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産み出す人よ

昨日、7月5日公開の映画『先生の白い嘘』が話題になっている。
撮影時、主演女優・奈緒からインティマシーコーディネーターを入れるよう要望がありながらそれを却下した、というインタビューが問題らしい。

インティマシー・コーディネーターとは映画やテレビの撮影現場でセックスシーンやヌードシーンなどのインティマシー・シーンを専門としたコーディネーターです。

HP:Intimacy CoordinatorJapanより

予告編は見知っていたが特に興味を惹かれる内容ではなく、原作も未読のため映画のことは全く知らなかったのだが、記事をちらりと読んだ雰囲気では『セクシー田中さん』と同類の問題もありそうで、どうも後を引きそうな気がする。

媒体を変える際の原作改変という点にのみ考えると、どんなに原作者が思い入れがあったとして、媒体を変えた瞬間にそれはもはや自分の作品ではないかのように振る舞うしかないのではないか、という気がしていたのだが、上記記事で掲載されていた鳥飼茜氏のコメントを読むと、その態度も無責任なのかなという思いを抱いた。

あとがきなどには「後は読者のご想像にお任せします」と良く書かれている。
自由に受け取ってくれれば良い、読んだ人次第、という意味だと思うが、それは作品を無責任に放り出すことと同義ではない。
作者にはそれを生み出した責任が伴う。創作は全くの自由気まま、というわけにはいなかい、ということだろうか。

なかなか難しい問題だと思うし、原作改変という観点とは少しずれているような気もするが、どちらにせよ放置はいけないだろう。
創作する人はみな、これに対してなんらかの芯を持っておくべきである。

映画を観る気はあまりないが、記事および作者コメントに関しては、深く読み込みたいと思う。


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