見出し画像

【ファゴット】20世紀の大作曲家が書いたファゴット練習曲!テクニックも音楽も勉強できる!A.ウール;15の練習曲【中、上級編】

こんにちは、ファゴット奏者の蛯澤亮です。楽器を吹いたり、youtubeやnoteで情報を共有したり、コンサートの企画運営をしています。

平日毎日更新しているnoteですが、今日はたまに出る号外記事。Youtubeチャンネル「えびチャンネル」の解説記事です。

よかったらチャンネル登録お願いします↓

【ファゴット】20世紀の大作曲家が書いたファゴット練習曲!テクニックも音楽も勉強できる!A.ウール;15の練習曲【中、上級編】


ウールとは

アルフレート ウール(Alfred Uhl)は1909年にウィーンで生まれ1992年に亡くなった20正規の音楽の都ウィーンを代表する作曲家です。たくさんの曲を発表しており、ウィーン国立音大の教授も努めました。

クラリネットの曲も多く、クラリネットのための練習曲も有名です。

京都市交響楽団首席クラリネット奏者の小谷口直子さんがCDで録音していますが、それだけ練習曲自体に音楽が詰まっているということなのでしょう。

48曲もあるエチュードを録音するって企画に取り組むだけですごいなあと思ってしまいます。さすがこたさん。


独特なリズムと響き

この第一番はウールのエチュードへの歓迎曲と言った感じw 音楽的にもウールっぽさがしっかりと入っています。

最初からウールの独特なリズムと音の並びが出てきます。しっかりとインテンポで演奏しながらテンポを微妙に書いてあるとおり変更し、アーティキュレーションや強弱記号をしっかりやると簡単そうで全くいまくいかないでしょう。丁寧に指示を読み取って練習してみてください。

これは表紙は同じですが、複合拍子なのでフレージングによって様々な感覚が生まれます。この音並びから出てくる独特の響きを楽しみながらどんなフレージングができるか試しながら練習すると様々な表情が出てきます。

そしてもちろんアーティキュレーションの種類を試すようにと書いてあります。これでまた練習のバリエーションが増えます。


明確な指の練習も

これはマゾ的練習曲ですが、それでもなんとなく響きが独特になるのがさすがウールです。

指が回りづらい音を並べて完全に指のエクササイズです。滑らかにスラーをかけつつ、均等に音が並ぶように練習してみましょう。

さらに違うリズムの応用編もあります。同じ曲でもこれだけでまた全く違うエクササイズになります。メトロノームで正確に演奏できるようにしましょう。そこからちゃんと流れとフレージングも掴めていけば近代曲に強くなっていくと思います。


後半は上級編

後半に行けば一筋縄ではいかない曲ばかりです。なんとなく読むだけでも難しくなります。様々な要素が入っているので先生にレッスンで音楽的にもぜひ見てもらってください。ただ技巧的に演奏するのは意味がありません。


ウールは最後に書いたのもファゴット協奏曲だったそうで、ファゴットにも名曲を残してくれた作曲家です。さらに管楽八重奏曲もあり、どれもかっこいい曲です。著作権も残っていることからそこまで演奏機会があるわけではありませんがこれからもっと演奏してほしい作品ですね。私のハルモニームジークでも取り上げていきたいと思います。


「記事がタメになった」「面白い」と思った方はご支援いただけたら嬉しいです!今後さらに情報発信する力になります!