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食糧天使ENDリスト元ネタ

こんばんは。エベレスト食肉センターです。
この記事には食糧天使のネタバレが含まれます!

未プレイの方はぜひプレイから、どうぞ。


以下ネタバレです。

僕としては「隠し要素♪」みたいな気分だったのですが、エンドカードを見返す術がない&検索しようもないので大変すぎる、と友達に言われて「まったくそうだな」と思ったので下記にまとめます。

END1:影と修羅
元ネタ:宮沢賢治「春と修羅」

わたくしといふ現象は
仮定された有機交流電燈の
ひとつの青い照明です

宮沢賢治「春と修羅」

END2:エンジェルクリームの熟れる時
元ネタ:小林恭二「モンスターフルーツの熟れる時」

風は大人の手によって絞殺された無数の子供の夢の悲鳴を運んできた。
そして火はわたしの中にある。
この世界を焼き、そうして自分をも焼き尽くす火が、
今わたしの中に点火されたのだ。
 
わたしは体操着袋でできたマントをひらめかせて
ゆっくりと歩きはじめた。

自分を取り戻し、またきみを取り戻すために。

小林恭二「モンスターフルーツの熟れる時」

END3:落伍者の持つ意思
江戸川乱歩「夢遊病者の死」

「エッ、死んじまえ、死んじまえ、死んじまえ……」

彼はそこにあった、鉛の屑くずを叩き固めた様な重い不恰好な文鎮(ぶんちん)で、机の上を滅多無性めったむしょうに叩きつけながら、やけくその様にそんなことを怒鳴ったりした。
そうかと思うと又、長い間黙りこくって考え込んでいることもあった。

そんな時、彼はきっと十万円の夢を見ているのである。

江戸川乱歩「夢遊病者の死」

END4:天使のいる地獄
星新一「悪魔のいる天国」

彼の頭のなかには、いささかの不合理も、
その介入を許されなかった。

星新一「悪魔のいる天国」

END5:二人舞台
ストリンドベリ アウグスト「一人舞台」

そうして見ると、わたし盗坊(どろぼう)ね。
お前さんは目が覚めて見ると、
わたしに何もかも取られてしまっているのだわ。

それをわたしは取ってあの人に可哀がられる種にしている。
お前さんが持っていては、なんの役にも立たないのだわ。
幾らお前さんが鬱金香が好きだって、
いろんな人を迷わせるような癖を持っていたって、
とうとう誰もお前さんと一しょにはならないでしょう。

ストリンドベリ アウグスト「一人舞台」

終わりに

いかんせん納期ギリギリで考えていたこともあり、ここがこういう意味でとかここがそういうことでというほどこだわったものではありません。

「一人舞台」は物語的にはTRUEENDに入れるような話ではないのかもしれませんが、むしろアンチテーゼ的な意味合いで使わせていただいたもの。
「悪魔のいる天国」なんて今手もとに本がなくて、慌ててAmazonから序文を引用することになる体たらくで恥ずかしいです。

深い意味があるというよりは僕の中にあるイメージでしかないです。
なのでむしろ、それぞれの本が好きな方やこれから読まれる方が、(おそれおおくも)食糧天使に繋がるようなことを発見してくれたり、思うことがあれば、その気持ちは全部正解。
逆に言えば正解はないので、これは違うと思うのも自由。

気が向いたらあわせて楽しんでいただけたらと思います。

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