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デジゲー博前夜、「2回目」の難しさ

エベレスト食肉センターです。

せっかくのデジゲー博出展なのにあまり実感がなく、そのため、本当はイベントが終わってから記事を書こうと思っていたのですが……むしろ「フワフワした嘆き」をあえて書いておくことに意味があるかもしれないと思って書くことにしました。
ありがたいことにイベントに来て下さる方も多いので、移動中の暇つぶしにもなれば嬉しいな。

後から分かりやすくするためにデジゲー博、とイベント名を書かせて頂きましたが、ここから続くのは一個人の懺悔や反省なので、イベントに関する情報を見に来た方がいたら申し訳ないです(無いです)。

もう「初めての」ではない

僕にとってデジゲー博は2回目のイベントです。

同タイプのクズにしか伝わらない思想だと思うのですが、僕は「初めて」という状況が好きです。
全部のことが新鮮だからワクワクできるし、浮いてないかな?ってドキドキしたりもする……だから必死に準備するし、失礼がないか、恥をかかないか、様々なことに神経を尖らせます。

その状況を「落ち着かない」という人もいるだろうけど、僕はそもそもめちゃめちゃ飽きっぽいため「初めてやった人」をしている時間が人生の中で多く、つまり、何が言いたいかと言うと、2回目というだけでややダレるんですよね。

正直なところ2回やって満足してやめたことってめちゃめちゃ多い。
……だいたいの趣味において「初めての人」は周りから歓迎されるもので、だいたいの場合玄人の方に優しく教えて頂くことができる。だからこそ刺激が多く、学びが多く、ドキドキワクワクでーーそして満足して終わりにしてしまうんですよね。

「初めて」って、コツを掴むと簡単だよね。
ちょっと頑張るだけで「(2回目だったら全然箸にも棒にもかからないとしても)初めてなのにすごい!」って言ってもらえるし。

2回目からが本番

ただ僕は一応小説だけは長らくやってきたので、「初めてにしては凄い!」とか「n歳にしては凄い!」になんの意味もないことはしっかりわかってます。

自信があるようでないので、1回目を褒められれば褒められるほど、2回目で失望されるのが怖くなるというのもある。
初めての時はたくさんの人が「初めてなんだー!」で力を貸してくれたし、興味を持ってくれた。でも2回目になったら、3回目になったら、だんだんと自分の周りから人がいなくなるような気がする。みんなに飽きられる気がする。最初の自分を越えられなかったらどうしよう、と思うと怖い。

初めてってだけで輪の中心に招き入れてもらえるし、認めてもらえるようにじたばたする。でも「2回目なこと」が人生で多くなかったから……人に「すごいと思ったけどガッカリした」と言われるのが怖くて、それを乗り越えるよりは新しいことをしてまた「初めてなのに凄いね!」って言われてた方が楽なんですよ。

飽きちゃったからやめるねーって言っていなくなっちゃえば「初めてなのにすごいね」程度の人間って全員忘れてなかったことになるんで。

2回目が、全部の本番だって思います。
突飛な発想(初心者が目新しい発想をすることの本質は「経験があれば無意識に選択しない、非効率なことを選択する可能性があるから」ってだけの話だと僕は思う)よりも経験からどう学んだかが大切になってくる。それもちょっと苦手。

デジゲー博って憧れてて、UDXだし、気合い入れたかったのに、なんとなく頑張りきれなかったというか、もっと頑張れたなって思う。

……もちろん設定資料集は開いたただけでときめいてもらえる出来だと思うよ。お金を払ってもらうことって僕は絶対に軽んじないんで。
服に関しても荻野が頑張ってくれたので言うことないんですけど、1回目だったらもうちょっと……なんだろうね、何かを……もう少し追い込んで何かをやったと思うんだ。

2回目だから余裕があって、その「心に余裕がある状態」を頑張りきれてないって判断しちゃうだけなのかもしれないし、初めてだと「やりきった」のハードルが低いだけなのかもしれないけど。基本的に僕は僕のこの性質について恥ずかしいことだと思ってます。
別件で初めてやることも多くて、そっちの優先順位上げちゃったなっていう反省も個人的にある。

結局新作のしの字もないしね。別に僕がやらなくたって誰も怒らないけど、言ったことをやらないのは普通に自分自身からの信頼を損なう。僕が僕自身に対して本当にがっかりしたよ。
冬コミこそは信頼を回復したい。

でも嬉しいこともあった

グルグル悩むと長くなるのでそろぼちにしますが、嬉しいこともあった。
それは1回目のイベントに来てくれた人が2回目のイベントも行くよって言ってくれたり、1回目で何か買ってくれた人がまた何かを買いたいと言ってくれたこと!

1回目って目新しいので、日頃関わりのある人だと「初めてだから試しに行こうか」とか「1回くらい何か買っとこう」みたいなお義理的な気持ちもあると思っている……のであまり真剣にとらえないようにしてるんですけど(そして初見で目新しいから買った!って人もいるだろうし)、
この間よかったから今回も!って言ってもらえることが多くて、それって今新鮮に嬉しいです。

僕が2回目を怖がるのは自堕落だからでもあると思うけど、応援してもらうことや支援してもらうことに対して、やや重大な気持ちがあるからだとも思う。
ちやほやしてほしいとか褒めて欲しいとかじゃなくてね、みんなが応援してきたことを後悔させたり、応援できなくなったことをみんなが後ろめたく思ったり……かけたお金を無駄だったなって思ったり。
そういうことが起きたらと思うと怖い。もちろんみんながいなくなっちゃうことも。

これからもゲーム制作は続けていきたいと思ってるけど、もし今後応援するのをやめたくなったら、その時に自分のことを責めないでほしいな。

なんかよくわからない終わり方になっちゃったけど、デジゲー博当日は期待に応えられるようにする!……他なし。時は戻らない。今からできることをする。
ちょっと気が抜けて反省したけど、改めて気合いを入れ直して、がんばってこうと思います!

初めての方には心に残る出会いを、2回目の方にはまた新しいときめきを、与えられたらいいな。せっかく時間を割いて来てくれるんだから、来てよかったなって思って欲しいな。

秋晴れの日、あなたの素敵な一日を、僕たちの悪夢がちょっとでも曇らせることを祈ります。

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