僕等の花道は綺麗な透明 一歩ずつ踏み出し 少しばかりビビる君 寝る前の物語は怖いくらいが好き 仮初の命に 少しばかりビビる君 歩く道の端に見つけるものは違うの 明日の約束には 二つの幸せが見える 言葉は呑み込まず転がし合い笑う 容易く弾むけど 少しばかりビビる君 街の明るさと太陽の傾きをもって 交わす約束には 二つの微笑みが見える 僕等の花道は綺麗な透明 二つの微笑みが見える
月の横顔が 上を向く頃 傾く心 空っぽにしたいの 夜の隙間を 埋めて 歩いた 悪い癖だよって 他人は言うけど さよならを 言いたいの 色の乗ったスケッチブックも 特製のレシピも 忘れたくはないけど 白いノートにインク切れのペン あげるよ はじめましての 私へ 翡翠の子らが 翅を得る頃 漏れ聞こえる鼓動 鎮めなくちゃと 朝を拒んで 丸くなってた 悪い癖だよって 他人は言うけど さよならを 告げたいの ひと針ずつ描いた刺繍 特製の絵の具も 忘れたら飛べるかな 忘れたら
二日月に霞む路に思う 今日も幸せを食べた 悲しみをぼかし キラキラを溜めるの 煮詰めすぎて甘くなった喜びはいらない 涙に飽和した僕らに 約束はいらない おやすみよ今は安らかに 明日は優しい 陽だまりを求めて 目を閉じて 目を閉じて
嘘のような心映えと 思い設けたポートレート 仕合せを見届ける日々 持ち合わせのない僕は 不幸せじゃない 灯は背中に 影に飲まれて 次の一歩でほら 弾ける泡と消えるでしょう 輪郭だけを ゆめまぼろしに残して きっと 始まりはいとも簡単な言葉から そっと 滲ませる 鈍い優しさに頷く 「そうかい。そうかい。」 ふっと我に返れば わかるんだ ずっとこうしてみたかったんだ 「こうかい。こうかい。」 後悔 憧憬は夢幻の溶解 開け放したこの窓には あきらめの夕暮れ色 コマ送りの毎