テンバガーの意味と探し方を解説!注目銘柄の特徴とは?
株式投資をする人ならば、株価が10倍になるとされる「テンバガー銘柄」を見つけることに一度は憧れるのではないでしょうか。とはいっても、どうやって見つけたらいいのか、投資する上でどのようなメリットやデメリットがあるのかまではご存じない方も多いかもしれません。
そこで、今回は「テンバガー」についてご紹介します。まずは、テンバガー銘柄の特徴を把握し、見つけ方、メリットやデメリットも押さえておきましょう。
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テンバガーとは
テンバガーとは、株価が10倍になる可能性がある、もしくはなった銘柄を指す投資用語です。テンバガーの「テン」は数字の「10」、「バガ-」は野球用語の「塁打」のことです。つまり、テンバガーは「10塁打」という意味になり、「普通では考えられない状態」を表すために使われるようになりました。
テンバガー銘柄の特徴
株価市場がいくら好調であったとしても、全ての株式がテンバガー銘柄になれるわけではありません。テンバガー銘柄になれる株式の特徴を解説します。
規模が小さく新興企業の株式である
テンバガー銘柄になるには株価の急上昇が欠かせません。株価が動きやすい銘柄の特徴の一つに規模が小さい中小企業の株式であることが挙げられます。東証プライム市場上場のような大企業の株式は発行株式数が多く、時価総額が非常に大きいため、現時点から10倍上昇するという動きはあり得ないといって良いでしょう。中小企業であれば、発行株式数や時価総額が小さいため、今後の動きに期待できます。
また、中小企業であればどの企業でも良いというわけでもありません。できれば、東証グロース上場などの新興企業で、新たなサービス・商品を生み出しているような企業の株式を選ぶようにしてください。
東京証券取引所
プライム市場とは、2022年4月4日(月)の市場区分の再編により運用が開始された東京証券取引所(以下、東証)の株式市場の1つです。
再編された東証の市場には、プライム市場の他に「スタンダード市場」「グロース市場」があります。
再編前の東証一部にあたるプライム市場は、市場の再編に伴い、その基本理念が明確に提示され、上場基準や上場維持基準が変更されました。
業績の上方修正を繰り返す
テンバガー銘柄を探す際は企業の情報にも注目してください。上場企業であれば、今期の業績予想や売上・利益等の情報を公表しています。それらの中でも、特に業績や業績予想がどうなっているかを見てみましょう。
業績の上方修正を繰り返している企業であれば、その点が評価され、これからテンバガー銘柄になる可能性が高いといえます。
チャートが上昇基調である
株価チャートの動きもチェックしてください。まず、5年、10年という長い期間のチャートを見て、右肩上がりで株価が上昇している銘柄を探しましょう。その中でも、株価がチャート上の高値を突き抜ける「ブレイクアウト」を何度も起こす銘柄はテンバガー銘柄になる確率が高いといえます。
テンバガー銘柄の見つけ方
テンバガー銘柄の特徴を理解したところで、見つけ方についてもご紹介します。
話題になっている企業の銘柄
ニュースや街中で話題になっている企業の銘柄は株価が急上昇する可能性が高いでしょう。株価に影響を及ぼす話題には次のようなものがあります。
業績の向上
新商品や新サービス
企業買収や合併
政府の政策
景気の上昇
為替の動き(円高・円安)
気候・自然災害 など
上記の話題がポジティブ、ネガティブのどちらに見られるかは業種や企業によって異なりますが、株価が大きく動く要因にはなるでしょう。日頃から、経済のニュースだけでなく、さまざまなニュースをチェックする習慣をつけておくことをおすすめします
皆さんにももっと日本経済ニュースを読むことをお勧めします。きっと役に立つと思います。
日本経済新聞(Nikkei) は、日本で最も権威のある経済新聞の一つで、以下のような特徴と役割を持っています。
作用と役割:
経済情報の提供:主にビジネスや経済に関連するニュースを報道し、企業の業績、株式市場、経済政策、国際経済動向などの最新情報を提供します。
ビジネス動向の分析:新しいビジネストレンドや産業の動向を深く掘り下げ、ビジネスチャンスやリスクを読者に伝えます。
政策と規制の解説:政府の経済政策や新しい法律、規制に関する解説を行い、ビジネスや投資に影響を与える重要な情報を提供します。
投資情報の提供:株式市場、為替、商品市場などの分析や投資アドバイスを提供し、個人投資家や機関投資家の意思決定をサポートします。
報道されるニュースの種類:
国内外の経済ニュース:GDPやインフレ率、失業率などの経済指標の発表や、国際的な経済動向。
企業ニュース:企業の決算報告、業績予測、M&A(合併・買収)などのビジネス関連ニュース。
金融市場の動向:株式市場、為替市場、金利動向、金融政策に関する情報。
ビジネストレンド:技術革新、新興企業、スタートアップ、業界の動向など。
政策と規制:政府の経済政策、税制改革、金融規制などに関するニュースとその影響。
創刊時期:
日本経済新聞は、1876年に「中外物価新報」として創刊され、その後、1946年に現在の「日本経済新聞」に改名されました。
ユーザー数・読者数:
日本経済新聞は、日本国内で約200万部の発行部数があり、デジタル版の購読者も増加しています。デジタル版の購読者数は約100万人以上とされています。
特にビジネス関係者や投資家、経済に関心のある人々に広く読まれ、信頼性の高い情報源として多くの人に支持されています。
時価総額が小さい銘柄
時価総額は企業価値を知るためにチェックしておきたい項目です。「株価×発行株式数」で算出します。なお、同じ株価であった場合、発行株式数が多い企業の方が少ない企業よりも時価総額は大きくなります。
一見すると、「時価総額が大きい銘柄の方がいいのでは」と思われがちですが、テンバガー銘柄を探すという観点からは、「株価が動きやすい」「今後も成長の見込みがある」といった時価総額が小さい銘柄の方が投資に値すると考えられます。
具体的には時価総額300億円程度の銘柄を探しましょう。それ以上、時価総額が小さい銘柄になると、安定性の面から注意が必要になります。
株価を計算・分析するためのプラットフォームやツールがいくつかあります。以下は、その代表的なものです:
1. Yahoo!ファイナンス(Yahoo! Finance Japan)
概要:日本株に関する最新の株価情報、チャート、ニュース、財務データを提供するプラットフォーム。特に初心者にも使いやすく、個別銘柄の分析ができます。
特徴:株価のリアルタイム更新、企業の財務状況や株式配当情報、株式掲示板機能もあり、他の投資家との情報交換が可能。
公式サイト: Yahoo!ファイナンス
2. 楽天証券
概要:楽天グループが提供するオンライン証券取引プラットフォーム。日本株を含む多くの金融商品の取引が可能です。
特徴:マーケットスピードという高性能取引ツールがあり、リアルタイムの株価情報やチャート分析が可能。
公式サイト: 楽天証券
3. SBI証券
概要:日本で最大手のオンライン証券会社の一つで、多様な株価計算・分析ツールを提供しています。
特徴:HYPER SBIというトレーディングツールが人気で、詳細なチャートや多様なテクニカル指標を使用して株価分析が可能です。
公式サイト: SBI証券
4. みんかぶ(Minkabu)
概要:個人投資家向けの株式情報サイトで、ユーザーが作成した予想やコメントが多数集まるコミュニティプラットフォーム。
特徴:独自の株価予想ツールや株式ランキングがあり、投資の参考にできる。
公式サイト: みんかぶ
5. トレーディングビュー(TradingView)
概要:世界中の株式市場に対応したチャート分析ツールで、日本株もカバーしています。
特徴:高度なチャート機能、多数のテクニカル指標、ユーザー間でのアイデア共有が可能。
公式サイト: トレーディングビュー
これらのプラットフォームを活用することで、株価の計算や分析、投資の意思決定がより効果的に行えるようになります。
株価が低すぎる銘柄
業績に問題がないのに、株価が低すぎる銘柄にも注目してください。そのような銘柄は、まだ、投資家に見つけられていない可能性があるためです。
なお、株価が低くても1日の取引量が少なく取引が成立する可能性が低い銘柄、業績に問題がある銘柄は避けるようにしましょう。
テンバガー投資のメリット
テンバガー投資にはどのようなメリットがあるのでしょうか。今回は以下の2点をご紹介します。
大きな利益が期待できる
少ない資金で投資できる
大きな利益が期待できる
ご紹介した通り、テンバガーは元の株価から10倍ほど値上がりする銘柄のことです。例えば、10万円投資した銘柄が10倍の株価になれば100万円となり、90万円分の利益が出ます。多くの利益を得たいと考えるならば、テンバガー銘柄に投資するメリットは大きいといえるでしょう。
2024年の日本株市場では、いくつかの銘柄が大幅な上昇を遂げています。以下の3つの銘柄は、株価が10倍以上の成長を遂げた「2024テンバガー」候補として注目されています:
1,ピクセルカンパニーズ株式会社 (2743):
この画像は株価チャートを示しており、以下の特徴があります:
縦軸は株価(円)、横軸は時間(年と月)を表しています。
上段には株価の移動平均線が描かれており、5日、25日、50日の単純移動平均線が表示されています。これらは短期、中期、長期のトレンドを示すために使われます。
下段には出来高(取引量)が表示されており、棒グラフで取引量の増減が示されています。
このチャートでは、2022年から2024年にかけての株価の動きが表示されており、特に2024年初頭からの急激な上昇とその後の調整が見られます。
2,リズム株式会社 (7769):
このチャートはピクセルカンパニーズ株式会社 (2768) の株価推移を示しており、2022年から2024年7月までの期間をカバーしています。以下に、チャートの主な特徴と動向を説明します。
株価の推移:
2022年の初めには、株価は1,000円前後で推移していましたが、2023年にかけて徐々に上昇し始め、2024年初頭には3,500円から4,000円の間に達しています。
2024年7月には、株価は3,500円から4,000円の間での調整が見られ、安定した値動きが確認できます。
移動平均線:
チャートには5日、25日、50日の単純移動平均線が表示されており、短期的な動向やトレンドの変化を示しています。
株価が各移動平均線の上に位置しているため、中長期的な上昇トレンドが継続していることが読み取れます。
出来高:
下段の棒グラフで表示されているのが出来高であり、取引量の増減が示されています。
取引量のピークが株価の急騰や急落に対応していることが見受けられますが、2024年には比較的安定した取引が続いているようです。
このチャートを通じて、ピクセルカンパニーズ株式会社の株価が過去2年間で大幅に上昇し、2024年には安定した動きを見せていることがわかります。
3,三井E&Sホールディングス株式会社 (7003):
このチャートは、2022年10月から2024年7月までのある株式の価格動向と出来高を示しています。内容を詳しく説明すると以下の通りです。
株価の推移:
2022年10月から2023年3月までの間、株価は比較的安定しており、変動は少ないです。
2023年4月から株価は徐々に上昇し始め、特に2023年12月から2024年4月にかけて急騰し、約2500円のピークに達しました。2024年4月以降、株価は大きく変動し、数か月後には約1000円まで下落しています。
2.出来高:
株価が安定している間(2022年10月から2023年3月)、出来高は低水準です。
株価の上昇に伴い、特に2023年末から2024年初めにかけて出来高が急増し、ピークに達しています。
2024年4月以降、出来高は変動していますが、全体的には減少傾向にあります。
3.移動平均線:
チャートには、5日(黄色)、25日(紫色)、50日(赤色)の移動平均線が表示されています。
株価が上昇するにつれて、5日移動平均線が急速に上昇し、短期間で高い位置にあります。
このように、チャートは株価と出来高の大きな変動を視覚的に示しています。
これらの企業の株価トレンドは、引き続き世界の投資家から注目されています。
テンバガー投資のデメリットや注意点
テンバガー銘柄への投資には注意点もあります。以下の3つのデメリットを押さえておきましょう。
予想が外れ、株価が動かない場合がある
売買が少なく取引が成立しない場合がある
大きな損失を出すことがある
予想が外れ、株価が動かない場合がある
テンバガー銘柄になりそうな株式の特徴には「時価総額が小さい」「話題になっている企業の株」「株価が低い」などがありますが、これら全てに当てはまっていても必ず株価が上昇するとは限りません。
株価が全く動かず、売っても利益が出ないため、手元に持っておくしかない「塩漬け株」になる可能性もある点は留意しておきましょう。
売買が少なく取引が成立しない場合がある
テンバガー銘柄は東証スタンダード市場や東証グロース市場上場企業であることがほとんどです。これらの市場の銘柄は、発行株数の多い大企業が東証プライム市場銘柄よりも売買高が少なくなりがちです。そのため、買い注文・売り注文を出しても取引が成立しない場合もあります。良いタイミングで取引ができない恐れがあるため注意してください。
大きな損失を出すことがある
テンバガーになりそうな銘柄は株価が低いものが多いこともあり、大量の株数を売買する投資家もいます。特に発行株式数が少ない銘柄で、大量に株式を保有する投資家が売買注文を出した場合、株価が大きく変動し、売買タイミングによっては損失を出す可能性もあるため注意が必要です。
テンバガー銘柄に投資する際は、目先の株価の上下に捉われないようにし、長期的な視点で利益を出すことを目指しましょう。
魅力が多いテンバガー銘柄!ただしデメリットには要注意
テンバガー銘柄とは株価が10倍になった、もしくは10倍になることが予想される銘柄です。多くは「時価総額が小さい銘柄」や「株価が低い銘柄」から誕生しますが、これらの条件に当てはまっていても、全てがテンバガー銘柄になるとは限りません。
テンバガー銘柄を探す際は、「業績は右肩上がりで推移しているか」「話題になっている銘柄なのか」「市況や業界を取り巻く環境はどうなっているか」「企業買収や合併などの情報は出ていないか」なども調べてください。
また、発行株式数が少ないテンバガー銘柄の場合、希望したタイミングで売買ができない、株を大量に持つ大口投資家の取引動向で株価が激しく動く恐れがある、というデメリットもあります。これらの点も頭に入れて投資を検討してください。
まとめ:
テンバガー銘柄とは、株価が10倍になる可能性を持つ銘柄を指します。これらの銘柄は、主に小規模で新興企業の株式に多く、業績の上方修正やチャートの上昇基調が見られることが特徴です。テンバガー銘柄を見つけるためには、話題になっている企業や時価総額が小さい銘柄、株価が低すぎる銘柄に注目することが重要です。
テンバガー銘柄の投資には、大きな利益が期待できる一方で、予想が外れることや、取引が成立しにくい、さらには大きな損失を出すリスクも伴います。したがって、投資家はリスク管理をしっかり行い、長期的な視点で投資を行うことが推奨されます。
2024年には、ピクセルカンパニーズ、リズム株式会社、三井E&Sホールディングス株式会社が注目のテンバガー候補として挙げられています。
魅力的なテンバガー銘柄ですが、投資のリスクを理解した上で、慎重に銘柄選定を行うことが大切です。