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胃ろう造設日記⑰

2016年12月6日
胃ろう造設入院16日目
昨日は、いろいろあり過ぎて(?)日記をアップできませんでした...。
まず、午前中は別棟の1階にある佐藤伸夫美術館へ。
6病棟にいらっしゃる佐藤伸夫さんが描いた絵が、
3部屋に渡って展示してあります。
最初の部屋は、私も描いたことがない大きなキャンバスに、
鮮やかな色彩で描かれた印象画の油絵。
2部屋目、3部屋目と、だんだんキャンバスが小さくなり、
障害の進行に伴って筆を回せる範囲が小さくなっていったことが
よく分かりました。
画風も、印象画から抽象画へ。
最近は、海、深海などをテーマにすることが多いそうです。
私も、中学校時代は美術部で、油絵をやっていました。
でも、障害が重くなると、
あの、油絵の筆が持ち上げられなくなりました。
ちょっとずつ、介助でキャンバスを動かしてもらったり、
絵の具を混ぜてもらったり、
絵筆を口でくわえて描く、と言う人もいるけれど、
私は、絵を描く時間がなくなったこともあって、
もう、油絵、水彩、アクリルあたりは、すっかり手放しました。
今でも描き続けている佐藤さんを見て、
私も、また描きたいなぁ、という気持ちもw
描くとしたら、テーマは「太陽」かなぁ。
あの油絵セット、どこにやったかなぁ?
奥多摩の実家にあるのかなぁ?
そして!昨日の最大イベント!
新潟病院初の「風は生きよという」院内上映!(*゚▽゚*)
14時からの放送配信予定、
せっかくだから、大きい画面で観よう☆と、13:50に、食堂に移動。
付き添い友人の偵察では、
6病棟でも食堂に集まって鑑賞スタンバイしてる人がいる、とのこと。
私も、看護師さんに、院内放送配信チャンネルに切り替えてもらい、
ワクワク、ドキドキ...。
14:00。
画面無反応。ちーん...。
恩智さーんっ!( ゚д゚)流れないよーっ!!
ちょっとー!なんでなんでー!!
ぎゃおーんっ!∑(゚Д゚)
ってなってたところに、ちょうど、総回診。
中島先生を始め、ドクターの皆さま方がぞろり。
中島先生〜!上映されません〜!!∑(゚Д゚)
「え?どうしてでしょう?誰が操作してるの?恩智さんは?
今日が初の上映ですか?リハしなかったのかなぁ?
今日がリハみたいなもんですねぇ笑」
MSWの安部田さんが、その機械室らしきところに電話して、
あれこれ聞いてくれている。
そして11分押しで、なんとかスタート。
はぁー。良かったー。
と思いきや、
......にゃーっ!?∑(゚Д゚)
なんでこんなに色合いが青いのだー!?
まるで水槽の中から見てるみたいじゃないかー!!∑(゚Д゚)
そこへ恩智さん登場。
「どうですかー?ちゃんと映ってますー?(´∀`)」
こらーっ!11分押しだし、画面が青すぎるでしょーがーっ!
なんで11分も押したのか報告しなさーいっ!
( ゚д゚)ガオー!
「す...すみません...え...と、け...ケーブルをつなぎ忘れてました...。
そういう、あの、初歩的なミスです、単に...。」
6・7病棟で、この空白の11分の間に、
「あ、放送配信ないや」って、テレビ消しちゃった人いないー!?
「大丈夫です!今日はこれから映画をやりますよーって、
皆さんのテレビを12チャンに替えてきましたので!」
じゃ、次!
画面が青いのはなんでなのーっ!?
直んないのこれーっ!?
「これは...えーと...映画を映してるテレビ画面を、
院内配信用のカメラで...撮ってるから...だ...と思います...。」
DVDを直接院内配信はできないと!?Σ(゚д゚lll)
「でき...ません...。たぶん...。」
はにゃー...。
映像美、音楽美は、監督がめちゃ気合い入れて作ってるのに、
これ見たら泣くだろうなぁー。
「音声は、ちゃんといけてますね!」
音声はうまく聞こえなくても、
字幕があるからいいんだよ、むしろ.....。
「はぁ...。」
食堂で映画鑑賞中、OTさんが来たんだけど、
あまりに私が殺気立って鑑賞していたので、
「今日は...やめときましょうか...(汗)」
と帰っていきました。
とりあえず第1回目上映終了。
夕方、中島先生が病棟に。
「よく人は、症状関係なく、
なにか病気になったことで不幸になった気になるでしょう?
でも、病気が人の価値を下げるっていうことはないのです。
むしろ、病気によってより強い幸せを見つける人も多いです。
治療だけでなく、そういうことを伝えられる支援をできたら。」
中島先生、この病院で障害福祉サービス事業所をやってもいいなら、
ヘルパー派遣事業所を作りませんか?
そうしたら、地域に吸引ができる事業所がなくても、
この病院でヘルパーを育成して、入院している人の活動に使えるのでは?
「私は、この病院の中ですべてを完結させる気はないんです。
地域の資源も、うまく連携したり支援したりしていきたい。
ここに入院している人の中で、事業所を立ち上げられたら1番いいですが、
相当の知識と労力が必要でしょう。そういう人がいるかどうか...。
海老原さんが、ここにいてくれたらいいんですけどねぇ...笑」
そして食事の質!
先生、この間お刺身が出てびっくりしたんですけど!
「お刺身は出て当然です。標準です。
私は、食事の質にはこだわっているんです。
患者さんに、自宅でのご飯の方が美味しい、
と言われるのが耐えられないんです。
だから、入院食の予算はケチるな!と言っています。
昔は、おやつもぜんぶ院内で焼いていたんですよ笑」
中島先生〜、付属の看護学校や特別支援学校でも、
上映会やってもらうことできませんかねー。
「いいですね!ぜひやりましょう。
恩智さんに伝えてもらえれば、そこから向こうに相談がいきます。」
わーい。
そして夕食時、えんどー先生登場。
なぜかえんどー先生、3日連続くらいで、
夕ご飯食べようとした瞬間に登場しています(笑
退院に向けての持って帰る備品やらなにやらの確認など。
でも、実際には世間話がとても多いので、
何を話したかあまり覚えてないことが多いです(笑)
夕食には、初のアイート体験。
アイートというのは、酵素を使って、
食品を舌で潰せるぐらいに柔らかくしたもの。
いつか試したいと思っていてまだ試せていなかったのを病院に伝えたら、
病院で取り寄せてみてくれました。
しかも6品!
最初のアイートは、鯖の味噌煮と海老芋の柚香蒸し。
どちらもめっちゃおいしかったです!
夜。
21:00にラコ半を200g注入する予定になってたけど、
何も声かからず。
出た。
忘れてるのか、こちらが「ラコ半入れまーす」って言うまで
待ってるバージョンか。
しばらく今里先生の記事読みながら待ってみる。
22:00過ぎ。
待ってるバージョンだな、これは。と思ってナースコール。
「はーい、入れますー?」
やっぱりw
しかも、注入後、
「じゃ、寝たくなったら声かけてくださいねーw」と去っていく。
患者主体炸裂のパターン。
すごいなぁー。
本日、2016.12.6は、
美味しいアイート食のエビグラタンをいただき、
午前中さっぱりお風呂に入り、
退院時に持って帰る胃ろうグッズをいろいろ受け取り、
第2回目の上映はちゃんとオンタイムに始まり、
上映中、自室のベッド上でOTを受け、
このブログをアップし、いたってさっぱりと過ごしました。
夕食まで、レース編みします!

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