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継続支援事業に感謝しつつ、あえて文化庁に諫言する!!

こんにちは! ファゴット奏者の蛯澤亮です。楽器を吹いたり、youtubeやnoteで情報を共有したり、コンサートの企画運営をしています。一緒に人生を楽しんでいきましょう♫

さて、今日から始まった文化庁の継続支援事業の第四次募集。みなさん、申請しましたか?昨日もそれに関して書きましたが、今回はあえて文化庁にもの申したい。

第一次募集申請者が一番不利な状況に

今回、第四次募集が行われたのは単純に申請数が少なく、予算が余ったから。つまり、需要がなかったわけです。なるべく多くの芸術分野の関係者に使って欲しいと文化庁も考えたことと思いますが、これを第三次募集までやって使いきれなかったのはまわりも見ても納得。これから申請すると言っている人も多いし、そもそも概要を全く知らず、申請する気もない人がたくさんいます。

もちろん、文化庁としてはより多くの人に平等に配りたいという気持ちもあるでしょう。しかし、結局予算が余るなら、使える人に使わせて欲しい。

今回、追加で申請が認められたが、第三次募集までに申請した人に関しては11/1以降に使う経費に関してしか認められず、枠もこれまでと変わらず、個人は最大150万。つまり、せっかく事業実施期間が延びたのに既に150万円を目一杯使っている人は追加申請できないわけです。

これはとても悔しいことです。なぜなら、私たち、第一次申請組は10/31までの期間に事業をしなければいけない中でどれだけ開催できるかを考えて実行したわけです。本当はもっと余裕を持ってやりたかったコンサートもそこに詰めたわけですよ。それだけ集客的に不完全にならざるをえなかったイベントを行った方々もいたでしょう。

私もそうです。個人的にもいっぱいいっぱいになって9,10月に主宰公演を行いました。なんと2ヶ月間に10公演やりました。異常です。それが今回は2月まで延長。そもそも、期間が短いと以前から苦言を呈してきたが、最初から2月まででよかったんじゃないか?

しかも、期限が延びたなら、既申請者には補助額を増やすべき。これって最初に申請した人が一番損するパターンですよ。

使える人に枠を増やせば周りも潤う可能性あり

正直、第一次申請組に追加枠を出したほうがまわりも潤う可能性があると思います。実際に、第一次申請で150万枠で出した人たちと話すとみんなそう言う。

そもそも、コンサートやイベントを企画する人たちは第一次申請で枠を使い切っています。そして、それだけ周りに活動の場を作っている人たちも多いのです。補助金は給付金と違いますから、ただお金をもらうのではなく、身銭も切っているわけです。自分で支出をしているから補助してもらえるのです。人によっては「結局自分でもお金出さなきゃいけないから」といって補助金を申請しない人もいます。しかし、それは投資であり、社会貢献につながるのです。

音楽家の同僚の中にはこの状況でスタートが切れていない新卒者のために使っている人もいます。そういう人たちが2月までに更に事業を開催しようと思っても既に枠を使ってしまっていてはできないのです。

確かに、特定の人たちに多く配られるのは政府としては問題視されるでしょう。実際にこういう補助金よりも定額給付金のような国民全体に配る方が良いという専門家もいます。実際、それもやって欲しい。使ってない予備費を定額給付金に当てて欲しい。

しかし!!こういう補助金は「まわりのために使う個人事業者」にも多く割り当てて欲しい。それだけ、この分野での経済まわしますから。

芸術業界は個人事業者が多い

業界的に個人事業主が多いのが芸術分野だと思います。私もそうですが、個人事業主で他の演奏家に演奏の場を提供したり、仕事を振ったりしています。

企業を集めて仕事を回してくださいって言っても正直回らないのが芸術業界ではないかと思います。ですから、むしろ個人事業者に活動の幅を与えてくれた方が文化系の経済は回ると思います。地下アイドルじゃないけど、小規模なコンサートやイベントは多いし、そういうところこそ、実は補助金を必要としています。そしてそれがたくさんあることで経済も回るのです。批判されるでしょうが、がらがらな大ホールのコンサートよりもそれなりに埋まった小規模コンサートのほうに補助を出すべきだと思います。そのほうが早く業界に行くし、底辺の経済が早く回ります。

文化芸術分野の政府のやり方は直した方が良いところは多々あると思いますが、今回の継続支援事業は素晴らしい事業です。しかし、第一次募集に出した「より積極的な取組を行うフリーランス等向け」にお考えいただければいただければ幸いです。

この継続支援事業に関してはこれまでも数々の改善をしてきた文化庁です。既に申請した人は一緒に文化庁の英断を待ちましょう。

そして、我々はこれからも日本の文化を作っていきましょう。

蛯澤亮でした。

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