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胃ろう造設日記⑥

2016年11月25日 
胃ろう造設入院5日目(オペ日翌日)
一夜明けて元気にしております。
オペを振り返りましょうー。
朝一で外科の金谷先生登場
「ちょっと座位での肋骨の位置を見つつ、
マーキングさせてもらいますねー。」
と、ぶっとい油性マジックのマッキーで、
えらい広範囲にお腹に色々書き込んでいく。
あぁ〜...油性なのにー...。
オペ日当日、前日の下剤で、まあまあ出しきったんじゃないの〜?
当日の浣腸っていらないんじゃないの〜?
って言ってたんだけど、ドクターの処方変えられず。
浣腸ってすごいのね〜。
注入した後すぐに、きゅるきゅるきゅー。
おなかスッキリ☆
※トイレの問題 若干1個。
ずっと座り続けていると、誰もいなくなったと誤認して
電気が勝手に消えやがるのだ!
ぎゃおー!Σ(゚д゚lll)
その度に付き添い友人がカーテンをバサバサして
「まだいるんですよー!」
とサインを送るのが恒例になりつつあります。
スッキリした後にオペ室の看護師さん登場。
オペの手順をこと細かに説明してくれる。
昨晩、自分の体に入る予定の
オリンパス イディアルボタンについても予習したし、
金谷先生の説明もとても丁寧だったので、
もう大丈夫ですよー、という感じだったけど、
聞けて良かったなと思ったことは、
「オペ中、多分、ここが苦しいポイントになると思います」
という部分を予告してくれた事。
それから、オペ室内の看護師さんを
全てレディースでそろえてくれた事。
せっかくそこまで配慮したのに、
副院長の中島先生が立ち合うということに随分不服だったらしく、
「中島先生もなぜか立ち合うって言ってるんですよ。
別に必要ないのにね、なんでかしら?
いくら露出部分がお腹だけとは言っても、
私たちレディーじゃない?ちょっとどうかと思うのよね...。
海老原さん、嫌だったら遠慮なく断ってもいいのよ。
どうする!?」
いやいや、お忙しい中、私の胃ろうオペを拾い上げてくれた
大切なドクターですから。
「立ち合って頂いて全然大丈夫です(苦笑)」
そーぉ?とまだ若干不服そうな看護師さん。
その後、点滴ルートを確保し(若干流血)、
鎮痛剤と抗生剤を滴下開始。
オペ前から鎮痛剤入れてくれるなんて親切ねー。
点滴とは別に筋肉注射2本。
分泌物を減らすやつと、何かもう1個。
私、骨皮うす子だから、
筋肉注射というよりは、骨注射(ホネチュー)。
確実に骨にコツッといったからね。(骨だけにw)
いざ術衣へ。
術衣って、サラサラしてて、中がパイル地で、なかなか着心地いいね。
ブカブカすぎるけど。
点滴台ぶら下げながら、車イスで、ピューとオペ室へ旅立ちの時。
オペ室の入口では、待ってましたとばかりにドクター達が待ち受けており、
名前と血液型を確認されてずんずん奥へ。
オペ室に入ると、希望通りクラシックの音楽が流れており、
それをバックにもう1本筋肉注射w
お腹の動きを抑えるやつだと。
その後、咽頭麻酔。
にゅるにゅるのジェルを口に含んで、上向いて3分。
あっという間に口の中の感覚がなくなっていきました。
麻酔スゲーΣ(゚д゚lll)
手術台には打ち合せ通り、
ふかふかのムートンがシーツにくるんで敷かれており、
その上に寝た後、膝の下にクッション入れたり
背中や腰の下にムートン詰めて
一番楽な姿勢をつくってくれる。
すごいのは、内視鏡入れる際のマウスピース。
オペを担当してくれえた内視鏡担当の今里先生の手作り!
口からの呼吸器リークが最少で済むように、
オペ用の手袋でカバーを作ってかぶせてありました。
おかげで、内視鏡が入りにくいこと(笑)
はい、始めますよー。
いくら細い内視鏡とは言え、
機械のかたまりであることには変わりません。
硬いし、ゴツゴツしているし、おえー...(T△T)ってなるし、
結構のども痛かったなー。
胃の中をぐるぐると見渡すために、
のどに当たる内視鏡をぐるぐるするので、
その度におえーっ(T△T)となってました(笑)
胃に炭酸ガスを入れて膨らませていく。
炭酸ガス、けっこう余裕じゃん。
まずは外から無影灯を当てて、
余計な臓器が挟まってないかチェック。
「おぉ〜全然大丈夫だねー。」
次に部屋の電気を全て落とし、
内視鏡のライトをつけて、中からピカー。
「あ、大丈夫だ、大丈夫だ、この位置でいけそうだねー。
よーし、じゃこれでいきましょう!
よろしくお願いしまーす!」
そこから一気に炭酸ガスが膨れあがり、想像妊娠の域に… 。
だいじょぶすか?
はじけませんか、これ…? ( ゚д゚)
そんなパンパンの状態でオペ開始。
「最初は麻酔打ちますねー」
とお腹の表面と胃壁にそれぞれチクチクと麻酔を注入。
麻酔って痛いかなーと思っていたけど、
想像妊娠が気になりすぎて、あまり痛さは感じなかったですねぇ。
「じゃ、1針目いきますね」
ぷす…つつー…くいっ・ぷす つつー ぎゅぎゅ(結)
ぶお〜… 「血圧OKでーす」
「いいですねー、2針目いきますね」
ぷす…つつー…
同じように3針目。毎針ごとに血圧測定。
「じゃ切開しまーす。」
もう想像妊娠は限界に。
どんだけだよ!限界ですよ!ギブギブ!!:(;゙゚'ω゚'):
口から炭酸ガス逆流ー。
「ちょっと苦しいかー」と内視鏡の先生、
しゅぽーっと空気をゆるめてくれる。
休憩ー5秒...(泣
またしゅぽしゅぽと炭酸ガス注入。
肋骨がメキメキ(泣)
お腹切開(1.5cm)
そこにオリンパス イディアルボタン挿入ー。
ぐぐっと押される感じ。
破裂するって! 限界なんだってば!!
ぎゃおーΣ(゚д゚lll)
その間もずっと看護師さんが、手を握って
「順調にいってますよー、もうちょっですよー、
つらいですねー、大丈夫?」
と、声をかけ続けてくれる。
予習本「小さな口」の中に、「看護師」の役割として、
「医師のサポートと、患者へのあたたかい励まし」
とあったが、この事か。
オペは10分ちょい。
最後に内視鏡で、胃の中に異常がないか、
忘れ物がないか、ぐるっと1周見渡し(おえー...(T△T) 。
終了ー。
お腹の空気をぷすーっと抜いてもらい、
つるつると内視鏡を取り出し、
口腔内吸引と、顔を拭いてもらって、
お腹のイソジン拭き取って、
ベッドにぴょん。
金谷先生、
「全て順調にいきましたよ。
点滴に鎮痛剤が入ってますが、もしそれでも痛いようだったら、
我慢しないでナースコール押してください。
もう少し強い痛み止めも準備しておきますからね」
と、優しい笑顔で見送ってくれる。
ベットのまま カラカラと病室へ。
おー、ドラマでよく見る光景。
病室へ帰ってきてとりあえず、無事生還の記事をFBでup。
それからは特にやる事もないので、ひたすら寝る。
...と思ったら、
6病棟の児童指導員で、
上映会の総元締めをさせられている恩智さん登場。
「オペ終わったところですよね、今大丈夫ですか?」
と、恐る恐る入ってくる。
「6病棟への宣伝の件ですが、
11月30日に設定しようかと思っています。
体調は大丈夫でしょうか?」
さぁーどうなっているやら分かりませんが、
多分大丈夫でしょう。
恩智さん、壁のチラシに気付き、
「おぉ、この貼り方おしゃれですね。
そうか、一面だけを一列に貼るんじゃなくて、こういうふうに貼れば、
おしゃれだし、両面見えるんですね。このアイディア頂きました!」
そういえば、家族宿泊室の横の筋ジス協会の部屋に、
このチラシを貼ってもいいですか?
「そうですね、じゃ私貼っておきますよ。
あと中廊下等にも貼っておきますね!」
と、チラシを20枚 ニコニコしながら持っていきました。
夕方、中島先生が様子を見に来てくれました。
母を紹介すると、
「いやー実に聡明な娘さんです。
頭の回転がとても速い。僕はとてもかないません」
母が「私が産んだ娘ですから(笑)」と自慢する(←さすが)。
ここの病棟は起床時間も就寝時間も自由にさせてくれるし、
看護師さん達がいつも どうしたいですか、と聞いてくれるので、
ありがたいですね。
と、母が伝えると、
「いえいえ、宏美さんが自分の事を全て分かっていて、
何事にもプロフェッショナルなので、
逆に看護師は宏美さんに言われた事をやっていればいいんです。
とても楽させてもらってますよ」と中島先生。
そして、点滴見て
「ああ、金谷先生は鎮痛剤出してくれているんですね。
あの人はこういう所がとても優しいんです。
僕だったら、オペ後多少痛いのは当たり前だから、
患者さんに我慢しなさい、って言っちゃいますねぇ。
僕は意外とスパルタなんですよ」とニコニコ。
元気そうで安心しました、と去っていきました。
その後も、主治医の遠藤先生や金谷先生も来てくれて、
口々に、痛みは我慢しなくていいと、体調を気遣ってくれました。
これから日曜日いっぱいまでは、
鎮痛剤の点滴を継続して入れてくれるようです。
傷の痛みはほとんどなく、
たまにおなかが空きすぎて胃がきゅーきゅーして、
それがちょっと痛く感じる位です。
あとは、想像妊娠時に圧迫された横隔膜がちょっと痛かったので、
呼吸は完全に呼吸器に任せることに。
ほら、呼吸器って陽圧でしょ。
でも自発呼吸って、陰圧でしょ。
横隔膜を自分で下げる筋力を使わないと自発呼吸ってできないでしょ。
その筋力使うのがちょっと痛いっつー感じ。
まぁ、日に日に良くなるでしょう。
はぁ〜おなか すいた…。
(代筆 付き添い友人)

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