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読書感想文まとめ

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題名の通り、読んだ本の感想をマガジンにしました。 一週間に一冊、一記事を目標。基本的にネタバレがあります。
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#読書感想文

初夏の夜道はやっぱり

クチナシの香りである。 どうも現在の住居地にはクチナシ愛好家が多く住んでいるらしい。思い…

Ebi
1日前
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読んだよ報告20240607

感想文、というほどでもないけれど、一応は記録として残す。 正直に書くので、ありえないけれ…

Ebi
2週間前
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君たちは古事記を読んだか

どこかの映画タイトルのようになってしまった。 古事記とは、ご存知日本最古の歴史書である。…

Ebi
1か月前
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読書感想文【こうしてイギリスから熊がいなくなりました】

2009年 ミック・ジャクソン、絵:デイヴィット・ロバーツ 2018年 田中志文 訳 不思議な本…

Ebi
1か月前
19

読書感想文【思いはいのり、言葉はつばさ】

2019年 まはら三桃(みと) 中国・湖南省に伝承される女性たちだけの文字「女書(ニュウシュ…

Ebi
3か月前
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読書感想文【スモールワールズ】

2021年 一穂ミチ 2022年本屋大賞第3位、第43回吉川英治文学新人賞 珠玉の、というとちょっ…

Ebi
4か月前
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読書感想文【小指が燃える】

2017年 青来有一 たまたま図書館で手に取った。 表題の他、短編『沈黙のなかの沈黙』を収録。 筆者は長崎出身であり、両親が被爆者という被爆二世。 本作品は戦争を体験していない人間が戦争について書くことの意義と作家というものの存在意義、戦争と神の存在について書かれている。 本編には実在の作家や筆者の過去作品名などが頻出し、一見私小説にも見える。とっつきにくい寓話のような、幻想的な文章は少々読みづらい。 特に前半に収録されている短編は短編なだけ、掘り下げるだけの厚みが不足し

読書感想文【『罪と罰』を読まない】

2015年 岸本佐知子、三浦しをん、吉田篤弘、吉田弘美 これも誰かのおすすめか、ネット記事で…

Ebi
4か月前
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読書感想文未満【あなたと、どこかへ。】

つまみ食いが一番旨いと言ったのは誰だっただろうか。 自分自身だったように思う。 図書館で…

Ebi
5か月前
27

読書感想文【おらおらでひとりいぐも】

2017年 若竹千佐子 2018年 第158回芥川賞受賞 2020年には映画化もされた。 夫を亡くした一…

Ebi
5か月前
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司書さんスゴイの話

タイトルがすべてを物語っているとも言える。 福井県立図書館がカウンターに持ち込まれた選り…

Ebi
6か月前
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読書感想文【眉山】

2004年 さだまさし ちょっくら徳島に行きたいと思ったので、手を取ってみた。映像化もされて…

Ebi
9か月前
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読書感想文【窓ぎわのトットちゃん】

1981年 黒柳徹子 その題名は勿論、いわさきちひろの表紙も知っていたし、机バンバン!か〜ら…

Ebi
11か月前
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読書感想文【紀ノ川】

1959年 有吉佐和子 和歌山の素封家を舞台に、明治・大正・昭和の時代を女性三代の視点で描く。 女三代記ということで、『大地』(パール・S・バック著)の和歌山版かなぁ、などと読み始めて思っていた。それよりはずっとスケールも小さいし、三人それぞれ波乱万丈、というにはずっと穏やかなように思うが、その分細やかで繊細な情景描写が実に面白い。 三代の女は、明治生まれの花、大正生まれの娘・文緒、昭和生まれの孫・華子。現在日本で最高齢とされている方は明治40年(1907年)生まれの11