してこないオクトや、一番脆いエクリプス、地形にひっかかりまくるレインは難易度高までの防衛陣でもなんとかなる。

…といったように、tier4,5のクローラー系が出てきた途端に、難易度が跳ね上がり、最大火力+最大射程を持つフォーシャドウを幾つ設置出来るかという問題になってくる。

それが足りなければ、全てを壊されて任務失敗だ。当然幾つ置けば良いかの目安は示されない。負けて1からやり直しして感覚を掴むしか無い。

持ち込みと打ち上げ

キャンペーンにはコア発射時についでに持って行く量と、発射台を用いた打ち上げ輸送が存在する。
つまり、最初から利用出来る資源がある。
キャンペーンは制覇したエリアを増やして、この量をいかに増やすかという話になってくる。
これはやりがいがある反面、すぐ面倒になる。
特に打ち上げは数十分間隔で、なおかつ1つ1つ行き先の指定が必要なため、非常に面倒臭く効果を実感しづらい(v6とは仕様が変わっている模様)
クリア動画を見ると、結局はコアから資源を引っ張り出して、防衛陣作ったりtier5ユニット作って蹂躙してクリア…と言う話になり、別エリアで資源シコシコ集めるゲームという印象になってしまう。
一応持ち込み資源0からでも難易度:高まではなんとかなる。
なので、工場建築として楽しめるのは高までとなる。

敵が攻めてくるぞっ

敵陣地が隣接していると、他所で遊んでいる間に勝手に攻めてくる。
自動で侵攻が進み、マモレナカッタ場合は破壊され、中立に戻る。
即座ではないが、いつ攻めてくるか分からず、攻められたとして難易度過激以上では放置ではほぼ防げない。いつ攻めてくるか気が気じゃないので、現在のエリアに集中できない。
コレが非常に苛立たしい。

さらに、"取り返されたエリア"は「Waveが進んだ状態のまま」であり、次からは続きのWaveからになる。
つまり、50Waveでゲットしたエリアが取られたら、取り直すのにWave51から開始になるのだ。
一回やってみたら普通にWave65まで行ったので、下手すれば100は越えるだろう。
しかもそれが過激以上の難易度なら、普通にtier4,5ユニットが出てくるので、防衛も困難となる。
つまり、最終的に詰む可能性が出てくるのだ。
対処するにはユニットも置いてとにかく防衛力を上げ、攻め込まれる前に敵陣を撃破するしかない。(他の解決策は無い)

まとめ

色々書いてきたが、一応そういう要素があっても最後まで楽しめたということで、それを乗り越えるだけのワクワクがあったということは書いておきたい。
ちなみに工場要素も、完全な最適解が既に完成しているので、ブループリントをワークショップからDLしてコピペするのが最終形態になる。
factorio系に外れ無しというか、戦闘はともかく、工場展開中は本当に楽しいので、それを体験するだけでも買う価値はあった。

おまけ:改善案

まあこういうのは開発元のDiscordに書けば良いんだが、とりあえずの案をここに書いておく。

クローラー系tier4,5のナーフ

防衛側の対クローラー限定バフや対クローラー専用施設でも良いが、tier4,5のクローラー系(アーキッドとトキソピッド)が、Mindustry全ての要素を無意味にしている。
まず壁を乗り越えられる+固いというだけでダガー系や空軍を無意味にしている。というか現Verでは海も渡れるので、海軍も無意味になる。
攻めに使う場合には脆さが出るが、正直プレイヤー側限定の欠点なので不満点でしか無い。
壁や施設を乗り越えるにしても、時間が掛ったり、反作用や破壊による自ダメージくらい入れてくれよとなる。
砲台も近接は無意味と化すので、フォーシャドウ量産ゲームになる。(リップルは弱いし、他の砲台は射程が短い)
踏みつけ範囲も広すぎて中射程の高ランク砲台すら無意味になる。

逆にダガー系は強化してもいい。触れた壁に高ダメージが入っても許せる。

打ち上げ輸送の明確化、強化

打ち上げ輸送は正直しょぼいの一言。たくさん増やせば良いが、そもそもどこからどこに打ち上げているのかの把握が面倒臭すぎる(いちいちマップをスタートしてみないと分からない)v6ではアイコンがあったようで、まだマシだった。
D&Dなどでつなぎ方を弄れる機能は欲しい。一括で指定出来るくらいでも十分。

持ち込みは逆にナーフしても良い。
持ち込んだら工場を建てる意味すら失うため、なくしても良い(コア打ち上げに必要な資源も意味ないので少なくて良い)
あるいは、一部の資源はコアに運び込めないとかでもいい。液体みたいに。

現状戦場とファームの差別化が激しいが、それならそれでマップもそれ専用のエリアが有ったほうが良かった。(全体的にファームするには狭いし、資源が多くない)

ちなみに、ブループリントで解法固定の問題も気になってはいるが、factorioも同様シミュレーションゲーム特有の解法の収束要素なので、諦めている。
逆に手製工場でもなんとか出来るバランスが適度かと。

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