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今回のAFF、細かい!よく見てる!!既に修正三回目!!今年やっておかないと。。。

こんにちは、ファゴット奏者の蛯澤亮です。楽器を吹いたり、youtubeやnoteで情報を共有したり、コンサートの企画運営をしています。

今年もやってます、AFF!!今年は単純にAFF2笑
果たして来年はあるのか!?

AFFとは?ハードルが高い?

昨年と今年でコロナ禍対策として文化庁が出している補助金制度です。

これから開催する公演、また期間内に開催した公演、そして緊急事態宣言などで中止を余儀なくされた公演に対して補助金が出ます。補助金は定額制で規定に入っていれば全額補助されます。この規定内であればというところが味噌なわけですが、ありがたい制度です。

私は音楽家なので音楽家目線での話です。

AFFのハードルが高いのが、法人格が必要ということ。法人があれば問題ないのですが、ない場合は個人事業での申請ができません。これ、マジで謎で全く意味がわからないのですが、おそらくハードルを上げたい行政側の意向もあるのかと思います。でも、ちゃんと個人事業で結果を出している人であれば個人事業でも申請できるようにして良いと思うんですけどね。

とりあえず法人が必要。法人を持っていない人は収益事業をする任意団体を設立する必要があります。ということで法人を持たない人が申請するために必要なのは以下。

任意団体(団体名簿、規約が必要)
任意団体で収益事業申請
任意団体名義の銀行口座

こういったことが申請のハードルになってます。つまり、申請したら税務申告もしなきゃいけないし、法人税も払わなければいけません。

昨年申請した人たちは期限内に銀行口座を作ることが問題になって、どこで任意団体の口座が作れるかって情報が飛び交っていました。ゆうちょでも作れますが私のおすすめはお近くの信用金庫です。

補助金ってなにが良いの?補助金事業に関して大事な認識。

補助金は開催するための経費を補助してくれます。

AFFに関していうと出演料を含めた各種人件費、会場費、交通費、宿泊費などです。飲食代などは補助経費には入りません。

これって公演を開催する側からすると天国です。だって経費を出してもらえるということは赤字は絶対にないわけです。主催者は常に赤字の恐怖との戦い。ですからAFFを申請している人たちは補助金で儲けているのではなく、補助金で不安感を払拭できるのです。いつもできない、踏み込めない公演を打てる。これが補助金の素晴らしさ。

補助金を申請していない人たちはこの申請作業を軽く見がちです。申請している人はかなり面倒な作業をしています。そして補助金が採択されるかどうか。さらに採択後も実際に交付されるかどうかの不安もありながら年度末を迎えるわけです。このコロナ禍で補助金による公演に乗っかって仕事を得ているのに補助金を取ってきた人に対する敬意や思いやりがない人にも出会いました。この事務作業は日ごろ事務作業をしていない音楽家にとって全てが新しいことであり、申請、採択、開催、実績報告、交付、税務申告と作業が山積みです。主催を専門の仕事にしている企業などはまだしも、同じ音楽家仲間が補助金を取って開催している場合は、その仲間が目に見えないたくさんの作業をしていることを考えてほしいと思います。

AFF2の事務局はかなり細かく見ている

今回は申請期限が大きく設定されていないこともあり、これから申請する人もいるでしょう。公演が終わってから申請する人もいますよね。私も既に終わった公演も含めて申請しています。

今回の事務局はかなり見てます。すごい細かい。私は既に3回目の修正を出したのですが、2回目のときに申請した後で「あ!あそこ間違ってるじゃん!」と自分で不備に気付いたのですが、しっかりそれも差し戻し。その他にもなんとなく見過ごしそうなことまで細かく差し戻してきます。これが一回で全部来てくれれば良いのですが、その時見つけられるものも違うだろうし、見てる人も同じ人じゃないだろうからいろいろと差し戻し項目が出てきます。

でも、言われてみれば確かに記載すべきだよね、よく見たらおかしいよねってところがしっかりと指摘されていくのです。事務局も慣れてる。そしてしっかり一ヶ月以内に帰ってくる。明らかにレベルアップしてます。

なので去年は「とりあえず期限内に出してから考える」って感じでしたが、随時審査される今年はなるべく早く採択されるためにもしっかりと見直して突っ込まれるところはなるべくないように精査してから出すことをお勧めします。

意外と大事なのは申請システムと収支計画書の違いがないことです。片方に書いてある出演者が片方にないとかを細かくチェックされます。収支報告書の何段目かもしっかり修正ポイントとして出してくるのでとても丁寧ですが、よく見てるなあと感心します。事務局の方もお疲れ様です。

コロナ後も継続されるか?私たちにできること。

最近話題になるのがこの制度が続くのかどうかということ。これをきっかけにAFFは恒久制度として続いてくれると私たち小規模の主催者にとってもありがたいし、仕事がない若手の音楽家にとっても機会が増えると思います。

問題は岸田政権になってから財政政策が緊縮方向に向かっていること。コロナ禍で安倍政権、菅政権でかなりの財政出動をしました。そもそもこのアベノミクス路線は緩和方向で経済が上向くために金融政策と財政政策を拡大する路線でした。しかし、岸田総理は総裁選までそんな路線を言っていたにも関わらず、総理になってからは緊縮方向がどんどん見えてきて先が暗くなってきました。安倍さんが暗殺されたことで、自民党内での歯止めもなくなるんではないかと危惧する人が多いです。

つまり、これから財政を引き締める=補助金も出ない方向になりがちです。

だから今年はしっかりと恩恵を受けることが大事だし、これによって助かったという音楽家が声を上げていくことが大事だと思います。補助金申請者はもちろん、AFFの補助を受けている公演の仕事をもらった音楽家はSNS等でしっかりと声をだすことが大事になるのではないかと思います。

文化庁の来年からの予算確保のためにもみなさんで声を上げていきましょう!

今回はちょっと長め。2500文字超えました。

それではまた。

蛯澤亮でした。

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