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こうでなければならない。からの脱却。

こうでなければならない。は、人に求めずに、
そう思ってしまっている自分を俯瞰する。

Zoom飲み会初体験

昨日、職業訓練校の同級生たちと、
Zoomで飲み会をした。

そもそも、Zoom飲み会自体が初めてだったので、
新しい発見が幾つもあった。

いつもの飲み会と大きく違う所は、
一人が発言中、全員がその会話に聞き入ることだ。

雑多な会話が無い分、話すときは全集中。
聞いてるときも、全集中。
そこが一番の新しい経験だったように思う。

また、自分が話すときに、
自分が話している内容を自分で聞く。
というのは、大きな意味を持つ。
時に大きな成果を生むこともある。


思い込みからの・・・

実は、僕が東京に出てきたときに、
一番最初に入ったのは飲食店のキッチンだった。

当時の彼女とよく行っていた、
ペペロンチーノがめちゃくちゃ美味しいお店だった。

美味しかったです!と言った時に、
シェフは何かを感じたと言われて、
ウチで働けば?と誘われた。

既に約束していた農作業の仕事があったが、
翌日、東京から長野まで行ってお詫びをして、
その足でお店へ行き、お世話になる旨を伝えて、
翌々日からアルバイトで入った。

僕はキッチンの経験が無かったので、
全てのことが初体験。
当然一から十まで教わる。

一週間後には、時給が発生するのは10時からだけど、
与えられた仕事が開店までに間に合うように、
自分のスピードを鑑みて、出勤しなければならなかった。

が、当然納品もあれば下処理もあるし、
時には買い物もあったし、準備は毎日膨大にある。
だいたい、7~7:30までには出勤していた。

今でいうフレックスタイムだった。
ブラックだったけど。(笑)

で、深夜24時までは間違いなく、
時には1時近くまで働いていた。
休みは定休日の週一のみ。

若かったからできたけど、
問題は体力ではなく、気力の方だった。

僕はその当時、将来お店を持ちたいと考えていた。
そのためにはキッチン作業は不可欠だと思っていた。
なので、キッチンを続けていたのだが、
正直に言うと楽しくなかった。
ただひたすら辛いのだ。

そんな僕を、シェフはいつも怒鳴り、
暴言を吐かれたり、蹴られたりした。
もう負の連鎖だ。

こうでなければいけない

が、僕をがんじがらめにしていた。

こうあるべきだ。
こうでなければいけない。
を歯を食いしばって続けていると、
精神に異常を来すどころか、
色んな事が上手くいかなくなる。

当時の彼女とも別れた。

そんな僕を1年弱見て、シェフは言ってくれた。
「お前、もう辞めていいよ。」

僕が自分から辞めると言わなかったから、
こいつきっと潰れるな、と思ったのだろう。
引導を渡してくれてなかったら、
多分そうなっていただろうと思う。

首にしてくれたシェフのお陰で、
こうでなければならない。
から抜け出せた僕だったが、
本当の意味での脱却は出来ていなかった。

こうであるべきだ。を、求めてしまう。

そんな自分の、こうであるべきだ。を、
人にも求めるようになってしまっていた。

その後働いた飲食店で、
僕のその感情のせいで、ぶつかったこと、
理解されなかったことが多々ある。

その大元の感情、気持ちというのは、
その人のためになると考えてのことだったが、
伝え方が悪かったりして、大きなお世話になってしまっていた。

後々になって、
あの当時、理解できませんでしたけど、今になって分かりました。
と言ってくれた後輩もいるが、きっと、
大きなお世話のままの人もいるだろう。


随分と時間が経って、その時の自分を思い返すと、
それは確かに経験しておいて良かったのだと思っている。

冒頭のZoom飲み会の時に、
そんな自分の過去を話していたら、
言った言葉を自分で聞きながら、
あぁ、そうだった。
と改めて自分で感じた。

「こうでなければいけない。」
は、プライドかもしれない。
それによって支えられるのなら良いけれど、
それによって支配されるのは違う。

自分の話している言葉を聞きながら、
そういう時は、俯瞰してみることだ。
と改めて分かった。


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