見出し画像

閉鎖病棟で出会った患者さん3選

電気刺激療室?のようなものもあった精神科の閉鎖病棟。
自分以外の患者が、どんな病気を抱えて入院してたのかはわかりません。

ぱっと見では、普通に見える人もいました。
もちろん、病気で苦しんでいるとわかる人もいました。

入院中、私は自分の個室から出ることを禁止されていました。
そのため、他の患者さんと話すことはほぼありませんでした。(お風呂の脱衣所が隣になった人と、2こと3こと話す程度。)

  • なので、傍から見ていて印象に残っている患者さんを3人メモしておきます。


1. ずっと歌い続ける人


ずっと歌い続ける患者さん。
廊下に座り、一人で高らかに歌っている女性がいました。
病院の廊下はよく響きます。おそらく精神科病棟の全病室に、その声は届いていたのではないでしょうか。

もののけ姫の歌など、長い時間朗々と歌い上げていました。

静かにしてほしい、と思ってしまうことも多々ありました。
しかし、日がたつにつれて私の方が慣れてしまい、入院中のBGMとして、日常の一部になりました。

2. 殺してと叫ぶ人


遠い病室からは、
「ころしてーーー。」「だしてーーー。」
という悲鳴が聞こえます。

ここから先は

736字

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?