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Photo by
nemukoekannji
俳句(討ち入り)
マイク並び居りジャコメッティ立像のごとく
接遇研修資料講師名左上に誰の指紋
また死刑囚増え夏空の暮れゆくか
中央に頭垢閉じ込めし汗の珠
汗の腕の毛の先にある頭垢 一粒
ごきぶりの二十九匹討ち入りに
感受性の専制君主即詩人
出産の窓になめくじずっと居る
ゴミ箱の中みんなゴミ梅雨の肌
生え際を掻き分けてきて汗長し
シャンプーの底おそろしき黴生まれ
万緑の中のアゴなら伸び初むる
半分キノコ半分彼だといふ証拠
カムパネルラ「ム」の発音を讓らざり
ヒマワリの種で窒息ハム太郎
のび太に似し上司も妻を持つ猛暑
眼前の本みな苦痛夏の暮
紙面に氏名あるたび黒で潰しけり
向日葵の介錯終へし出刃包丁
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